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垂水佐敏の『出たきり老人日記⑨』

誠に不謹慎ながら、ソーリもダイジンもついでにミドリのタヌキもコロナに感染してみて入院治療を受けてみればいいと思った。
中等症以下は自宅療養をお願いしますとの政府発言を聞いて、瞬時に怒りが沸いてそう思った。
  
中等症とは『肺炎が広がり、多くの人にとって人生で一番苦しい状態』、重症者とは『助からないかも知れない状態』だと医師の安川康介氏は言います。

無策しかない手の内で、どの口が国民の命と健康を守るためにと繰り返すのでしょう。

自宅療養にパルスオキシメータをあてがう準備があると聞いてまたあきれた。私は2年前の肺炎の罹患経験からパルスオキシメータを2個持っているが、こんなものあてがわれても、自宅ではコロナの容態のチェックになんの役にも立たない。
24時間酸素吸引が必要なのが中等症Ⅱで、パルスオキシメータは24時間テープで指に巻き付けられ、データを看護師が24時間チェックして、少しでも酸素飽和度が下がれば飛んできて酸素吸入レベルを調整してくれ、血液検査し、インシュリンを投与する。
酸素療法だ。
この入院治療にこそ必須のアイテムを、家庭に配って安心しろと言うつもりなら馬鹿である。

現場の医師も必死の手探りで治療を続けているのは想像に難くない。
レムデシビルやオルギエントの緊急認可されたコロナ治療薬を点滴投与され、それでも息が苦しいとモルヒネを打つ。モルヒネは呼吸悪化の改善に効く。医師と看護師二名は顔も識別できず、身動きもたいへんな宇宙服みたいな防護衣を身につけている。
これを自宅でやれと言ってるのですか。やれるかどうか、いっぺん入院してみなはれ。

死ぬほど苦しい呼吸困難が中等症Ⅱなのです。

第5感染症への移行が目的かと憶測するが、あまりに乱暴で無策な言動にあきれた次第です。

医療体制準備費は30兆円あると聞きます。医師会の既得権益に押され負けしているのか、インフラと医療体制の整備には手をつけず、拡大せずです。
この一年半ほど政府と医師会と分科会はなにをやってたのでしょうね。
世界ふしぎ発見です。
『意見と感想とお願い』だけなら、私でも喋れる。

国民の皆さん。もし感染したらどこの国よりも早く、全員入院治療しますから安心してください。コロナ担当看護師の給料を2倍にすることにご賛同ください。…くらいのこと言えよ。

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