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「どうして他の人と同じことを言ったんだ?」

中学2年生のわたしは、
担任の先生から言われたこの言葉に
キョトンとしました。

それは学級会を終えて廊下に出たときのこと。

トイレに行こうと教室を出たところで
担任のW先生に呼び止められました。

そしていきなり

「どうして他の人と同じことを言ったんだ?」

と言われてキョトンとしたのです。

どうしてと聞かれても、
他の人と同じ意見だったから
同じことを言っただけで
それ以上の理由なんてありませんでした。


そのまま伝えようと思っていたら
W先生が続けました。

「悠木の人と違うところが良いところなのに」

そう言われても
同じ意見なのに
敢えて違う意見を出す方が変でしょう?

と思ったのですが
同時に、目からウロコが落ちるような感覚に襲われました。


わたしは中学1年生のとき
わたしは仲の良かったグループの子たちに嫌われ、
同じクラスのほとんどの人に
無視をされるようになっていました。

自分の何がダメだったのか悩み
自分の存在を否定して
毎日消えたいと思っていました。

2年生に進級するときには、
先生方の配慮で
1年生のクラスメイトと
同じクラスにならないように
組み分けをしてもらえました。
(そのクラスの中で話をしてくていた2名は同じクラスになりました)

おかげでクラスの中で普通にしゃべったり
遊んだりできるようになっていました。

それでも自己否定感が消えることはありませんでした。

「悠木の人と違うところが良いところなのに」

この言葉で、
人と違うところがあってもいいんだ
と気付けたのです。

そしてほんの少しだけど
自分自身を許すことができるようになりました。


ただ……
その副反応で
友人から

「ちょっとおかしいね…」

とか

「かわってるよね…」

なんて言われると
褒め言葉だと思い込んで喜ぶ
変人スキルを身に付けてしまいましたけどね。

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