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手づくり庭奮闘記 〜趣味と苦行は紙一重〜 《お手入れ編》

またやってしまった…
いきなりどうした?という感じですが。

今日は午後から、明日のお弁当に入れる作り置きおかずの準備をしようと思い立ち、人参一本と冷凍庫で保存してある竹輪を出し、包丁とまな板も並べて取り掛かろうとしていました。

その前に、昨日飲んだコーヒーの出し殻が乾燥していたので、それを広げた琺瑯皿を持って庭に撒こうと玄関を出たのです。

私は予定の無い休みの日のやることの一つに、庭仕事(庭の植物の手入れをすること)があります。


植物の手入れ、と言えば、花好きな奥様が優雅に花がら摘みをして…のようなイメージではないでしょうか?
しかし私の場合はそうではなく、とにかく雑草取り、次に剪定、と、どちらかと言うと野良仕事と言った方がしっくりくる感じです。(ですが、ここ数年の努力が実り、雑草はかなり減って楽になりました)

前置きが長くなってしまいましたが、冒頭の「やってしまった」とは、結論から言ってしまうと、ほんのちょっとのつもりが気がつけば三時間近く経っていた、と言う事でした。

コーヒーの出し殻を持って外に出た時は、私はお気に入りの赤いリネンのエプロンを付けていました。
その後、最近咲いた秋明菊の様子を見に行った事でどうやらスイッチが入ったのでしょう。

すぐ隣に植えてある宿根草(名前が思い出せず)が咲き終わった後の花穂がワサワサしていたのが気になり、カットしようと物置部屋にハサミを取りに行くときにはすでにエプロンのひもを解きながら歩いていました。

そして花穂をカットしている最中に、その量が片手で持てそうもないと気付き、今度は幅60cmの浅いコンテナを取りにまた物置部屋へ。
その途中、地面に雑草を見つければすかさず引き抜き、そのコンテナに入れながら歩くといったいつもの流れ。

そして花穂を取り終えたあと、秋明菊周りの下草に紛れたヨモギやつる性の雑草があちこち生えていたのでそれも抜き取る。

その頭上には、全く実がならないりんごの木が一本だけあります。

この木は既に落葉し始めているので残りの葉は少ないものの、夏前の剪定後に伸びた細い枝があるのを見て見ぬふりしていました。なんせ本数が多くて…

これも少しだけでも切り落とさないと。

そう思い今度は剪定鋏を取りにまたまた物置部屋へ。ついでに作業手袋もはめておこう。

その頃の私は、作り置きおかずのことを少し気にしつつも、こちらを優先していました。

木の剪定…と言うより、樹形など気にせず邪魔になる枝をとにかく切り落とす。
切りながらいつも考えている事は、来年こそ伐採しよう、そう思い続け既に三年を迎えようとしています。
この話はまた別の記事で綴るとして。

次に目を付けたのは、今年の春にレンガで作った幅150cmほどのレイズドベッド、いわゆる立ち上げ花壇のことです。
ここには数種類の植物を植えたものの、バランスや相性はまだ経過観察の段階。

その中のひとつ、白い花が可愛くて選んだランタナですが…
左右対象に二株植えたことも良くなかったのか、花壇の半分を埋め尽くす勢いで葉が広がり、他の植物の成長を妨げているのが発覚。結局この二ヶ月で数回切り戻していました。
しかも可愛い花はあまり咲かず葉ばかり。

自由すぎる成長した茎を手に取り、来年は別の何を植えて、この強靭な苗をどこに植えたら良いのか悩みながらコンパクトに切り詰めて。
(この後調べて分かったランタナの真実→世界の侵略的外来種ワースト100に入っていて納得)

その横に植えたロータスコットンキャンディが蒸れたのか、葉が無くなり茎が目立ち悲惨な姿だったので、一旦別の場所に植え直そうと、今度はシャベルを取りに。
そのロータスを掘り起こした跡に、次は何を持ってこようかとしばし庭を見渡す。

そういえば花壇の反対側にクリスマスローズがあった。周辺にはリシマキアが蔓延りそれがいつしか広範囲に。ここ数年その様子に違和感を覚えていました。

よし、このクリスマスローズを移植しよう!

シャベルで株の周りから土をほぐし、掘り下げようとするも全く歯が立たず、これではだめと思い、とうとう大きなスコップを取りに行くことに。

その頃、私の頭の中には言うまでもなく、作り置きおかずの事など片隅にもありません。

両手で握りしめたスコップに力を込めて掘り起こし、そのまま先程の花壇に移植。そしてロータスを空いた穴に植え直す。

花壇に植える前に写した覚書き写真

やれやれと思い花壇の中を改めて見渡すと、植えた位置のバランスがいまいちだったので、二種あるヒューケラを少しずらしたあと、中央のカルーナが無くても良いと判断。それを掘り起こし左手側にある小さな花壇に移植しました。

その小さな花壇には、去年植えたフジバカマの苗が今年は予想を上回る背丈に。
その足元に植えてあるカレックスと斑入りヤブコウジが埋もれそうだったのでスペースのある手前に移動。

作業はまだ終わりません。

お次は、半分枯れかかっている鉢植えのコニファーの葉をそぎ落とし、その横にある奥行の狭い手作り花壇に植えてある、こちらは銅葉のカレックスの古い葉を生え際から剥がし取る。

そして最後の難関に。

この春に見切りをつけて伐採した五葉アケビ。
植えたのは20年前、さすがに地上部を切ったぐらいでは枯れず、未だに残った幹から新芽がニョキニョキ顔を出しています。
もちろんスコップを駆使して左右から攻めましたが、これがほんとに手強い!なんせ二十年物の太い根っこはそう簡単に掘り起こすことは無理でした。
また別のタイミングで今年中には完全撤去に至りたいところです。

その他にも、大株に育ったメドーセージの花がら詰み、その足元にあったカルーナの移植、時期の終わったデラウェアの蔓を少しだけカット。そして今年お迎えした西洋ニンジンボクの咲き終わった花と古い枝をカット。モッコウバラの延びたシュートのカット…


思い出しながら書いているだけでぐったりです。

気がつけば16時前 !!
私は作り置きおかずを仕込むはずだったのに、時は既に遅し、結局夕ご飯支度と並行して作ることになりました。

やってしまったと言いつつ、いつかやらねばならなかった事なのでそれなりの満足感あり。
外での作業も過ごしやすいこの時期、これからもまた懲りずに庭で動き回ることでしょう。
なんせ毎年のことですから。


もうひとつ、「やってしまった」こと。
実はこちらの方は後悔が大きい。
帽子も被らず首に手拭いを巻かず、と、日焼け対策をしなかったこと。
いくら夏が終わったといえ、紫外線は年中降り注ぎ、私の年齢では既に手遅れですが、諦め半分しかし少しでも防ぎたい。
あぁ、浴びてしまった紫外線はいつしかシミに生まれ変わることでしょう。

そんな私の庭仕事でした。

お手入れ後のランタナ






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