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監督と社長は似ているやんかいさ

長男がソフトボールを本格的にやるようになってから、もうすぐ1年。ということは、僕がコーチをするようになってからも1年。

僕は仕事柄なかなか土日を休みにすることができないんだけど、長男からコーチをしてほしいという熱望と、他のコーチ陣(お父さんたち)のオファーを受けて、行ける日だけならという条件付きで始めることに。

コロナの影響でブライダルの現場が本格的に稼働していないこともあり、土日のどちらかはだいたい休むことができたこの1年。

子どもが大きくなるにつれて、平日に休みを取ったところで、家族で過ごすという観点では意味がなくなってきていたのも事実で。思い切ってカレンダー通りに休める時は休む。結果的にブライダルの現場は、司会を任された時以外は行かないという方向に舵を切ることができた1年。

コーチは、基本的には子どもが在籍しているお父さんが務めているんです。思い返せば自分が少年野球をしていた時もそうだったなー。コーチの息子なんて練習中におもいっきりシバかれてたし。笑

メインで教えてくれているコーチ(大阪でも強豪の私立でやっていて、その後社会人野球を最近までやっていた、つまり本気)がいてるので、僕は技術的なことと言うよりは、精神的なほう(盛り上げたり、まとめたり、みんなのテンションを高める)を担当すればよいかと思い、コーチ生活を過ごしていました。

そんなある日。メインで教えているコーチからこんな一言が。

「大ちゃん、C(4年生以下)の監督やったらええやん!」

と。

いやいや、ちょっと待ってください。僕そこまで毎回練習に参加できてるわけじゃないし、技術的なことを教えれるほどの技術はないし(だって高校野球時代、夏の大会1回戦負けのチームの9番セカンドでっせ)。。。ということで最初は丁重にお断りをしていました。

そんな12月のある日。練習試合でAチームとCチームが同時に試合をすることになり。「大ちゃん、今日Cチーム頼むな!」と、その日の朝に突然のオファー。

監督って打順・ポジションを決めて、試合中は盗塁のサインを出し、ピッチャー交代のタイミングを見極め、そして補欠の子たちをうまいこと出していく。こんなことをしないといけないのです。

その日はなんとか乗り切り、2月にある公式戦(40チームくらいが出場していて、すでに予選リーグは突破している状態)から正式にCの監督をすることになりました。

今はこんなご時世だから、グループLINEに「ウチの〇〇が陽性になりました…」とか「濃厚接触者になり、△△日までは休みます」みたいなメッセージが飛び交う始末。

ipadで何度も何度もスタメンを考えては消し、考えては消しの繰り返し。そして当日を迎えました。

一番難しかったのは、自分の息子の使い方。圧倒的なうまさを持ち合わせていれば、スタメンで使っても誰も文句は言わないでしょうけど、応援にきてくれているお母さんたちの目もあるし、正直起用はめちゃくちゃ迷いました。

息子にも「同じくらいの実力のやつとだったら、俺はおまえじゃない子を使うからな!ちゃんと素振りしろよ!」って言っても、見かけるのはバットを振る姿ではなく、テレビの前でイヤホンをしてフォートナイトをする姿。

まぁそんな姿も見ていたし、何より先週に胃腸炎で体調を崩していたこともあったので、初戦はベンチスタートさせようと、メンバー発表5分前に決めました。

こんな胃が痛くなる作業を、メインの監督をしているお父さんは日々やっているのかと思うと、今度からまじで全力でサポートしようと心に誓いました。笑

そして迎えた初戦。相手は、年末に別の大会でAチームが対戦して25対0で完敗を喫している強豪チーム。おそらくコーチ陣の誰もが初戦で負けるだろうと思っていたはず。

しかし試合前のキャッチボール姿を見ると(これ以外と重要。高校野球だと試合前シートノックでだいたい相手の強さが想像できるのと同じ)、決して完敗するような相手じゃないやん!

