途上国に特化したメディアをみんなで育てられたら嬉しい
「途上国についてもっと知りたい! だけど途上国の硬派の情報をまとまって無料で読めるメディアはないし」
こんな悩みをもつ方も少なくないと思います。こうした声に応えたい、応えようと10年半以上(前身を含めれば11年半以上)もがき続けてきたNPOメディアが「ganas」です。
ganasは、ビジネスや国際協力・開発援助の情報だけではなく、たとえば「LGBTQ」「環境意識」「はちみつ」「アメリカンドリーム」といったニッチでソフトな情報もどんどん発信してきました。途上国のおもしろさ(興味深さ)を広めたい!というのが理由です。カバーするエリアも、アジアからアフリカ、ラテンアメリカ、中東まで。途上国と一口で言っても多様ですから。
記事(合計1700本以上)の書き手は、ganasのプログラムを受講し、力をつけたボランティアの記者たち。「日本語の記事なら日本人だったら誰でも書けるでしょ」と言う人もいますが、どうしてどうしてそんなことはありません。
なぜなら情報をとってくる力も、伝える文章を書く力も、もちろん記事のテーマとなる知識も不可欠。はっきり言ってそう簡単ではないのです。ganasのボランティア記者たちは血のにじむような努力をしています(もちろん楽しみながら! これをganasでは、ランナーズハイならぬ「ライターズハイ」と呼んでいます)。
記事を発信するうえでganasが強くこだわるのは下の2つ。
1つは「エビデンス(裏付け)」を書き込むこと。たとえば「ソーシャルビジネス」を記事にする場合、ソーシャル性はどこにあるのか、を強く意識します。給料なのか、雇用の多さなのか、従業員への教育なのか、社会的弱者を雇うのか、など。これを書かずに、ソーシャルビジネスと書くのは無責任ですから。
また、ビジネスならば、成功しているかどうかも重要なポイント。まだ成功していないビジネスを、エビデンスもなく大成功しているかのように書くのはミスリードにならないのか。フェイクニュースの一種にならないのか、とったことも常に考えています(チャレンジはもちろん心から応援します。ただエビデンスを書く重要性の例として挙げたまで)。
もう1つは「読みやすさ」。何を伝えたい記事なのかがわかるのは当然として、頭に入っていく/残る文章を書くことを徹底しています。このテクニックを短期間で身につけるのは正直、至難の業。ですがganasはボランティア記者にそれを教え込みます。
やはり記事は、読みやすくないと読んでもらえないのが現実。読者に少しでも、アジアに、アフリカに、ラテンアメリカに、中東に興味をもってもらおうとするなら、読みやすさは必須。記事は読まれてナンボです。
早い話、ganasは「記事の質」にこだわってきました。ただボランティア記者(みんな本業をもっています)は入れ替わりも激しいのが実情。自転車操業で10年半以上にわたって続けてきましたが、休みゼロで頑張るのも限界が近づきつつあります。
少なくともひとりの専属記者を雇いたい。それが途上国の記事の質を高め、量を増やすことにつながります。途上国についてもっと知りたいという読者の要望にも応えられます。
そこでganasが2年半前に立ち上げたのが、「ganasサポーターズクラブ」です。現在のパートナー/サポーターの数はおよそ180人。専属記者をひとり雇うには最低の最低でも200人、最低でも250人、できれば300人以上が必要です。
どうか、皆さま、途上国の記事を10年半以上にわたって発信してきたganasの活動を支えていただけませんか? 大手メディアが海外支局を減らす傾向にあるなか、またコロナ禍と円高で海外、とりわけ途上国への距離感が離れていくなかで、途上国に特化したNPOメディアを応援していただけますと嬉しいです。だれもが無料で読めるメディアとして。
途上国を盛り上げ、途上国から学ぶコミュニティ「ganasサポーターズクラブ」の詳細はこちら。
https://www.ganas.or.jp/gsc/
ganasはまた、情報を発信するだけでなく、規模は小さくてもいいから途上国を盛り上げるプロジェクトもやろうという意味で「行動するメディア」を方針として掲げています。ganasサポーターズクラブはそれをカタチにする部隊でもあります。ganasのネットワークを使った、ganasサポーターズクラブ発のプロジェクトはいくつも立ち上がっています(ゼロイチの体験をできます!)。
ここ数カ月だけでも下の9つをカタチにしました(継続のプロジェクトも含め)。
①ベナン人から学ぶ「アフリカ流フランス語教室」(これからの時代、フランス語を話す舞台はアフリカ)
②“国境なき日本語教師”になるための実践プログラム(11カ国の人たちを対象に日本語を教える練習をするもの)
③英語をしゃべってミャンマー人を救え!(ミャンマー人を相手に、リアルな英語のコミュニケーションのとり方を練習するプログラム)
④日本人の中高生とニカラグアの高校生・大学生をつなぐ国際交流イベント
⑤コスタリカのコーヒー&チョコの大試飲・試食大会
⑥民主化運動をする在日ミャンマー人の講演会「在日ミャンマー人から日本のみなさんへ。5つのお願い」
⑦タイ・メーソットに潜伏するミャンマー人活動家を取材したganas記者の報告会
⑧国境なき医師団のアドミニストレーターとして南スーダンで活動したganasサポーターの講演会(11月22日開催!)
⑨インド人と学ぶ! タブーなしのカースト講座(12月16、23日に開講予定!)
■途上国についてお得に学ぶ!
ganasサポーターズクラブに入っていただいたお礼として、ganasは、特別に無料で参加できるプログラムをいくつか用意しています。現在募集中なのは下の2つ。
【11/22講演会】「国境なき医師団」の仕事は医療だけじゃない 南スーダンでアドミンが活躍!(東京・市ヶ谷のJICA地球ひろばで開催!)https://www.ganas.or.jp/news/20221122msf/
【12/2講演会】インド人から見たカースト、「逆差別」にあったから僕は日本へやってきた(Zoom開催)
https://www.ganas.or.jp/news/20221114india/
無料ではありませんが、ganasサポーターズクラブに入ると割引があるプログラムは下の3つ。
【〆切延長11/30】レッスン料がベネズエラ人を救う!『命のスペイン語レッスン』(22年11月8日~23年4月30日)の受講者募集https://www.ganas.or.jp/news/20220929espanol/
【〆切12/2】ganas編集長と学ぶ「途上国ニュースの楽しい読み方ゼミ」、12月の受講者募集!
https://www.ganas.or.jp/news/20220830news/
【〆切12/4】「複眼の視点」で海外発のエッセーを書こう!グローバルライター講座「初級コース」(8期)の参加者募集https://www.ganas.or.jp/news/20220906gwc/