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King Gnuのコンテクストレコメンド - millennium parade/君島大空/CRCK/LCKS

※このnoteでは気になった音楽(主に邦楽ロック界隈)を独断でレコメンドしていきます。ひとつのアーティストを中心として、関わりやストーリーでつながるようなコンテクストを持ったレコメンドをしていきたいと思います。

King Gnu『Tokyo Rendez-Vous』

フジロックのルーキーではスルーしててごめんなさい!!!
レコ大に紅白、そしてフジロック21のトリと、すでに日本を代表するバンドとなったKing Gnu。1stアルバムは彼らを表現するときによく言われる、多様なルーツのサウンド×JPOPのメロディはすでにありつつも、より尖った感じでメロディも一筋縄ではいかない魅力がある。おすすめは繰り返されるピアノが印象的な、Vo.井口がとにかくエロい。普通バンドの1stでこんなストリングスのアレンジ入らんやろというも。というか1stは全体的にVoがめちゃくちゃエロい

ちなみに自分がライブ見れたのは2018年のhenrytennis主催グランドスラム2018というイベント(ラインナップが強者ぞろい!)。ライブでいきなりDr勢喜が踊り出したので後で調べたらダンサーを目指していたこともあるらしい。

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millennium parade『THE MILLENNIUM PARAD​E』

百鬼夜行じゃーーーーーーーーーー!
最近では「竜とそばかすの姫」への楽曲提供も話題のKing Gnuの中心人物常田が率いるプロジェクト”ミレパ”の1st。King Gnuのメンバーはもちろん、若手最強Dr.石若駿WONKのkey. 江崎文武Black Boboiや数々の客演で注目のVo. ermhoiなどが参加。「JPOPをやる」King Gnuとは異なり英詞が中心だが、多様な音楽性やメロディには常田節が感じられる。おすすめは和のエッセンスを感じるチェンバーロックのような③、壮大でサビの美しさと高揚感溢れる⑨、King Gnu井口が客演の⑫

King Gnuにしてもミレパにしても、トレンドやジャンルで区切りづらいからこそ、良いと言える理由を作家性とかアート性に置きがちだけど、ミレパに関しては単純に常田メロディとermhoiのVo.が好きです

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君島大空『袖の汀』

美しく、たゆたうように。天才ギタリストの3rd。
高い息吹と眠る星座のギタリストとしても知られる君島大空の最新EP。全編自宅での録音となった本作は、最も美しく、いつまでも聞いていたくなる。
ビートルズのin my lifeを初めて聞いた時のような、なぜか懐かしい風景を思い出して、自然と涙が出てくるような作品集。
全部おすすめ、と言いたいところだが敢えて挙げるなら後半の感動的なギターソロが必聴の④。いや、やっぱり全部聴いてほしい。

バンド編成の合奏形態ではKing GnuのBa.新井(眠る星座にも参加)、ミレパのDr.石若中村佳穂のサポートなどで知られるGt.西田修大(ex.吉田ヨウヘイGroup)という鉄壁布陣でこれも必見。

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CRCK/LCKS 『Temporary』

祝!脱退撤回!まだ5人のクラクラが見れる!
Charaなど多くの有名ミュージシャンのサポートを務めるリーダーSax.小西、ミレパにも参加するDr.石若などジャズの強者がポップスをやるスーパーバンドCRCK/LCKS(通称クラクラ)。そして、なんと先日脱退を表明していたGt.井上がなんと脱退撤回!おめでたい!

ジャズのタイム感やムードをポップスに落とし込むそのスタイルは、アルバムを経るごとに洗練されていき、グラスパーのようにジャンルを超えるスタイルとしてのジャズを日本で最も体現していると言っても過言ではないと思う。おすすめは②、⑧。

石若とVo小田はKing Gnu常田と同じく藝大出身。(というか↓で紹介した記事の通り、石若駿のハブ的活躍はすさまじいものがある)

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おわり

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