ウクライナへのミサイル総攻撃を決定したプーチン大統領は、ドラッカーの決定原則に合っていたのか? 10月15日 Placing Decision Responsibility 意思決定のレベル

おはようございます。このNOTEは、読むだけで世の中の課題を #ドラッカー #365の金言  を使って、解決できる、そんな知力を鍛える教育エンタメNOTEです。

こちらでは、地に足をつけた、実践マーケティング記事を
1日1本以上をご紹介しています。

少しでも、おもろい、役に立った、という方は、
いいねのハートボタンをクリック、そして、フォローも忘れずに。
コメントも励みになります!ありがとうございます。

本日、#10月15日 のテーマは、
#Placing_Decision_Responsibility (決定責任の所在)
#意思決定のレベル

テキストは、1974年初版の名著 #マネジメント から。
43章 組織の建築用ブロックのまとめ方 …And How They Join Together 74年版ですと、下巻 275〜280ページより。

ここでは、ドラッカーは、

組織がある種の決定を下すための権限と責任を付与するには、まず決定を、その種類や性格によって分類する必要がある

同書、276ページより

として、事業の決定をその性格に応じて分類する場合、次の4つの基本的な指標で分類した。

1、将来性
2、他の職能や他の分野、あるいは企業全体に対して与える影響
3、質的要因の数、特に、人の処遇
4、繰り返し起こってくるか、1度きりか。

同書、275〜279ページ

さらに、決定を下す際には、
○第1原則:常に出来るだけ低い階層で、しかもその決定を執行する場に出来るだけ近いところで下されるべき。
○第2原則:決定は、常にそれによって影響を受ける活動と目標を、全て十分に把握しうる階層で下されるべき。
という上記2つの原則から活動を組織内のどこに所属させるべきかが示される。

同書、280ページより

ここで、最近ロシアで行われた決定について

 10月8日朝、クリミア橋を爆破された報復として、

10日に83?84?発ものミサイルをウクライナの16都市に無差別砲撃したロシア。

およそ1000億円を投じて攻撃したものの、

 アメリカの経済誌「フォーブス」は、ロシア軍が10日の攻撃で4億~7億ドル、日本円でおよそ586億~1026億円を費やしたとの試算を報じました。
 ミサイル84基と、無人機24機を発射し、このうち半数以上がウクライナ軍によって撃墜されたということです。

https://www.msn.com/ja-jp/news/world/米誌-ウクライナ攻撃にかかった費用は1000億円か/ar-AA12SqWF 

 1000億円とは、T-90戦車一台が2億円だから、500両分の散財。これは50大隊戦術グループにT-90戦車を充足させることができる数値。ばかなことをしてる。発射されたミサイルの半分は迎撃されて、当たったのも戦果は無きに等しい。


 多額の費用と人員をかけて攻撃したものの、効果を上げるには投入量が少なく、希少な兵器も無駄になり、おまけに半数が迎撃され、大きなロスとなっただけでなく、攻撃されたウクライナは却って戦意高揚。


“プーチンの介護者“と言われた仏・マクロンくんもウクライナ支援表明へ。

 しかも、国際社会からの批判が高まり、経済制裁が強化されることはあっても弛まず。まさにロシアにとって「泣きっ面に蜂」状態に陥っています。

 今回のこのロシアの決断は、プーチン大統領が行なったものと思われますが、本来どんなレベルで行われるべきか、というと、ドラッカーは、組織のエクゼクティブは、前述の2つの原則でしなければならないと論じていた。すなわち、

○第1原則:常に出来るだけ低い階層で、しかもその決定を執行する場に出来るだけ近いところで下されるべき。
○第2原則:決定は、常にそれによって影響を受ける活動と目標を、全て十分に把握しうる階層で下されるべき。

 今回のミサイル攻撃を実施するに際して、現場レベルで効果的に相手にダメージを与えられるように戦略的におこなわれたか?というと、疑問が残ります。大統領が怒りに任せて、「とにかく攻撃せよ!」の一声で、希少な戦闘継続に要する資源を費やしてしまったのではないでしょうか。

あなたはどう思いますか?今日もやっていきましょう。

#意思決定のレベルには2つの原則がある


 組織における意思決定は、4つの観点から分類される。
第一に、影響する時間の長さによって分類される。将来どの程度の期間にわたって影響を与えるか。
第二に、他の部門や他の分野、あるいは組織全体など影響する範囲によって分類される。
第三に、考慮に入れるべき定性的要因の数によって分類される。定性的要因とは行動原理、価値観、信条を指す。
第四に、問題が繰り返し出てくるか、まれにしか出てこないかによって分類される。
 意思決定は、行動に近い低いレベルで行なわなければならない。同時に、影響を受けるすべての活動を見通せる高いレベルで行なわなければならない。
第一の原則は、どれだけの低さで意思決定を行なわなければならないかをいい、第二の原則は、どれだけの高さで意思決定を行なわなければならないかをいう。

意思決定のレベルにかかわるこの二つの原則から、個々の活動を組織のどこに位置づけるかが明らかになる。

(『マネジメント-課題・責任・実践』)

ACTION POINT
#意思決定は
#行動に近い低いレベルで
#しかし影響を受ける期間の長さと活動の範囲
#考慮に入れるべき定性的要因の数
#問題の特殊性に応じて高いレベルで行なってください


サポートもお願いします。取材費やテストマーケなどに活用させていただき、より良い内容にしていきます。ご協力感謝!