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愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。(ビスマルク)

よく言われるビジネス教訓の1つです。この言葉は、1862年、プロイセン王国首相となり、をドイツ統一に貢献した鉄血将軍オットー・フォン・ビスマルクの言葉。

私自身は、長年、自身の経験から学ぶのが愚か者で、賢い人は歴史の教訓から学ぶ、ということわざかな?でも、経験から学ぶことも大事だし、経験からしか学べないことも多いのに、このネガティブさは、なんだろうな?と今ひとつ納得感のなかった言葉でした。

ですが、このコロナ騒動で、今の自分の小さな経験の失敗からだけじゃなくて、歴史の教訓を学んで、そこをみた上で決断せよ、というような言葉なのかな、と感じました。

例えば、今言われている「医療崩壊」について考えてみます。

医療とは、医術・医薬で病気やけがを治すこと。治療。療治。
崩壊とは、どんな意味か、というと、くずれてしまうこと。こわれてしまうこと、です。

つまり、「医療崩壊」という言葉の意味は、医術・医薬で病気やけがを治すことがくずれてしまう、こわれてしまう状況を指しているんだろうと思います。

「医療従事者の不足、災害や感染症による急激な患者の増加、社会保障制度の変更などにより、安定した医療サービスの供給ができなくなること」。

具体的には、処置室、病室には収まりきれないほどの患者が病院に溢れ、日々何百人、何千人と死者が増え続けるような状況を想像します。

実際、2011年の東日本大震災後では多くの東北の病院・医院・クリニックは、電気ガス水道通信のインフラが破壊された中、薬を求め治療を求める患者で溢れ、実際に医療が崩れてしまうような状況だったと聞いています。

東日本大震災では、津波や火事などから逃げる際に被った外傷や寒さによる風邪などが主症状だったと思われますが、感染症の流行、というシーンにおいては、100年前のスペイン風邪流行、165年前のコレラ流行、という歴史があるわけで、そこを学びにした上で、今を見ると、100年前スペイン風邪流行時、40万人近い死者が出ている中、かつては医療崩壊が起こったのか、どうなのか、歴史を紐解いて見て、実際何がどうだったのかを知ることは有意義なことと思うわけです。

当時のことを記した新聞記事がありました。すると、「仙台の陸軍病院では収容人数148人のところ50人近く上回る患者が押し寄せた」とあります。

当時は、病院の看護師室すら使ったというわけだから、野戦病院のような状況だったとのこと。そりゃ医療崩壊だわな。

医療崩壊で印象に残っているシーンはというと、1985年オウム真理教がサリンを撒いた時、聖路加病院がサリン患者で溢れて、、といったシーンを思い出すが、医療崩壊というのはああいうことを言うのではないのか。

それと比べて、今回のコロナで医療崩壊だ、医療崩壊だと言うのは、如何なものでしょうか。

40万人も死者が出たスペイン風邪であれば、確かに重病者が病院に溢れ、パンクしたわけで、「医療崩壊」と言えたでしょう。しかし、今回のコロナではどうでしょう。死者は2桁少なく、しかも致死率は低い病気です。指定感染症ということで、収容公立病院のみの収容となっているけれど、武漢のような病院の周りも死者だらけ、などといった状況とは程遠いように感じます。

「残り1400の病院は何をしているのか」

当然の疑問だろう。リソースはある。だが、使っていないことを崩壊、とは呼べないと思います。

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