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デジタルな時代にこそ高まる手帳の価値(あるデザイナーのほぼ日手帳の使い方)


「ほぼ日手帳の使い方」コーナーで取材を受けました

ほぼ日刊イトイ新聞様の「ほぼ日手帳の使い方」コーナーで、「ほぼ日手帳ユーザー」として取材を受け、Webサイトに記事を書いて頂きました。

5月16日にほぼ日刊イトイ新聞の記事です。嬉しい事にかなり大々的に取り上げて下さったので、大変驚き、また嬉しい限りです。
まだご覧になってない方は是非ご覧ください。

ほぼ日手帳読みものコーナーにインタビュー等掲載中

https://x.gd/UdAvv

「ほぼ日・糸井さんファン」の自分としては「ほぼ日刊イトイ新聞」のトップページの錚々たる記事欄?の一角にサムネイル掲載頂いてますので素直に嬉しいです。有難うございます。

記事の内容としては

・センスがないと思っている人のための読むデザイン
プロだけが知っている届くデザイン
の二つの書籍を執筆した時にアイディア帳その他の用途で、どんな風にほぼ日手帳を使ったのか?を中心に、Xに上げて頂いた読者の方のご紹介のポスト等、自作のイラストや、手書きで書かせてもらった記事の草稿など、漏れなく記事にして頂いてます。

今回のnoteでは、
その取材の経緯・裏話?みたいなお話や、ほぼ日手帳がどうして使いやすいのか?またこのデジタル全盛の時代に、手帳を代表するアナログメディアをどうデザイナーが使っていくのか?等書かせて頂きます。

・何でも受け入れてくれる方容量力のある手帳

インタビュー内容はこちらを読んで頂きたいですが…
https://x.gd/UdAvv

取材の最後に
「色々な手帳があるのに、何故、ほぼ日手帳を使ってくれてるんですか?」
取材の最後にスタッフさんからそんな質問を頂きました。
※なんか2012年の取材時にも似た似たような質問をもらいましたが…少し挑戦的?で素敵な質問です。

その時は
「パーソナルなもの、自分のものになる感じがする親しみのある手帳」みたいに答えました。
それはそれで、勿論本心ですが、

もう一つ、
「何でも受け入れてくれる容量力ある頼り甲斐のある手帳だから」
という答えも帰った後で浮かんできました(笑)

毎年出版されてる「ほぼ日手帳ガイドブック」を見て(ほぼ日手帳ユーザーさんの使い方紹介ページが好きです!)「こんな使い方あるんだ」とか「スクラップして辞書のような厚さになった手帳」見て、いや貼りすぎだろ!とか楽しんでる僕からすると許容度は高くデザイナー向きの「作る手帳」という気さえします。

記事を読んで貰えればわかりますが、かなり僕は「自由気ままに?」ほぼ日手帳を使っています。
・イラストを入りの書籍の草稿をガンガン書く
・スクラップブックとして気になるものを書く
・X(twitter)の140文字を一度手書きで書く
・X(twitter)にあげたポストをプリントしてから貼る
・書籍の表紙ラフを貼る
・書籍購入頂いた方のポストをプリントして貼る。

例えば、これは「センスがないと思っている人のための読むデザイン」で書いた「お楽しみノート」の説明用に書いたスケッチですが、他の紙に書いたものでも構わず貼って「あの時どんな風に考えたか」見直せるようにしておきます。
2012年のほぼ日手帳、こちらは水彩色鉛筆で描いたスケッチで、なぜ貼ったか?いまいち思い出せませんが、これもあまり考えなしに「残しておきたいな」と貼ってみます。(原画ではなくプリントしたもの)剥がせるのり、で貼ってあるので後から場所移動も可能です

見方を変えれば、せっかく月ごとのカレンダー欄など充実している手帳なのに、スケジュール管理など殆ど使っていない、自分勝手な使い方とも言え、手帳作ってもらった方々へ失礼?(笑)と思うくらいに、僕のほぼ日手帳の使い方は自由です。

でも、
こういったメチャクチャな使い方をしても「ほぼ日手帳なら許される」…と言うか、動じない・びくともしないような大らかさを感じるんですね。包容力というべきかわかりませんが。

