危機一髪のおと
ある日、帰宅するとポストに変なノートが入っていた。
表紙には「危機一髪のおと」の文字。
薄気味悪いなと思いつつ、なんだか気になったのでぱらぱらとめくってみると、中に何かが書いてある。
『どーん!』
『がらがらがら!』
なんじゃこりゃ?
どのページにも、マンガとかで出てきそうな擬音ばかり。
意味が分からなさすぎて面白くなってしまったボクは、ペンを握って新しいページに『ぶぉーん!』と書き足した。
そうしてしばらく眺めていたが、、何かが起こるわけでもない。
すぐに興味を失ったボクは、
「さてと。バイトいくかぁ」
と上着を羽織り、アパートを後にしてバイト先のコンビニへと向かう。
やがて角を曲がればバイト先というところで、電話がかかってきた。
スマートフォンを取り出して画面を見ながら角を曲がったところで、
ぶぉーん!!
目の前を、どこかで「書いたような」音をさせて、トラックが通り過ぎて行った。
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