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日本株式市況 20241114





14日の国内債券市場で長期金利は上昇(債券価格は下落)した。指標となる新発10年物国債の利回りは前日比0.015%高い1.055%と8月1日以来およそ3カ月半ぶりの高水準で午後も推移している。米国のトランプ次期政権の政策を巡る思惑から米金利の先高観が強く意識された。外国為替市場の円安進行も日銀の早期利上げ観測を高め、国内債の売りを促した。


14日の東京株式市場で日経平均株価は3日続落した。終値は前日比185円96銭(0.48%)安の3万8535円70銭で、安値引けとなった。心理的節目の3万9000円を上回る水準での上値の重さが意識されるなか、利益確定や手じまいの売りを急ぐ動きが優勢になった。外国為替市場で円相場が1ドル=156円台まで下落するなど、一方的な円安・ドル高の進行に歩調をあわせた海外短期筋による株価指数先物への買いで朝方は一時300円を超える上昇となったが、上値追いの動きは続かなかった。

トランプ次期米大統領の政権人事で対中強硬派の人物が起用されるなど、追加関税が周辺国の景気を冷やしかねないといった警戒感も引き続き重荷となった。国内証券の情報担当者は「日経平均については、トランプ氏の政策期待を背景にした米国発の『トランプラリー』がほぼ帳消しになった」と指摘。国内の企業決算では自動車を中心に苦戦も目立ったとあって、「日経平均の年末高は期待しづらくなった」とみていた。日銀が年内にも追加利上げに踏み切るとの見方が広がっていることも、売りを促した。

13日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発した。13日発表の10月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想通りとなり、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ方針を変えるほどではないとの受け止めが買い安心感につながった。米長期金利が高止まりするなか、円安進行を受けてトヨタ、マツダといった自動車株の一角は買われた。

東証株価指数(TOPIX)は続落した。終値は7.20ポイント(0.27%)安の2701.22だった。JPXプライム150指数は3日続落し、1.32ポイント(0.11%)安の1201.48で終えた。東証プライムの売買代金は概算で4兆6150億円、売買高は21億4202万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は528。値下がりは1075、横ばいは42だった。

前日の米ハイテク株安の流れを引き継いで東エレクやアドテストなどの半導体関連が軒並み売られた。すかいらーくやTOPPANは急落した。一方、日米の金利上昇による利ざや改善期待を受けて三菱UFJや三井住友FGなど銀行株が買われた。ファストリやファナックが上昇した。


<6856> 堀場製 7960 -1381
急落。前日に第3四半期の決算を発表、7-9月期営業利益は113億円で前年同期比5.9%増となり、市場予想を10億円強下回っている。通期予想は従来の520億円から475億円、前期比0.4%増に下方修正。コンセンサスは500億円程度であったとみられる。半導体以外のセグメントが下方修正されており、システムの追加費用計上なども織り込まれているもよう。想定以上の下振れをネガティブ視する動きが優勢に。

<9503> 関西電力 1954.5 -442.5
急落。約1億4828万株の公募増資、4570万株の自己株式処分、約2909万株を上限とするオーバーアロットメントによる売出の実施を発表。トータルの株式数約2億2309万株は、現在の自己株式を除いた発行済み株式数約8億9302万株の25.0%の水準となる。調達額は最大で5049億円、南港発電所に導入するLNG火力発電設備の更新費用やデータセンター投資などに充当。同社の公募増資は1982円以来。

<2146> UTグループ 2137 -500
ストップ安。前日に上半期の決算を発表、営業利益は36億円で前年同期比31.2%減となり、通期予想は従来の136億円から65億円、前期比30.4%減に下方修正。業績下振れに伴い、年間配当金計画も164.81円から102.66円に引き下げ。半導体関連では当初計画に織り込んだ下期の回復ペースが鈍化すると見込まれるほか、自動車関連でも生産調整の影響が波及して下期の増員需要下振れ見込みのようだ。

<4527> ロート薬 2736 -607
急落。前日に第2四半期の決算を発表、7-9月期営業利益は60億円で前年同期比38.0%減となり、市場予想を50億円近く下回っている。第1四半期は増益を確保していた。日本やアジアなどが想定を下回る推移のようだ。また、研究開発費や広告費の増加に加えて、主力工場における一過性の製造経費上昇などもあったもよう。通期計画432億円、前期比7.9%増は据え置きだが、達成ハードルは高まったとの見方に。

