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年金基金を通じて従業員も経営側という現実がもたらすパラドックス 10月26日 Needed: Strong Labor Unions 労働組合の役割

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#10月26日  
#Needed :
#Strong_Labor_Unions ( 必要なこと 強い労働組合)
#労働組合の役割

今日のテキストは、1986年 #マネジメント・フロンティア 26章 #労働組合は存在意義を失うか   255~260ページより。

 かつては、経営者と従業員は利害対立するのが当然、という時代でした。
ところが、現在は、企業の従業員は年金基金を通じて企業の保有者になっている。従業員は労働も提供しているけれど、年金基金を通じた株主でもある。そうなると、これまで労組が主張してきた、「俺たち組合が従業員代表だ」という従来型の主張は現実とは異なっている、とドラッカー。

 年金基金を通じて従業員は企業の株主となっていて、配当金などを得ている。そうなっているので、労組が「我こそは従業員代表」っておかしくね?っていう状況となっているそうです。これは面白い。実態を見ればそうなんですね。

 例えば、株主総会に、年金基金代表、という名の従業員代表がいて「もっと配当金よこせ。従業員はもっと効率的に仕事せい」って従業員に言うわけだ。いやいや、従業員が主催した年金基金社員の会、を用意して、経営者らに「給料多すぎるよ、あんた今期何やってんだよ!」と迫るとか(笑)。


 従業員による年金基金の管理が意味するところは、労働組合が最も恐れ、最も激しく抵抗せざるを得ない期間の出現である。すなわち、企業と従業員の利害の一致を体現するとともに、労働組合とは無関係に存在し、労働組合を無視し、さらには当然のこととして労働組合を部外者と見做して、これに対立する機関の出現である。これは既に日本で起こっている。日本では終身雇用制によって労働力の移動が制約され、従ってストが起こりにくくなり、民間部門の組合が無力化するとともに、マネジメントの一部門同然となっている。

同書、258〜259ページより


#労働組合が活力を取り戻すには
自ら根本的に変身しなければならない。

 労働組合運動の根源は、すぐれて道義的である。それは現代の世俗社会における政治的良心である。
 他方、マネジメントには強大な権力が不可欠である。それは、組織のニーズによって与えられ、マネジメント自身の能力に従って与えられるべきものである。しかし、権力はそれに対抗すべき拮抗力によって制約されなければならない。
 したがって、強力なマネジメントを必要とする現代社会においては、強力な労働組合が必要である。それは最近数年起こっていることが、如実に示しているとおりである。しかし、労働組合が活力を取り戻すには、自らを根本的に変身させなければならない。さもなければ、そもそもの存在意義を失うことになる。

『マネジメント・フロンティア』

ACTION POINT
#労働組合がマネジメントの権力をチェックする道筋を考えてください


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