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洋書の魅力と英語学習におすすめの洋書たち

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洋書は英語学習にとても有効です。洋書に挑戦したい人、英語学習に洋書をとり入れたい人、おススメの洋書を探している人に、おすすめできる洋書をどんどんご紹介します。洋書を取り入れた英語…
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#読書感想文

洋書で英語:カズオ・イシグロ「Klara and the Sun(クララとお日さま)」

ノーベル賞作家カズオ・イシグロ作品 映画「Remains of the Day(日の名残り)」は、凛とした英国情緒漂う秀作だった。文字通り、その名残りに酔いしれた後、その原作者がまさかの日系と知って驚嘆したのが、カズオ・イシグロという作家を知った最初だった。 彼は英国人なので、ビックリする必要もないのだけれど、長崎県出身の人。日本人として勝手に親近感を持ち、「日本人が英語で、古き良き英国紳士の生き方をこんなに美しく描くなんて」と、自分のザ・日本人メンタルを基準に考えてしまっ

英語学習におすすめの洋書:Orange is the new black(オレンジ・イズ・ニュー・ブラック)

魔が差す。 油断した心に悪魔が忍び寄り、判断を一瞬見失い、過ちをしてしまう。誰しも一度や二度、そんな経験があるのではないでしょうか。「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック(Orange is the new black)」は、そんな、ついつい魔が差してしまったごく普通の女性の身に起こった、ちょっとゾッとする実話です。 あらすじ主人公であるパイパー・カーマンさんは、実在の白人のアメリカ人女性。中流家庭で育ち、それなりにいい大学を卒業し、キャリアを積み重ねるべく仕事に打ち込んでい

英語学習におすすめの洋書:Flowers for Algernon(アルジャーノンに花束を)

私は、英語力の鍛錬のため、原作が英語の小説はできるだけ原書、つまり洋書で読むようにしています。ビジネス系ではありますが一応翻訳の仕事もしていて、小説翻訳家の翻訳は芸術の域であると思っているのですが、やはり、その作家が執筆したオリジナルの一語一句を読むほうがいいように思ってしまうわけです。 しかし中には、原書を読んだにもかかわらず、これは翻訳されたときどんな日本語になるのだろう?と興味がわいて止まらなくなり、翻訳版で再読してしまうものもあります。今日は、そんな一冊をご紹介しま