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自作キーボードを知ってから、満足の行くキーボードを組めるまでの3年間

※このnoteはオタクの自分語りです

こんにちは。detteiuと申します。
2023年7月17日、私はこんな自作キーボードを組みました。

デザインも打鍵感も打鍵音も全てに満足しています。
我ながら満足度の高いキーボードを組む事が出来ました。
あぁ良かった。めでたしめでたし。



んな訳あるかよ俺が自作キーボードの事を知ったの2020年だぞ。
3年前だぞ。
自作キーボードを知ってから、「満足」と言えるキーボードを組むのに3年も掛かったんだ。こんな事があるかよ。3年間一体何やってたんだよ。

という訳で自作キーボードに出会ってから3年間どれだけの苦しみがあったのか、"感情"を垂れ流そうと思います。






2020年5月頃:自作キーボードとの出会い

この頃の僕はキーボードを金色に光り輝かせて喜んでいました。

断言しますが、今よりもこの頃の方が幸せでした。

当時「もっとキーボードを光らせる方法は無いか」を模索していました。
その術を探る内、知り合いのRadexql氏から自作キーボードの話を聞き、興味を持ってしまいました。
反省点①:Radexql氏と自作キーボードについて会話をした




2020年7月:実際に1台組んでみた

記念すべき1台目です。GMK Deltaのキーキャップがお気に入りです。
このキーキャップ、当時存在を知った時にはExtra販売も終わっていたのでRadexql氏の手を借りRedditの/r/mechmarketで個人から購入しました。
自作キーボード1台目でそこまでやるか?

当時はこれを組んで自作キーボードに大満足していたのですが…
この後俺が自作キーボードの沼にズブズブになってしまう3つの出来事が発生します。




2020年7月頃:沼にズブズブになった3つの出来事

・KeycultのRaffle(抽選)落選

当時Radexql氏から「イカれた値段のキーボードの抽選販売がある」と聞き、Keycultの$700ぐらいのキーボードのRaffleに面白半分で参加しました。
結果は落選で、それは別に良いんすけど…
反省点②:この世に「ハイエンドキーボード」なる物が存在する事を知ってしまった



・r/MechanicalKeyboardsとの出会い

Redditに、自作キーボード(カスタムキーボード)を扱うr/MechanicalKeyboardsがあります。

このページをスクロールすると、海外のおしゃれなキーボードがいっぱい表示されるんですね。
ああかっこいいな~って、欲しいなぁ~って思っちゃって…
反省点③:r/MechanicalKeyboardsを開いてスクロールしてしまった

※ちなみに今改めてここを見ると「俺のキーボードの方が良いわ舐めんなよボケ共」っていう感情になります。二度と負けるかよ。




・Vegaとの出会い

ハイエンドキーボードの存在を知った僕は、そりゃもう欲しくなっちゃって…当時Radexql氏に「Keycultに次ぐ良いキーボード無いっすか」って聞いたんすよ(雑な質問)
そしたらこんなキーボードの存在を教えてもらいました。


上記Geekhackより

Vegaです。自作キーボードコミュニティでは凄く有名なキーボードですね。そして$350でお手軽価格!!!(どこが?)
当時の僕はこれを入手してキーボードを辞めようと思いました。

反省点④:欲張ってキーボードの情報を有識者に聴きに行った





2020年11月:Vegaの先行販売で買いそびれ、発狂するぐらいブチ切れた勢いでSpace65 R2を5万払って個人から購入

↑こんな最悪な見出しあるか?

2020年11月、Vegaの1000台先行販売があるも僕は買えませんでした。F5連打に負けたという事です。
(敗因は他にもあって、楽天カードが決済を弾いたのもある。2枚目のクレカで試したけど間に合わなかった)
同月のVega GroupBuy(共同購入)には参加しましたが、当時の僕は「負けた」という事実を受け入れられずめちゃくちゃブチギレていました。
怒りのあまりSelf-Made Keyboards in Japanで売られていたSPACE65:CyberVoyagerを5万円で購入してしまいました。

反省点④:海外決済に強いクレジットカードを用意しなかった
反省点⑤:怒りを鎮める為だけにキーボードに5万も出すな


ちなみにVegaは当初の発送予定日「Mid-2021」から1年近く延期し、僕の手元にVegaが届いたのは「2022年8月18日」でした。
Vegaの顛末は別途noteを作成していますので興味があればどうぞ。

反省点⑥:GBは1年単位で延期する事もある




2021年頃:あらゆる魅力的なキーボードを「Vegaを買ったから」という理由で見逃した

俺がキーボード探しの旅に時間が掛かった直接の原因はこれ。
Vegaを買ったから他のキーボードを買わなかった。
正確には「Vegaが届いてから次の一手を考えよう」というスタンスだったが、肝心のVegaが一年延期したせいで殆ど身動きが取れなかった。
反省点⑦:そんなもん無視してキーボード買いまくれば良かった





