医療現場における白衣の歴史と近年の傾向

白衣は医師や看護師など、医療従事者が着用するイメージがありますが、そのようなイメージが定着したのは19世紀以降とされています。
それ以前は特に決まった白衣は存在せず、地域ごとに異なる白衣が用いられていたのです。
欧州では黒いコートが用いられていましたが、これは医療行為が神聖な行いとして扱われていたことに由来します。
欧州の歴史において、黒は聖職者が着用するものであり、医師も聖職者と同様に扱われていました。
また、黒は汚れが目立たないので、血液などが付着しても見栄えが悪くならない利点があります。
現在のような白衣が一般化したのは、衛生管理の重要性が着目されたのが理由です。

白衣はわずかな汚れも目立つので、清潔に保つことが求められる医療現場には最適でした。
そのため、医師や看護師は白衣が当たり前になりましたが、一方で白は目に対する刺激が強く、他色が残像になりやすい欠点もあったのです。
補色残像と呼ばれる現象で、血液の赤を長時間見続けると、補色に該当する緑が見えてしまうことがあります。
特に手術中は大量に出血することもあるので、業務に支障をきたす理由から白衣が用いられることはありません。
補色残像によるトラブルを避けることから、あえて白ではない白衣を用いるケースも多いです。
また、白は冷たいイメージがあるとの理由から、オレンジや黄など温もりを感じさせる暖色系の白衣も広く普及しています。

このように、白衣の歴史を知っていくと、面白いと感じる人もいるのではないでしょうか。
そこでおすすめのサイトを見つけたので、最後に紹介しておきます。
☆【もっと知りたい!白衣の歴史とは?