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リアルな世界にあるデザインと、デジタルの世界にしかないデザイン

私はデザイナーで、Webやアプリなどの平面のデジタルプロダクトを中心にずっとデザインをしてきた。私がデザインしたほとんどのものは、リアルには存在しない。匂いも感触もない。この画面に映っている平面のデジタルの世界に、私が今まで作った百以上のデザインが表示されては消えていく。

電源を落としたら見えなくなる、自分の手でデザインしたものたち

自分の作ったものがリアルな世界に実体として存在する、というのは、なんとなく憧れがある。パッケージや冊子が好きで、素敵なものを見つけると写真を撮って時々ツイートしている。

リアルは五感【視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚】でデザインを感じられるから、私はほぼ【視覚】しかないデザインをやっているので、羨ましく思っているのかもしれない。こういうパッケージなどを手にとって、「やっぱり実体があるデザインっていいなあ・・」なんて思うのである。

隣の芝生は青く見える、とも言えるかもしれないが、それとは少し違う感覚がある。

デジタルコンテンツは次々と消費されていくような、使い捨て感があるのだろうか

Webサイトもブログ記事も基本的に無料で、いつでもどこでもアクセスできて、質はいいものも悪いものも無料なので価値がわかりづらい。しかも、類似のコンテンツが大量にある。

だから、デジタルの世界では“気に入ったモノを大事にとっておく”という行為が希薄になりがちな気がする。大事なデータがあっても、フォルダには並列に置かれるし、フォルダの名前を変えてもそれはただのラベリングだ。

お気に入りのものは、リアルな世界にも存在させておきたい

最近作ったDESIGNMEMO MAGAZINE 02というアナログの冊子は、私がこれまでデザイナーキャリア関係のnoteを1冊にまとめたものだ。もちろん、冊子の方は再編集しているけど、私のnoteを漁ればほとんど同等の内容をタダで読めてしまう。

でも、この冊子というリアルな世界に出現したものは、「ああ、やはりアナログもいいな」と思わせてくれる。紙のデザインのプロではないので細かいところは目をつぶって頂きたいが、私なりに紙も色もこだわったデジタルコンテンツにはない良さを、ぜひ手にとって感じて欲しい。

私があえてアナログの冊子を作る理由。

最後まで読んで頂きありがとうございます。頂いたサポートは私の癒やし担当、愛猫シャーロックの胃袋にしっかりおさめます!