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あなたが成功するかどうかは用途を知ってるかどうかだ。 8月9日 Research Laboratory: Obsolete? 企業研究所の陳腐化

8月9日金曜日。早いものでFriday 週末でございます。今日の #ドラッカー365の金言 テキストは、#ドラッカー 実質ラストの名著、2002年『 #ネクスト・ソサエティ 』企業のかたちが変わる 秩序の崩壊 44〜45ページより。

今日のテーマ:
#Research_Laboratory :
#Obsolete ?
#企業研究所の陳腐化

今日の金言:
#技術は産業を越えた

電話会社は、ファイバーグラスについては何も知らなかった。開発したのはガラス・メーカーのコーニング社だった。

同書、44ページより


今日のACTION POINT:
#役立ちそうな他産業の技術を探してください

 今日では、企業の研究部長たち自身が企業研究所の陳腐化を認めている。技術が産業を越えたために、もはやいかなる産業、企業にも、独自の技術というものがありえなくなった。そして、産業が必要とする知識が、馴染みのない異質の技術から生まれるようになった。こうして伝統ある企業研究所が陳腐化した。

アップル社が初期に成功した要因は、ゼロックス社の研究所が持っていた技術と人を自社へ移植したことだし、アップルIIにはトースターなど一般家電で使われていたマグネット式の電源コードが採用されていたという。

つまり、他社が開発したり、採用されていた技術を組み合わせたものをうまく成果として成り立たせたところにあるわけですね。

「コロンブスの卵」な訳です。

後で、種明かしされると、ああ、なんだ、そういうことか、となるわけです。

しかし、それを自分が考え出すことができるのか、というと、そういうわけじゃない。多くの人は、いろんな情報に塗れてしまっているせいか、後評定ばかりしていることを感じます。

先人達の工夫や失敗、血と汗と涙の上に乗っかっているのに、そこに気づかず、「これってこういうカラクリになってんだよね」とわかったつもりで、解説して、それで、本質を理解したつもりになっている。

だけど、それで本質を理解している、と言えるでしょうか?

 この50年間における最大の発明品トランジスタだった。AT&Tはこの大発明の使途を想定しえず、ほとんどただ同然でライセンスを与えていった。初めにソニー、続いて他の日本企業が電子機器産業で成長できたのはそのおかげだった。

発明・開発したAT&Tはトランジスタをどう使ったらいいのかわからない。なのに、ソニーは家電にどんどん使って成長していった。

ソニーの中に、発明したAT&T社が知らなかった用途を知っていた人が居たからこそ、機会を発見することができ、そこから日本の家電産業の隆盛が始まったのです。

発明しただけでは何にもならない。
使途を知ってる人が儲ける。これも真実です。
こう使ったらいいんじゃないの?
それがヒントなんですね。

良い週末をお迎えください。

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