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タイカレー専門店に行ったって話

久しぶりになにか書きたくなったから書くんだけど、趣旨もゴールもなんにも決めてないからそこだけ勘弁してくださいね。

京大ポーカーサークルは毎週月木に活動があって、サークルの後は有志でご飯食べに行くアフターってのがあるんだよね。アフターで何食うか考えながらポーカーしたり、アフターどこ行くかが話題になったりするんだけど。今日のアフターはりんたろうが前から行こう行こうって言ってたアオゾラっていうカレー屋に行こうってなったのね。最初は俺も乗り気だったけど、話を聞くとタイカレー専門店らしいんだ、それを聞いて俺はちょっと気がひけちゃった。俺の好みなんだけど、タイとかベトナムとか東南アジア系の料理がそんな好きじゃないんだ、そんなに食べたことはないから食わず嫌いなんだけど。この前フィリピン行ったときもマクドばっか食っててイズミにフィリピン料理屋連れていかれたし。特にタイって、なんか女性が好んで食べるイメージが強くて、健康とか美容とか?昼ごはんフランクフルト一本で腹がペコペコだった俺には到底魅力的には思えなかったね。そんなこんなでサークルが終わって、いざアフターってなったんだけど、京大ポーカーサークルはこのアフターの店の決め方が独特で、一旦みんなでじゃんけんして、勝った人が店を選ぶ形式なんだ、今日のアフターは4人、全員二回生でずっとサークルを支えてきた盟友だよ。宣言通り、りんたろうはタイカレー、黒岩もタイカレー、こいつやたらめったら辛いもん好きやし乗っかってくるフシあるな。俺は少し悩んでジェイムズキッチンというハンバーグ店、ハンバーグの大きさ選べてライス食べ放題なのが激アツ、腹の底まで食ってやろうと思ってた。イズミはタイカレーに少し難色を示してよく行くシンプルでうまい定食屋を選択。で、じゃんけんの結果はというとりんたろうの勝利、初志貫徹だね、やっぱそういう奴が勝つようにできてる。タイカレー専門店「アオゾラ」に行くことになったよ。その店は京大から歩いて数分のところにあるんだけど、俺とイズミの足取りは重かったね、特に俺はいらんこといっぱい考えてたよ、客が女性しかいなかったらどうしよう、辛いの苦手だから辛すぎないのがいいな、独特の匂いの恐れがあるなー、とかとか。店にはすぐ着いた、やっぱり扉を開けるのはりんたろうだよね。店内はこじんまりしてて薄暗い、男性客もいる、ちょっと性格きつそうな30代半ば女性店主が頭に何かを巻きながら一人で切り盛りしてるみたいだ、ちょうど4人テーブルがあいてた、長方形じゃなくて楕円形の。メニューを見てもあんまりピンとくるもんは無いね、アオゾラカレー、グリーンカレー、レッドカレー鶏、レッドカレーエビ、の4種が基本メニューみたい。でも、別紙のメニューに、「数量限定 カオマンガイ」ってあるのを見つけた、カオマンガイは一度食べたことあってそれなりにおいしかったからこれだ!と思ったよ、でも怖いのが数量限定という文字、時間も遅めだし、いざ注文で頼んだ時に無いと言われて発生するあのへんな空気と別の注文を探す長い間が嫌だから先に聞いたよ「カオマンガイありますか」って。そしたら「ありません」と毅然な声が帰ってきてげんなり。タイカレーを食う腹を決めたよ、腹はタイカレーの気分じゃなかったけどね。俺が頼んだのはアオゾラカレー、こういう商品よくあるよね、店の名前を冠した奴、○○○サラダとか、そういうのって、たぶん、店側からしても初見の客に頼んでほしいと思うんだよね、万人受けするように辛さも抑えてある気がするし。俺は店名冠し奴をよく頼むよ、ハズレが無い設定になってるはずだし。イズミはグリーンカレー、りんたろうと黒岩はレッドカレー鶏、俺とりんたろうはカレーに加えて手羽先も注文した、腹減らしてるしね。いよいよカレーが到着したよ、ここまで長かったでしょ、読むのお疲れ様、改行一切してないから読みにくいしね。あータイカレーってこうなってるよねー、掘り返した古墳みたいにご飯が盛られてて、別容器に白色カレーが入ってる、もう色だけみたらシチューだよ、そん中には野菜がたっぷりだね、ナス、ピーマン、ししとう?、なんかのイモ?、大根?、野菜の知識は無いよ。これどうやって食べたらいいんだろう、わかんないや。と、ここまでずーーーーーっとタイカレーに否定的な陳述ばかり並べて、気悪いなこのnoteと思ってるかもしれないけど、いざ一口食べてみると、今までの自分の認識を根本から覆すようなおいしさだった。ふんだんに使用されたココナッツミルクが、カレーの酸味辛味とベストマッチして芳醇な奥行きを生み、淡白で美しい鶏肉がカレーのうまみを引き立て、大ぶりのナスはもはや主役というほどの存在感を放つ。12月になりすっかり京都は寒くなったが、異国の地、赤道直下常夏の国、タイの熱いパッションを感じた、チャナティップ。他の皆もおいしいおいしいと食べることに夢中で、10分もたたずに食べ終わった、最後の一口は、せつない。もっとずっと食べてたかった。私は猛省した、タイカレーを食わず嫌いし、東南アジア系の料理を小ばかにしてきた過去の自分に。何も日本食だけが最高ってもんじゃない、折角の21世紀に、食がグローバルじゃなくてどうする、もっと広い視野と一歩踏み込む勇気を常日頃から持っておくべきだった。何はともあれ、タイカレーの扉を開かしてくれたりんたろうには感謝だ、黒岩には特にいうことはない。今回はたまたまタイカレーの扉が開いたが、他にも食わず嫌いや決めつけ嫌いで、開くはずの扉を閉ざしているものがあるのではないか、食べ物に限らず人間関係や趣味嗜好であっても、、、ぞっとした。今までの自分を再度見つめなおし、もう一度じっくり咀嚼すべきことを探す、タイカレーはそんな効能も与えてくれたようだ。今日の「ごちそうさま」はいつもよりはっきり言えた気がした。

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