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【emi's AtoZ note*N】No Side Game

No Side Game:ノーサイド・ゲーム

※ドラマ未視聴、原作未読の方は、以下ネタバレしているのでご注意を。

まだまだ毎日観ている。
昨日のnoteでも書いたが、お昼食べながらも観ている。
これを書きながらも観ている。
「ノーサイド・ゲーム」からラグビーW杯を経て“ラグビーにわかファン”になった人は多いのだろうが、私は“「ノーサイド・ゲーム」ガチ勢”になってしまった。

結局すべては以前書いたnoteの話に行き着くのだが、今回は登場人物たち(ほぼ君嶋・柴門・滝川)の話をしたい。

1×○=100

第2話で君嶋からアストロズ監督就任を打診された柴門。
ラグビーの素人の君嶋に、柴門は選手の使い方次第で15が100にもなるし、0にもなる話をしていた。
これは選手に限った話ではない。
時代の流れに即した戦略家である柴門と、経営戦略のプロの君嶋が組んだからこそ、アストロズは強くもなったし収益も上げられるようになった。
同じラグビー愛があっても、社長の島本ではなく、常務の滝川が厳しい指摘をしたからこそ、君嶋は負けじと策を打って成果を出すことが出来た。
君嶋と柴門、君嶋と滝川もお互いの足らないところ(出来ないところ)をお互いに補って100にしていたわけだ。

しかしながら、滝川はトキワ自動車内では自分の力だけでのし上がろうとしていた。
一方、風間は不正を脇坂に頼って隠し、脇坂は風間を利用して滝川を失脚させようとした。
この2人は他力本願で、しかも不正まで働いて成功しようとしていた。
結果的にこの3人は自分の力だけでも、他力本願でも失敗してしまった。

会社にしろ、スポーツのチームにしろ、組織というものは、その組織に属する人全員の力を集めて目標に到達するということがよくわかる。
自分の力だけでのし上がろうとしたり、ビジネスにおいて他人に対しても厳しい滝川を見ていて、自分と似ているような気がして、ハッとさせられた。

どこか“不器用”なところが愛おしい

最強のコンビになった大学同期の君嶋と柴門だが、最初はお互いに嫌いだった2人。
でもそれはお互いに無い物ねだりをしていたり、自分とは違う世界の人間だと思い込んでいたからだ。
でも決してそうではなかったということは、アストロズを見ればわかる。
あれだけ理論派の柴門が、霊長類最強女子を前にした君嶋に「気合いだ君嶋!」で片付ける扱いをするようになった。
君嶋も脇坂に裏切られたことがわかったとき「生きていくのは辛いなぁ…」と柴門の前で涙を見せた。
学生時代の2人には考えられなかったことだろう。

もともと最初に柴門を監督にしようとしていたのは滝川だ。
本当はラグビーを愛しているのに、アストロズにはそれが伝わっていない。
それどころか潰そうとしていると思われ、ギクシャクしていた。
現場とうまくコミュニケーションが取れていればよかったのだが、自分の力でのし上がろうとしていた滝川は、成果を急いでいたのかもしれない。

君嶋も柴門も滝川も、仕事の上では優秀だが、人間関係を築く上でどこか不器用なところがある。
ちょっとアプローチを変えたり、考え方を変えればうまくいくことだったのに。
でも、そこが何だ愛おしいと思える。
それはこの3人だけに限ったじゃない。
ピークを過ぎて以降くすぶっていた浜畑も、サイクロンズに行くときの里村も、みんなに迷惑をかけていると思っていた佐々も…。
それに気付いたとき、人は成長するのかもしれない。

【“No Side Game”に添える1曲】服部隆之「ノーサイド・ゲーム -Main Theme-」

「馬と鹿」のエモさは言うまでもないが、パス回したり、岬ありが突っ走る後ろで流れるメインテーマも…エモい。

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