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洋書の魅力と英語学習におすすめの洋書たち

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洋書は英語学習にとても有効です。洋書に挑戦したい人、英語学習に洋書をとり入れたい人、おススメの洋書を探している人に、おすすめできる洋書をどんどんご紹介します。洋書を取り入れた英語…
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#洋書レビュー

安楽死をどう受け止めるか「Me Before You(世界一キライなあなたに)」~英語学習におすすめの洋書

人には「生きる権利」があります。 しかし、「死ぬ権利」はない。 「生きる義務」があるということでしょうか。 (ネタバレになりますので、ご注意) 今回ご紹介する「Me Before You」は、「世界一キライなあなたに」というタイトルで映画化されましたので、映画でご覧になった方もいるかと思います。すてきなキラキラの恋愛映画と思いきや、とても考えさせられるショッキングなエンディングが待っています。 本のタイトル(映画の原題も同じ)「Me Before You」は、単語として

英語学習におすすめの洋書:The 5 People You Meet in Heaven(天国の5人)

私の人生には、いったい何の意味があるんだろう。私の存在なんて結局無駄なんじゃないかな? そんな風に思うこと、誰しもあると思います。「天国の5人」は、そんな人生についての切ない疑問を払しょくし、あなたが存在する意味を教えてくれます。心をポジティブ一色に染めてくれる不思議な物語をご紹介します。 読みどころ物語は、「おわり」から始まります。退役軍人であるエディ。彼は今、ひなびた遊園地の整備員としての「取るに足らなかった人生」を終えようとしています。カートから落ちた少女を助けようと

英語学習におすすめの洋書:A Long Way Gone(戦場から生き延びて)

西アフリカの小さな国シエラレオネの元少年兵イシメール・ベア氏の体験手記です。平和な国に住む私たちこそが知っておくべき、戦争の実態が描かれています。 読みどころある日突然、住む村が戦火にのまれ、13歳のイシメール少年は家族と生き別れになり、一人でジャングルを逃げまどうことに。そして生きるために少年兵となることを余儀なくされます。しかし運命的な出会いにより、再び「人間」として生還するという物語です。 大袈裟でなく、これまでの人生の全読書の中で5本の指に入る私のお気に入りの一冊

英語学習におすすめの洋書:Orange is the new black(オレンジ・イズ・ニュー・ブラック)

魔が差す。 油断した心に悪魔が忍び寄り、判断を一瞬見失い、過ちをしてしまう。誰しも一度や二度、そんな経験があるのではないでしょうか。「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック(Orange is the new black)」は、そんな、ついつい魔が差してしまったごく普通の女性の身に起こった、ちょっとゾッとする実話です。 あらすじ主人公であるパイパー・カーマンさんは、実在の白人のアメリカ人女性。中流家庭で育ち、それなりにいい大学を卒業し、キャリアを積み重ねるべく仕事に打ち込んでい

英語学習におすすめの洋書:The Twelfth Angel(12番目の天使)

電車の中で読んではいけない本。特に涙腺ゆるめの方はご注意。今、心がすさんでいる人、疲れている人におすすめのBeautiful Storyです。 アメリカの自己啓発系の作家、オグ・マンディーノのベストセラー小説です。なので、自己啓発されまくります。 あらすじ愛する家族に囲まれ、仕事でも成功をおさめ、順風満帆の人生を謳歌していた主人公ジョンは、突然事故でその家族を失い、奈落の底へ落されてしまいます。 人生に希望を見出せなくなり、自殺まで考えていたジョンは、知人から少年野球チー

英語学習におすすめの洋書:Flowers for Algernon(アルジャーノンに花束を)

私は、英語力の鍛錬のため、原作が英語の小説はできるだけ原書、つまり洋書で読むようにしています。ビジネス系ではありますが一応翻訳の仕事もしていて、小説翻訳家の翻訳は芸術の域であると思っているのですが、やはり、その作家が執筆したオリジナルの一語一句を読むほうがいいように思ってしまうわけです。 しかし中には、原書を読んだにもかかわらず、これは翻訳されたときどんな日本語になるのだろう?と興味がわいて止まらなくなり、翻訳版で再読してしまうものもあります。今日は、そんな一冊をご紹介しま