「アレンジされる事をはじめから許容してくれている手帳」そんな意味で(特にデザイナーの)ほぼ日手帳とは「手帳を作る」意識で向き合うと楽しくなってどんどん自分仕様の唯一無二の手帳が出来上がっていく…とと思います。


・デジタル時代の「手帳やノート」の使い方

今の時代、AIであったりメタバースであったり、とにかくデジタルな分野の成長は著しく、目を離せば飛躍的に何かが進んでしまうほど進化は早いです。仕事柄、AIで生成出来る画像の精度をチェックしてますが、まさに日進月歩という言葉通りで、昨日より今日の技術が目に見える形で進んでいる感覚があります。

情報は10年前とは比べようもないスピードでネット上を駆け巡っています。

ただ、だからこそ「手帳」や「ノート」と言うアナログメディアは、ますます価値が高くなっているのではないでしょうか?
自らが発した情報、他者から頂いた評価や感想を手元にまとめ編集し…それを一覧する形で俯瞰して見直す作業に長けているように感じます。
自分の立ち位置を明快にして、未来への自分への足がかりを作ろうとする時に、まさに相棒のように自分を見直す鏡を提示してくれる、アナログなメディアである手帳やノートの価値は今後また一段高くなると思います。

特にデザイナーの場合、
手帳から発展し、はみ出した感じでの使い方ができるのは、魅力的ですし、それに対応した様々な種類のほぼ日手帳が存在しているのも魅力的です。色々と使い分けはしたいけど、1箇所にまとめやすいのが個人的にすごく気に入ってます。

1.スクラップブック
2.デザインラフ
3.思いついたメモや文章
4.自分が見返すだけに絞ったポートフォリオ

など多種多様な使い方が出来ます。

・デザイナーとしての「手帳の具体的な使い方」

それぞれ上に書いた1〜4を簡単にですがご説明していきます。

1.スクラップブック

デザイナーが、作品コラージュのように、綺麗に貼っていくスクラップブックと別に考え、気負わずに、ちょっと気になるお菓子の包み紙とか、素敵だなと思ったチラシの端のロゴデザインとか?ルールに捉われずどんどん気軽に貼っていくと良いです。

毎日の日記をつけている片隅に貼っていくのも、そのスクラップを手に入れた時の状況もわかるし、どこで手に入れたか?も思い出せて楽しく実用的かも知れませんし、

スクラップ用に「ほぼ日方眼ノート」を用意してそちらにスクラップしたものは、まとめても良いかも知れません。

コラージュとして一回仕上げたものに全く別のチラシから綺麗な色模様を細く切って貼り画面にリズムを出そうとしてます。(と書いてますが貼ってる時は何も考えてません)


元々コラージュしたものを上に二つ貼って違う書体を貼ってみたらどうなるか?テストしてます。(これも貼ってる時は何も考えず気軽にやってる遊びのような感じです)

決まりはありませんから自分がやり易いように使いましょう。

2.デザインラフ
ほぼ日の手帳は全て方眼仕様なので、
手帳の片隅でもロゴデザインのラフなどラフながら割と正確に描けるので、モノを作る人に重宝されています。プロダクツデザインなどは立体になる分、スケッチにしてみないと正しくイメージ出来ない所があり、ちょっと思いついた時に手帳に残しておけるのは有難いです。

こんな風に日常の中にクロッキー帳を持っている感覚はデザイン作りと無縁の生活を送る人も含めユーザーのクリエティビイティを密かに刺激している気もします。

2012年の手帳から…多分右の没案を元に(こんな描き込みで)新たなデザインのラフスケッチを左に起こしてるのだと思います。この頃はスキューモーフィズム(skeuomorphism)全盛だったので何かモリモリと描きこんでるなあ…と当時のトレンドも伝わってきます。

3.思いついたメモや文章

思いつきなどは普通にメモで残して良いし、僕のように本の出版を前提にして文章をずらずらと書いていく事もこの手帳は引き受けてくれます。

本当に長文を描きたいなら、ほぼ日手帳のカバーに2冊目として、日付等全く載せていない「ほぼ日方眼ノート」など入れて使用すると良いでしょう。

Xにあげる毎日のポストの草案、とりあえず140文字程度だろう?と何となく書きたいこと書いてスマホで10分程度でまとめてます。(スマホで下書きして手書きで書いてみたり色々ですが)
上二つ、「届くデザイン」コラム本文を手書きで別に描いてたイラストを合わせたもの