2021年11月:Bias R2との出会い

Vega待ちの間、どうしても一台欲しいキーボードがあって抽選に参加したら当たってしまいました。Bias R2です。


上記Geekhackより

僕はこの頃から「EndgameはTKLにする」と決めていたので、Bias R2が届いたらキーボード探しの旅を終えるつもりでいました。
この頃は周囲の自作キーボードオタク殆どがBias R2を高く評価していました。下馬評は良かったのです。
$620のハイエンドTKL、かっこいいデザイン。Biasの文字。こんなんEndgame確定やろ!!!!!!
そう、本気で思っていました。





2022年4月:Satisfaction75 R2をExtra販売で購入

この話も別途noteを書いていますので興味があれば。

要はSatisfaction75 R2を$758.00 SGD(約8万)出して買っても満足出来なかったということです。




2022年5月:自作キーボードコミュニティとの出会い(割愛)

意図的にこの話は割愛します。
自作キーボードの情報を集約するクローズドなコミュニティに所属出来たということです。

関係者各位へ、自作キーボードの情報を共有して頂き本当にありがとうございます。






2022年8月:1年以上遅れてVegaが届く

Vegaは1年以上遅延した事を除いて、一切文句無く最高のキーボードです。
ただ僕はTKLが欲しい!!という気分であった為、Vegaでキーボード探しを終えることは出来ませんでした。
2年も経つと好みって変わるんよ…







2023年5月:約半年の延期でBias R2が届くも、Vega以下のクオリティで発狂

やっとBias R2が届きました。
ついに手に入れました$620のハイエンド!!待ち望んでいたTKL!!キーボード探しの旅が終わるぞ!!








駄目だった。
完全に想定外だった。まさかVega以下だとは思わなかった。
Vega($350)の倍近くの値段を払ってそれ以下のキーボードだとは思わなかった。
特にEnterキーが酷くて安いキーボードみたいなペッコペコした音が鳴るんすよ。これ$620ですからね。
Bias R2を買った知人もほぼ同意見です。

話が逸れるんだけどさ、ハイエンド路線のキーボードのレビュー、特に批判的なレビューってすげえ少ないんすよね。
それは単純に
「所有者が少ないから誰も書かない」
「再販が望み薄のキーボードのレビューに意味が無い」
っていう理由もあるだろうけど、それだけじゃないんだよ。
・ハイエンド程"濃い"オタクが購入する為、批評的なレビューを書きづらくなる。(内容によっては喧嘩を売る事になる為)
・仮にレビューが広まった場合、キーボードの市場価値が落ちて転売しようにも価格が落ちる可能性がある。
って感じで、レビューを書く意味が、特に批判的なレビューをする「メリット」が全く無いのよ。意味が無い行為なのよ。



でも俺は感情に生きるオタクだから書いてやるよ!!!!!!!
Bias R2に$620の価値なんてありませ~~~~~ん!!!!!!!ボケカス共が何がハイエンドじゃその$620で両親にリアフォをプレゼントしてディナーでも奢ったれや何がペコペコEnterキーじゃチキンが冷めたVtuberのファンじゃねえんだぞしかも半年延期してこの様だぞ織姫も泣いとるわ
二度とハイエンド売るなよBai○nlenja

※ギャグ解説:織姫はVegaの事

反省点⑧:下馬評に釣られてハイエンドキーボードを買っても本当に良い製品という保証は無い





自作キーボードを欲しいという祈りが、呪いに変わった瞬間だった。
最初はただハイエンドのかっちょいいキーボードが欲しいだけだったのに。今となっては「手に入れないといけない」という呪いに変わってしまった。

この頃というか結構前から、自作キーボードをやっていないオタクから「自作キーボードやめろ」ってめっちゃ言われてたのよね。
殆ど冷やかしだろうけど、中には真面目に心配してくれた人も居るかもしれん。
でも駄目なんだよ。「負け終わり」は出来ないんだよ。ここまで来るのに3年近く掛かったんだ。こんな無惨な結果で終われるかよ。
どれだけの時間と金を使おうがここまで来た以上は「勝ち終わり」にするまで続けるんだよ。頭の中に怨嗟が響いても、心が悲鳴を上げても、Endgameに辿り着くまで旅は終わらないんだよ。




ただこの3年間自体には意味があった。キーボードの知識は得たし友人も出来た。情報を入手する機会も得た。後はただ、泣き叫ぶ心を押さえつけて最後まで突っ走るだけだった。





2023年6月:GEONWORKS F2-84と出会い、呪いが解けるまで。

前回の反省を活かし「下馬評ではなく実際にキーボードを持っている人に意見を聞いて購入を検討する」事を徹底しました。
関係者にヒアリングを重ね、再販の可能性があるキーボードを探していました。

↑それ普通じゃね?と思ったそこのあなた、そうでもないんすよこれが。
ハイエンド程生産数が少なく再販もされにくいので、
・評判が良い
・再販される
・ハイエンド路線
全てを満たすキーボード探すのめっちゃ大変なんすよ。
だからBias R2みたいに「下馬評頼り」でキーボードを買って失敗するんですね。
(これはキーボードが個人間取引される理由の一つでもある)