試合前のミーティングでみんなに一言。

いつも練習したことを忘れずに、自信を持ってやれば勝てるから!勝って俺に勝利という誕生日プレゼントをくれよ!(4日後が41歳の誕生日だったので、そんなお願いをしてみたw)」と言ったら、みんなが任せとけよ!って感じで声を出してくれた。さぁ試合開始。

1試合目。結果はなんと2回に大量8得点を叩き出し、9-1で見事勝利。正直めちゃくちゃ緊張したし、きっとどの子よりも俺が緊張していた自信はある。笑

さて勝っちゃったもんだから、少し休憩を挟んで次の試合のオーダーを考えないといけないんです。もうお昼ごはんを食べてる余裕なんてなし。用意してくれていたお弁当を半分くらい残して、2試合目(準々決勝)へ。

なんとこの試合も19-1という爆勝をおさめ、準決勝へ進出してしまったのです。この試合までの2試合で、ベンチ入りしていた全員(我が子を含む)を何らかの形で試合に出させることができたのは大きかった。やっぱりベンチで見てるより、試合の緊張感を肌で感じることができたのは何よりの財産。

さて10分後には準決勝。(このインターバルなしが、まじでキツかったw)試合前のキャッチボールを見る限りでは、力は互角くらい。でも勝てない相手ではないぞ!って感じで。

「この試合勝ったらメダル確定や!楽しんでいこうぜ!(俺が一番まだ緊張してるけど!w)」と声をかけ、試合がスタート。

試合内容は割愛しますが、結果は1点差で惜敗。大会独自のルールにも振り回されて、ホント良い勉強になりました。悔し涙を流す子たちがたくさんいて。でも感傷に浸る間もなく、3位決定戦です。笑

ここまで来たら、何が何でもメダルを持って帰らせてあげたい。そんな思いでメインで監督をしてくれているお父さんも一緒にベンチ入り。笑 3塁コーチャーにも行っていただき、本当に心強かった!

試合はこれまたシーソーゲームの好展開。同点に追いつかれ、なおも2アウト1塁2塁で相手バッターは4番。快音を響かせた打球が飛んだ先はセンター。我が息子がいてるポジションに飛んでいくじゃないか。笑

その前の回までは息子にライトを守らせていて。ライトに飛んできた打球って切ってる打球が多くて、ラインのほうに向かって回転がかかってることが多いのよ(野球経験者なら意味わかってくれると思いますが)。

見事に後ろに逸らしてツーベースになったのを見て、「センターとライトを変えたほうがいいで大ちゃん!」との助言を真に受けて、守備位置を交代させたのよ。野球ってね、交代させたところに打球が飛ぶものなんですホント。

さて話は戻り。

センターへ飛んだ打球。追う息子。なんと見事キャッチしたのです。もうベンチの前で一番俺が飛び跳ねて喜んでいたと思います。笑

結果的に同点のまま最終回裏のウチの攻撃へ。(この時点でもう負けはなし、同点の場合は抽選で勝利を決定)

「1点取って自分たちで銅メダルをgetしようぜ!」的な掛け声でチームはひとつに。先頭バッターが出塁し、足の速い子が代走。そこからファーボールでランナー1、2塁。最後は2年生の子がサヨナラヒットで勝利を決めてくれました。

準決勝が同じような展開で最終回に追いつかれ逆転され、1点差で負けていたんです。また同じ展開になるのかと誰もが思ったところで長男のセンターフライ。このプレイがまじで大きかったなーと。

皆があきらめずにがんばってくれたこと。そしてもっと嬉しかったのが、レギュラーメンバーだけじゃなくて、控えの子も代走したり、声を必死に出して応援したりして、チーム全員で勝ち取れたこと。

なんかもう書き出したら止まらなくなって、すでに3,000文字を突破してしまったやんかw

監督初陣にして、いきなりのメダル獲得。しかも最後に勝って良い気分でメダルをGETできるのって優勝と3位だけなのよね。

ほろ苦い監督デビューになるかと思っていたけど、最高のスタートになったやんか。41歳、もう他の誕生日プレゼントはいらんな。

というわけでCの監督は大ちゃんって流れが正式に決まった日になりました。笑

ますます土日休めるように仕事をスタッフに任せていかなあかんくなったがな。でもこんなに魂を揺さぶられることなんて大人になってからなかったから、久しぶりに緊張したしワクワクしたわ。

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勝てば選手のおかげ。
負ければ監督のせい。

これって社長と一緒やん。
てことは監督を続けていけば、社長としても成長できるやんか!

お時間です。
ピース。

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