キングコング西野さんの「お金の奴隷解放宣言」について
はじめに
私(だーま)は西野さんがどちらかというと好きです。
あのM-1に3回も出た凄い人だと思っています。
ただ、今回は叩かれてもシャーないなと思っています。
その理由をつらつらと書いていきます。
それではどうぞ。
↑デザインフェスタの時の西野さん。本当に手売りしててびっくりした。
今回西野さんが批判されているのは主に以下の3点。
1.タダで公開することで他のクリエイターに影響があるのではないか。
2.お金の奴隷解放宣言という言葉。
3.子供のためと言いながら明らかにそのあとにAMAZONで売れたぜ!わーいわーいという内容のエントリーを出した点。
以上ですね。ひとつづつ意見を言っていきましょう。
1.タダで公開することで他のクリエイターに影響があるのではないか。
これに関してはあまりないでしょうね。
まず、西野さんを純粋な絵本作家だと思っている人はいないでしょう。
彼は芸人。
芸人が副業で本を出してると皆が認識しています。
彼が無料で公開したとて、世間が「絵本=無料」の共通認識を持つとも思えません。
創作活動をしている僕の友人が「自分の作品の値段を無料にしたりするのはすでに買ってくれた人に悪い、気が引ける」と言う内容をツイートをしていました。
一理あるとは思いますが、そこらへんは売り手がコントロールしていいと僕は考えます。
本の文庫版が出たり、ハリーポッターのDVDが500円で投げ売られているのと同様に、公開した瞬間から形態や値段が変わるのはしょうがないかな?って感じですね。
他のクリエイターを煽ってるか否かについては正直微妙ですね。
「僕がAだと思う=A以外を選択する奴は馬鹿だ!」ではありません。これでは拡大解釈です。
今回の西野さんの主張はギリギリのラインをつくことに成功していると思います。ただ、彼の今までの好感度の低さが受け手に「西野は無料で公開する=無料で公開してるクリエイターを馬鹿にしてる」と解釈させている気がしますね。
因果応報って感じ。
言ってることはあんまりおかしくないと思います。
…てなワケで俺は無料にするけど、その代わり他のクリエイターに「西野はタダにしたんだからおまえもしろ」なんて絶対言っちゃダメよ。
一応予防線も貼っていますし、ここで彼に対して文句を言うのはちょっと違うかな?って印象。
2.お金の奴隷解放宣言という言葉。
お金の奴隷解放宣言。(1/19)
基本的に「お金の奴隷解放宣言」は既存の考え方だとフリーミアムと言い換えられる。
フリーミアム(Freemium)とは、基本的なサービスや製品は無料で提供し、さらに高度な機能や特別な機能については料金を課金する仕組みのビジネスモデルである。(wikiから引用)
正直に言うと、キャッチーかつ意味の伝わる強いワードを生み出したなと思います。ワードセンスの世界で生きてきた漫才師の強みを生かしているなと感じました。
ただ、記事の中ではフリーミアムという言葉は出て来ません。ひたすら、子供のためにやってますという論調。
僕はこれが気に入りません。
情報の非対称性を利用していると解釈してしまいます。
「売り手」と「買い手」の間において、「売り手」のみが専門知識と情報を有し、「買い手」はそれを知らないというように、双方で情報と知識の共有ができていない状態のことを指す。 情報の非対称性があるとき、一般に市場の失敗が生じパレート効率的な結果が実現できなくなる。(wikiから引用)
西野さんは「フリーミアムを知っていて隠している」状態。
フリーミアムを知らない人は「西野さんが子供のために新しい制度を考え出したぞぉ!」と思っている状態。
フリーミアムを知ってる人は「西野さんが馬鹿を釣ってるな」と思っている状態。
こんな感じになっていました。
なんで「フリーミアムって考えがあってね・・・」という注釈を入れなかったのだろうと悔やまれます。
西野さんがフリーミアムを知らないで自分でこの手法を考えた可能性も考えましたが、その可能性は以下のエントリーで消えました。
絵本とフリーミアムの相性(1/23)
惜しいですよね。
本当に惜しい。
麺、スープが美味くてトッピングが不味いラーメン屋くらい惜しい。
確かに彼の言っている通り、絵本の特性はフリーミアムは本当に噛み合います。
ただ、ビジネスの嗅覚はあっても倫理観が彼には足りてないんでしょう。
絵本をプロデュースする実力、ビジネスの嗅覚という完璧な土台の上になぜ、煽りとトッピングしてしまうのか・・・
正直、これをちゃんとやっていたら「タダで公開することで他のクリエイターに影響があるのではないか。」という批判自体起きなかったと思いますし、後から説明して「西野言い訳してる!」みたいな避難も浴びずに済んだのでは?と思います。
3.子供のためと言いながら明らかにそのあとにAMAZONで売れたぜ!わーいわーいという内容のエントリーを出した点。
『えんとつ町のプペル』を無料公開したらAmazonランキングが1位になった。(1/20)
結局お前はフリーミアムと絵本が噛み合うことを証明したかったんかい!って皆思っちゃいましたよね。
最初のエントリーでは一応、フリーミアムの概念を知らない設定でやってたのにめちゃくちゃじゃねーかよ!子供どこいったんだよ!とも思いました。
開放宣言→AMAZONで売れた話→フリーミアムの説明という流れがとにかく最低です。
僕が1月上旬にタイムスリップしたら、「フリーミアムに少し触れた開放宣言の記事→子供からの反響をまとめた記事→AMAZONで売れた話」にしろよ!とアドバイスしますね。
なんで、ことの発端となった「子供のため」という好感度爆上げ要素を無視しているのか。炎上にかまわずにこっちをアピールすべきだったと思います。炎上芸人のサガなのかもしれませんが勿体無いなぁと感じました。
以上です。
ではまた、だーまでした。
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