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にゃんこ

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元来猫好きではなかったが、猫たちの方からすり寄ってくるようになって、こちらの心が開かされるような思いがした。厳しい環境の中でも逞しく平和に生きる彼らの姿からは学ぶことも多い。しか…
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#地域猫

おはようにゃんこ14:孤高のたまちゃん

 北九州でも朝晩は冷え込んで、暖房を入れるようになった。紅葉はもう少し先のようだが、ようやく秋らしい雰囲気が街を包む。 寒くなると外で暮らす猫たちのことがどうも気になってくる。 朝のウォーキングで時々立ち寄る近所の公園に、一匹のまるまる太った仔が暮らしている。「たま」はメスのような名前だが、実はオス。 この2年間毎朝世話をしているという年配女性が名付け親だ。彼女が最初に見つけた時、たまちゃんはそれまで飼い猫だったらしく、すぐに餌を求めて近づいてきたらしい。 驚くべきこと

おやすみにゃんこ1:まだ眠くないよ

 夜の町内は、猫たちの楽園だ。路上をうろつく仔、暗闇に紛れてじっとしている仔、おいかけっこをする仔、塀の上から路地を見下ろす仔、公園の広場で毛づくろいをする仔、睨み合いをする仔、こちらをじっと見てにゃおにゃお鳴く仔。 たいていは耳カットされた避妊去勢手術済のさくら猫。中にはそうでない仔も時々見かけることがある。飼い猫も混じってウロウロしているようだ。 日中はどこかに隠れていた幼い子猫たちも表に出ている。そっと近づくと、慌てて一目散に逃げていく。すぐ近くにいた母猫が低い唸り声

陽だまりにゃんこ10:夏ノ暑サニモマケヌ

 朝晩はやや涼しくなったとはいえ まだまだ日中は暑い日差しが照りつける今日此の頃 公園のさくら猫たちは 自分たちでいろいろ工夫しながら 何とか無事にこの夏を乗り切ったようだ 木陰はけっこう涼しいし 水もちゃんと飲んでるし お腹空いた頃にちょうど誰かがやってきて いろんなものをもらっている 時々大好きチュールも舐めて元気いっぱいだ もうじき涼しい季節が来るから それまでの辛抱辛抱 楽しく生きて欲しい 子猫を捨てるのはやめよう

おはようにゃんこ13:森の木陰の朝散歩

北九州の最高気温は梅雨明けから連日34~35℃。 夜中だけはクーラーなしでも凌いでいける。 でも公園で暮らすさくら猫たちはややグロッキー気味。 そりゃそうだ、毛皮、暑いよね。 しかし! 栄養と水分補給ヨシ👆 睡眠時間ヨシ👈 相棒の匂いチェックも怠りナシ🫵 ツンデレも相変わらずアリ🤞 ということで、世話人の方々による手厚いサポートを受けながら、今日も元気に生きている。 居心地の良い場所はちゃんと自分たちで見つけてキープ。 石のタイルはちょっとひんやり。 森の木陰はすうっと涼

夕暮れにゃんこ7:らぶらぶ

 前々回のにゃんこシリーズ「おはようにゃんこ8」では、毎度お馴染みさくら猫「福ちゃんモモちゃん」コンビの知られざる一面についてお伝えしたが、今回はさらに二匹の深い関係性を窺い知る新たな目撃談があるのでご紹介したい。 この日は夕暮れ時に、彼らの住んでいる公園で花を撮っていた。そろそろ帰ろうと、長い階段を降りていたその時…。 この丘までは約170段の階段か、もしくは迂回する形で緩い坂道の遊歩道を歩くという2コースがある。遊歩道は静かな森の中を抜ける気持ち良さがあるし、階段は時