見出し画像

夢だった野葡萄との出会い



今の時期、青や紫、水色になる実がなる植物を知ってますか?

私と野葡萄の出会いは今から約5年前、SNSで素敵な庭の方の写真で初めて見た時に脳内に衝撃が走りました。

そしてコメントには、山から取って植えた、と。

なんと!! 自然界に自生している植物とは!

これは是非とも見つけたいし我が家で眺めたい!と意気揚々で野葡萄探しの旅に出ました。近所の山だけど。

そうはいっても中々見つかる物ではなく半ば諦めていた頃、その時は突然やって来ました。

通勤途中のバイパス道路が工事のため片側通行でちょうど信号待ちをしていた時です。
ふと横を見ると、上の山から茂った葉っぱが擁壁沿いに垂れ下がっていて、よく見ると葉っぱの中に緑色のつぶつぶがあちこちに成っていて葉の形もブドウに似てる。

これってもしかして野葡萄???!!!

もっと近くで見たかったけど信号は青に、後ろ髪引かれながらアクセルを踏みました。

それからというもの、出勤の度にその場所で少しだけ減速して実の様子を確認する日々。(危険です)

その時は道路工事があったため、車を停めることも出来ずただ横を通り過ぎ、やきもきしながらの運転。

そして日が経つにつれ、緑色だった実がだんだん色付き青や紫に変化した様子を見て、私の中でやっぱりこれは野葡萄だ!と確信しました。

やがて工事が終わり待ちに待った日が。
私はハサミとガーデン用グローブ、収穫用袋を車に乗せいざそこへ。

しかしその場所は山を切り開いたバイパスで信号もなく、おまけに緩い坂道なのでトラックや車がスピードを上げて走る国道です。

私の欲しい野葡萄のある山側には車を停めるスペースは無く、対向車線側にトラック等の一時停車ができる少し広くなった場所がありました。
仕方なくそこに車を停め降車、車が来ない隙を狙って待っている私はどう見ても怪しい人。

寒かったので防水カッパを着込み帽子を深々と被り手にはグローブとゴミ袋、滅多に人が歩かないバイバスを渡ろうとしている1人の人間。

数年前にバイパスでそんな姿を目撃したなら間違いなくそれは私です(笑)

しかしどう思われようと、私は目線の先の野葡萄の事しか頭にありません。

車の途切れた瞬間、私は走り出し念願の野葡萄を目の前にしてその美しさに興奮気味!

私の横ではトラックが下り坂を加速しながらビュンビュン走っています。
恐怖を感じながら、もしかしてここにいること自体危険でダメな事なのかもと思いながらも、手の届く範囲で実の着いている蔓を引き寄せハサミでカット。いくつか袋に溜まり満足したので、車の途切れを見計らって道路の反対側に戻りました。

家に帰り傷んだ葉や蜘蛛の巣を取り払いサッと水洗いした後すぐに花瓶に挿しました。

黄色のガラスの花瓶に野葡萄の青や紫の実の色、緑の葉と蔓が自由に延びるその姿を見てしばしうっとり。
収穫する前から、この花瓶に入れたら絶対に合う、と妄想が現実になった瞬間でした。

危険は伴ったものの、タダでこの素敵な植物が我が家にやってきた幸福感。そして自己満足では終わらず、写真に収めて投稿して共感を求めたのは言うまでもありません。

冒頭の写真の野葡萄は、その翌年にまた懲りずに収穫に行き、その実を敷地内の土に数カ所埋めて四年経った今年の様子です。
去年から勢いを増し喜んでいたけど、今年は更に増え、未来のために減らす方向にシフトチェンジする事にしました。わずか四年で。
それは色んな植物で痛い目にあっている経験上ようやく学んだ答えです。

そして後で知った事実が。
この美しい実の色の正体は、中に虫が寄生しているための事。それを知って複雑な気持ちになったけど、おかげでこのような自然の宝石が生まれたんだと意識を持っていくようにして、寄生してくれた虫さんありがとうと思ってます (笑)

似たような写真ですが美しい


また長くなってしまいましたが私の野葡萄との出会いのエピソードでした。


#みんなでつくる秋アルバム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?