光の天使が闇と戯れた

（文300字　写真40枚）

　大きな打ち上げ花火を見ていたら
ふと子供時代に遊んだ線香花火を思い出す

米粒みたいな火の玉がプルプル震え
パチパチ音をたてながら
ちっちゃな火の粉が飛び出して
四方八方枝分かれして
どんどん大きな光の塊に膨らんで
やがて小さくなった火の玉からは
もう火の粉は出てこなくなって
死んだように
ぽとりと地面に落ちていった
突然真っ暗闇と静けさが
どーんと目の前に拡がって
寂しさと晴々したような気持ちが
煙と一緒になって浮かんでた

１分間だけ
光の天使がやってきて
闇と戯れながら
踊っていたのかな

純国産線香花火
筒井時正玩具花火製造所製
不知火牡丹しらぬいぼたん

ありがとうございます

Por Toda Minha Vida
Karel Boelee Trio