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涙なしには語れない。

幼少期や学童期のことを話す時、
私は涙なしでは語ることができない。

辛かったことや
悲しかったことを話すのではなくとも、
なぜだか涙が出てきてしまう。

だから。

カウンセリングでは
ほぼ毎回泣いている。

過去のことだけではない。
今の率直な思いを話す時も同じだ。
泣けてしまう。

どうしてだか、
自分でも分からない。

分からないどころか、
こんな自分が恥ずかしいとさえ思う。
泣かずに話せるようになりたいと思う。

思えば。

私は普段、
自分のことを語ることが、まずない。

ともすれば泣いてしまう、
ということもあって
安易に口に出せないのも理由の一つだが、
笑いに逃げることもなく、
真剣モードで話をできる人がいないことも大きい。

自分の話を真剣に聞いてもらうなんて、
ひどく図々しいことのように思える。

笑いにでもして、
相手に楽しんでもらわなければ
申し訳ないような気がする。

私の身の上話のために
相手の人生を消費するなんて
ありえないほど申し訳ないのだ。

だから。

週に一度、45分のカウンセリングは、
私にとって
自らのことを話せる貴重な機会だ。
たとえそれが
泣きながらであっても。

こんな私が泣かずに
自らのことを話せるようになった時、
その時こそが、
私のカウンセリングが終わる時なんじゃないかと
ひそかに考えている。

でもさ。

客観的に見たら、
泣かずに話すのが目標なんて
大人のくせに、しょーもないよなと思う。

反面。

知らずに負った傷、負わされた傷を
自身の力で治そうという、
たまらなくド根性な作業に
立ち向かっているのだとも思う。

自分のすべてを笑って話せるその日まで、
様々なことに思いを馳せながら
自分を成長させていきたい。

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