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漫画とアニメについて思うこと。

今はそんなことは無いのですが、昔は大人が漫画を読むことは恥ずかしい事という意見が非常に多くありました。

世界的に見ても大人で漫画を読んでいる人というのは希少であり、当時の日本にくる観光客が漫画を読んでいる日本人を見て驚き、そしてその事が日本で広まり「みっともないから大人になってまで漫画を読むのはやめなさい」こういう意見が日本で多数きかれるようになりました。

ですがその後に日本のアニメが世界中で人気を得て注目を浴びるに伴い、そのアニメの原作である日本の漫画の豊かなストーリーと高いクオリティが知られることになり次第に大人が漫画を読むという事がそこまで変ではなくなってきました。

最近でもイギリスで日本の漫画の売れ行きが高いといった報道がネット上にありましたが、イギリスといえば数年前に日本のラーメンが大ブームになったのも記憶に新しいと思います。

日本とイギリスは文化的に似ている部分が多いので日本の文化を受け入れやすいんでしょう。

昔日本の大相撲が世界に少しだけ紹介されていた時も、最も関心をもっていた国がやはりイギリスでした。

ようするに日本の漫画と世界の漫画はまったく別物だということです。

悪人をヒーローが倒すことで一話完結することが多いアメリカンコミック、通称アメコミ等は日本の子供でも退屈であまり読みたがらないような気がします。

ただ日本の漫画も最近はより複雑になり、例えば『ワールドトリガー』みたいにお話の筋は異星人から地球を守る、異星人から友達のお兄さんを取り戻すといったよくあるお話なのですが、守る方を組織の中でいろいろな人との関わりを持ちつつ防衛する或いは取り戻すといった人間関係を重視した設定にしているために、覚えておかないとお話の内容がわかりづらくなる主要な登場人物が10人を超えているといった入り組んだ漫画も最近多いですし、ストーリー自体が難解な漫画も少なくはありません。

また最近の漫画は専門性が高く、その分野の知識が無ければ意味がわからないといったものも多いような気がします。

知識がないと意味がわからない漫画の筆頭は麻雀漫画だと思います。

麻雀漫画は大人が読むのは変どころか、どうみても対象にしている読者層が大人だと思いますし、それ以外でも専門性が高い料理漫画や子育て漫画等も対象年齢は高めだと思います。

料理漫画はよほどレシピに重要性をもたせた漫画でないかぎり、その設定で読者の年齢層が違ってきます。

子供向けの料理漫画だと料理コンテスト等の対決ものが多いですし、大人向けになるにつれ職場での人間関係が中心になってきます。

例えば『フェルマーの料理』では職場の人間関係がややダークな事といくつかの恋愛要素を加えることによって対象年齢も結構高めになっています。

こういった読者の年齢層を高めに設定した漫画、特に戦闘場面が多いものでは自ずと過激な描写が含まれる事が多くなり、それに伴いそれがどうしても苦手だからと読むのを敬遠される方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。

そしてその複雑性や専門性や過激性のさじ加減を慎重に配慮して作られるのがアニメだと思います。

漫画がアニメ化される時にどうしても原作と比べてイメージが違うという不満のレビューがありますが、そもそも漫画とアニメで一番違うのは音ですが例えば主人公の声だと漫画の声は現実に無い読者が抱くイメージの声であるが故に、どうしても現実の声優さんの声との間で違和感が生じてしまいます。

ですがアニメにはそれを補う音楽や効果音や動きだけでなく一番の利点は過激な描写をストーリーやメッセージを損なわせない形でマイルドにする必要があることだと思います。

アニメだと安心して見れる、もしくは安心してお子さんに見せれるという点は大きいですよね。
(アニメでも問題がある作品もありますが)

元々アニメは対象年齢を低く設定してありましたが、漫画の対象年齢があがるにつれアニメの対象年齢もあがってきています。

漫画には漫画の利点、アニメにはアニメの利点があります。

よほどでない限りは好きな漫画がアニメ化されれば、少し別の角度からもう一度今度はアニメとして楽しめるわけですから楽しみがより広がるわけです。

最近では『鬼滅の刃』や『進撃の巨人』だと大人が見るアニメといった要素はありましたし、古くは世界中のクリエイターに影響を与えたといわれる『アキラ』にもありました。

今の日本では漫画やアニメを大人が見ても苦言をしてくる人はそんなにいませんが、世界的には大人が漫画やアニメを見る事については今はどんな印象なのでしょうか。

漫画を読んでいて外国人の観光客が側を通ったから漫画を読むのを止める人とかはいないと思いますが、今世界的に日本の漫画やアニメに対するイメージがどんなものなのかはちょっと興味がありますよね。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

それでは失礼します。

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