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樹脂の紹介 燃えないプラスチックとは?

プラスチックはその素材によって、燃えやすい可燃性のものもあれば、燃えにくい難燃性のものもあります。可燃性のプラスチックとして代表的なものは、ポリエチレンやポリプロピレンです。一方で、難燃性のものは、ポリ塩化ビニルやフッ素樹脂などです。ある物質の燃えやすさを表す数字に、酸素指数というものがあります。これは、その物質が、酸素と窒素の混合ガスの中で、酸素濃度何%以上になると燃え続けるかによって表されます。例えば、酸素濃度が30%以上で燃え続けるなら酸素指数は30。15%以上で燃え続けるなら15となります。大気中の酸素濃度は21%なので、酸素指数が21以下のものは大気中で燃え続ける可燃物になります。一方で、22以上のものは、難燃性を持つと分類されます。燃えにくいプラスチックは、酸素指数が95のPTFEです。逆に燃えやすいのは、酸素指数が15のポリアセタールです。ポリアセタールは、酸素原子を多く含んでいるので、燃えやすいのです。

プラスチックはもともと可燃性ですが、難燃剤を加えるなどすれば、その性質を難燃性に変えることができます。難燃剤には、リン、臭素、塩素などを化合した物質が使われます。例えば、リン原子を含むリン酸エステルです。車載に使用される材料は、使用される部位によっては直射日光にさらされるため、ダッシュボード付近の材料には難燃性を求められるケースがあります。

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