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象が踏んでも壊れない筆箱のカラクリ。

昭和生まれの人は懐かしい気持ちになるこのCM。この筆箱のカラクリをご存知だろうか?カラクリと言っても、もちろん強化プラスチックを使った丈夫な筆箱でこの製品に問題があるわけではない。

昔のプラスチックは今じゃ考えられないくらい脆い物が多かった。プラスチック筆箱などは落としたら、すぐに欠けたり割れたりしていたらしい。そんな中、この商品を作った会社は信号機に目を付けた。

信号機のプラスチック部分

信号機のプラスチック部分はライトを覆った赤や青のカバーだ。このパーツは丈夫さが求められるので、強化プラスチックを当時から使っていた。要はこの素材を筆箱として使ったのだ。これで丈夫な強化プラスチックを使った筆箱が出来上がった。

あとはプロモーションだ。どのようにして売り出そう?どうしたらちびっ子が欲しいと言うだろう?
ここでその当時も今も子供達から大人気の象の登場だ。

パオーン

なぜ、象なのか?それは子供たちに人気があるのともう一つ理由がある。
象の足は人間と一緒で、足のアーチ構造があるからだ。分かりやすく言えば「土踏まず」がある。その土踏まずのところで筆箱を踏んでいたというカラクリだ。

足にはアーチ構造が備わっている

また、象の足は普通の動物と違って、人間みたいな膝関節がある。その膝関節で足の荷重の調整が可能だ。人間の指示で踏む強さを調整できるのだ。

つまり、プロモーションの観点から見ると子供が日常的に使う丈夫な筆箱を売り出すために象を起用する事はかなり計算された戦略となる。これを考えた人は相当切れ者だ。感服する。

足にアーチがあるのは動物で人間と象だけだ。二足歩行の人間と、体重の重たい象。足のアーチの重要性が何となくだが、このストーリーで見える気がするのだ。

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