<4053> サンアスタリスク 643 +100
ストップ高。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は11.1億円で前年同期比16.9%減となり、通期予想は従来の21.6億円から15億円に下方修正した。一方、発行済み株式数の2.63%に当たる100万株、7億円を上限とする自社株買いの実施を発表。取得期間は本日から25年2月28日まで。また、600株以上を保有する株主に対して、優待ポイントを贈呈する株主優待制度の新設も発表した。

<5105> TOYO 2370 +187
大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、7-9月期営業利益は287億円で前年同期比21.2%増となり、市場予想を100億円程度上回った。つれて、通期予想は従来の810億円から860億円に上方修正し、年間配当金も105円から110円に引き上げた。通期予想はコンセンサス並みの水準だが、第4四半期の計画は保守的な印象。第2四半期で悪化してきていた米国市場が再度回復の方向となっているもよう。

<2585> ライフドリンクC 2347 +400
ストップ高。前日に上半期決算を発表、営業利益は30.6億円で前年同期比5.2%増となり、市場予想は小幅に上回った。一方、通期予想の58億円は据え置いた。決算にサプライズは乏しいものの、生産能力の増強策を発表しており、期待材料につながったようだ。富士山の天然水山中湖が保有する工場を譲受、フル稼働すれば約 7%の能力増強となるようだ。また、子会社既存工場への追加投資なども発表している。

<9229> サンウェルズ 972 -300
ストップ安比例配分。半期報告書の提出期限延長に関する承認申請書を提出と発表。不正に診療報酬請求をしていたとの一部報道における指摘を受け、特別調査委員会を設置して調査を行っているが、調査期限までに調査が完了しないとみられるもよう。延長申請の検討は伝わっていたが、先行き不透明感がより強まる形となっているようだ。また、従来9円を予定していた中間配当は無配とし、期末配当金も未定にするとしている。

<7038> フロンティアM 826 -300
ストップ安比例配分。前日に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は0.9億円で前年同期比89.2%減と大幅減益になり、通期予想は従来の16.2億円の黒字から一転、9.5億円の赤字に下方修正している。M&Aアドバイザリー事業が期初計画から大幅な未達となるほか、再生支援事業も大型案件の終了で減収となる見込みのもよう。下振れは想定線と言え、修正幅の大きさにネガティブなインパクトが先行のようだ。

<9416> ビジョン 1363 +300
ストップ高比例配分。前日に第3四半期決算を発表、累計営業益は43.2億円で前年同期比16.1%増となり、上半期の同12.1%増から増益率はやや拡大。また、株主優待制度の一部変更を発表、スキンケアシリーズ「KO SHI KA | こしか」の3点セットに関する利用券贈呈を廃止する代わりに、300株以上の保有者に対して、クオカード15000円分を贈呈するとし、利回り妙味が高まったとの見方が優勢に。


Walt Disney Q4 24 Earnings
Adj EPS $1.14 (est $1.10)
Rev $22.57B (est $22.47B)
Subscribers $122.7M (est $119.85M)
Entertainment Rev. $10.83B (est $10.66B)
Experiences Rev. $8.24B (est $8.2B)
Sees High Single Digit Adj EPS Growth In FY25 (est +4%)


U.S PPI (MOM) (OCT) ACTUAL: 0.2% VS 0.0% PREVIOUS; EST 0.2%

U.S CORE PPI (MOM) (OCT) ACTUAL: 0.3% VS 0.2% PREVIOUS; EST 0.2%

U.S PPI (YOY) (OCT) ACTUAL: 2.4% VS 1.8% PREVIOUS; EST 2.3%

U.S CORE PPI (YOY) (OCT) ACTUAL: 3.1% VS 2.8% PREVIOUS; EST 3.0%

U.S INITIAL JOBLESS CLAIMS ACTUAL: 217K VS 221K PREVIOUS; EST 220K

U.S CONTINUING JOBLESS CLAIMS ACTUAL: 1873K VS 1892K PREVIOUS; EST 1873K



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