※余談ですが、この頃私にAndromedaというキーボードを売っても良いと言ってくださった方が居たのですが、最終的にお断りしてしまいました。この場を借りて謝罪いたします。









そんなこんなで時間が経ち、ついに見つけました。
GEONWORKSF2-84が2023年6月に再販されるという情報と、F2-84所有者かつ信頼出来る方から「良いキーボードである」と確認が取れました。

Vegaの反省も活かし「海外決済に強いクレジットカード」も用意しました。ビックカメラSuicaカードが海外決済をほぼ弾かないのでおすすめです。
そうして2023年6月24日、F2-84を無事購入できました。1週間後に届きました。

ハイエンドキーボードは大体こんなケースに入ってる事が多いです
カラーはBlue Grey。

Vegaとかいう購入から発送まで627日掛かるキーボードもあれば1週間で届くキーボードもあるらしい。織姫?今すぐTypePlusに出向できますか?


キーボードを組む時、スイッチはUltraglide Cherry MX Blackにしました。
ハイエンドTKLにMX Black試してみたかったんですよね。
キーキャップはクラックでおしゃれなGMK βetaを選択。
スタビライザーは評判の良いTX AP Stabilizerを。
組立時にトラブルに見舞われつつも。無事完成したのが冒頭のツイートになります。

F2-84の感想ですが…
最高♥
打鍵感も打鍵音もめっちゃ良い。Foam一切挟んでないのに打鍵音がすごく低いんすよ。
俺が真に望んでいたハイエンドTKLだった。これが欲しかった。3年前に望んだ「ハイエンドキーボードが欲しい」というたったそれだけの願いを叶えてくれるキーボードだった。
GEONWORKSに、全ての関係者に感謝します。







お楽しみQ&Aコーナー

Q.F2-84総額いくら?

A.ざっくりした値で良いなら。送料は含んだり省いたりしてます。
F2-84本体:$518.94 USD
F2-84付属品:$201.60 USD
GMK βeta(キーキャップ):$298.15 SGD
Ultraglide MX Black100個:$149.90 CAD
ARTISANキーキャップ(キーボード左上についてるやつ):$100.00 USD
TX AP Stabilizers:$18.00 USD
交換用TX Springs 62g:$18.00 USD
Deskeys Gasket Switch Films:$7.99 CAD

上記の合計金額:約3000円。
※スイッチのルブ代、USBケーブル、組み立てに必要な六角レンチ2本は除外




Q.こんなnote読んで自作キーボード欲しいなんて思う訳無いだろ!!

A.正解です。今すぐヨドバシカメラに行ってリアフォを買ってください。VARMILOのキーボードもオススメです。



Q.自作キーボードは興味あるけどイカれた値段のは嫌だ

A.これオススメです。

65%サイズで$350です。
この値段で迷うならヨドバシカメラ行った方が良いです。



Q.ハイエンドキーボードは興味あるけどお前みたいに何年も苦しんで金を無駄遣いするのは嫌だ。手っ取り早く正解の選択肢を教えてくれ。

A.良い質問ですね。ではまずGEONWORKSで検索しDiscordにジョインしてください。readmeチャンネルから直近のキーボード販売情報をチェック出来ます。その中から気に入ったキーボードを探してください。次に海外決済に強いクレジットカードを用意してください。楽天カードは絶対駄目ですよ。そうしてあなたが欲しいキーボードが販売される時刻になったらF5連打をしてください。販売開始と同時にマウスをクリックしてキーボードを購入します。この時のコツは「絶対に迷わないこと」です。1秒でも躊躇したら買えないという覚悟を持ってください。そうすれば手っ取り早く良いハイエンドキーボードを購入できます。
間違っても下馬評だけで良く分からないベンダーからキーボードを買っては駄目ですよ。僕みたいになりますからね。




Q.○○の話無くない?(身内向け)

A.省いたエピソードもあります。例を挙げると
・Bias R2が届くまでの間、同ベンダーが販売したOphanimとSynoviaのGBに参加していたがBias R2の出来にブチギレて両方もGBキャンセルした話
・KBDFansが俺に商品を発送しなくて発狂しながら担当者とチャットした話
・様々な自作キーボードのオタクから学びを得ていた話
・ハイエンドキーボードにFoam不要論者になったきっかけの話
・TGR Jane V2、NRD Kaze等のRaffleに参加していたが全て外れた話
・TOMAK(Split TKL)
等ありますがご容赦ください。



最後に

私の自作キーボード制作に協力してくださった全ての関係者に感謝します。皆のアドバイス無しにこの結果には辿り着けませんでした。
苦しみ続けた3年間でしたが、最後は報われました。
ありがとう。









このnoteは~…(溜め)
F2-84で書きました!!!!!(詠唱)

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