↓こんな感じに2冊入れ込む事も出来ます。
オリジナル(通常盤)と方眼ノートでも多分何とか一つのカバーに入るはず(少し窮屈ですが)

day freeと方眼ノートの合冊(A5カズンサイズ)

僕はこのほぼ日方眼ノートがメインか?と言うくらいに使い倒します。
ほとんど手帳よりもノートとして使う感じですが、やはりデザイナーはスクラップしていくものが多いからかも知れません。やり方は色々と自分で工夫してみて下さい。

因みにほぼ日手帳は色々な種類が増えてます。
僕が結構使わせてもらうのは、ほぼ日方眼ノートですが、オリジナルなど通常の手帳本体と組み合わせていけば、多分スケジュールとの連動も出来るので、ノート的に使うだけでは勿体無いな!と最近感じてもいます。

使い方を色々とイメージしては
ワクワク出来るのほぼ日手帳の1番の楽しみかも知れません。

4.自分が見返すだけに絞ったポートフォリオ

通常は「ポートフォリオ」は、人に見せる事を前提に作ります。
ただ、それとは別に、代表作・自信作ではないけどちょっと見返したい自分のデザインが、デザイナーにはあったりします。

勿論、作業中に本気で見返すモノなら、元データを開くわけですが、
見返すためだけにプリントアウトしておいた自作デザインをほぼ日手帳にスクラップし残しておくと、落ち着いて自作を振り返る事もできて、良いかも知れません。

例えば、
日付の記載された手帳部分に、初稿提出日にその初稿デザインを貼り決定稿が出来たらその日付のページにまた貼って、初稿から決定稿までデザインがどう変わったのか?チェックするのも面白いかも知れません。

またある程度の期間でその作業を続けレバ、初稿から完成までの作業期間も見えてくるはずです。ここら辺、スケジュールに関する事なのでガントチャート等で管理するモノですが、手帳なら仕事モードにも入り過ぎず、会社の帰りに軽く振り返ることだって出来そうです。

あるいはデザイン完成日に最終デザインを貼っておくだけでも
1年でどれくらいの作品作ったのか?年初と最後の時期ではどれだけ自分が上手くなったか?全てチェック出来そうです。

アナログメディア(手帳・本)の良さとして全体を見渡す一覧性は非常に優れている気がします。デジタルメディアって一覧する時は結構見にくく、検索機能がいくら発達しても「どこにあったっけ?」となる事は多いと思います。全体の中でそのデザインがどう見えるか?等見比べる事にもイマイチ向いていません。

その点、色々なバリエーションあり、
カバーによって強引にでも一冊の本としてまとめられる「ほぼ日手帳はデジタル時代のデザイナーに使いやすいアナログメディア」と言えます。

さて、
さらっと頭に浮かんだアイディアを書き出してみるだけで、こんなに色々な使い方が出来そうです。

そしてこれら色々な使い方で
何かを書き留めたり貼ったりしてもほぼ日手帳一冊のカバーの中に出来るだけまとめるようにし、この一冊開けば、デザイナーとしての様々な課題点が整理されて明日を生きていくのが楽しくなれば良いと思います。

ここ迄書いてみてやはり「ほぼ日手帳はストライクゾーンがやけに広いな…
「どう投げたら良いか迷ってるなら何処でもストライクだから投げてみなよ!」と言ってくれてるような大らかさを感じます。

コチラで使いやすいようにどんなアレンジをしても許されるどころか
「その使い方面白いね」と面白がってくれる気さえします。

勿論、愛用されてる手帳あるなら使いやすいものにした方が良いでしょう。個人的には「スクラップブック」としては紙が厚めのモレスキンノートなども丈夫だしお勧めです。僕はスクラップブック専用として一部モレスキンも愛用しています。かなりお値段高めなので中々購入しずらいですが。


デザイナーの手帳はもう「作る」感覚で良いかと思います。楽しんで作って後で「こんなになっちゃった…でも面白そう」でも良いのでまずはガチャガチャ使ってみる事をお勧めします。

最後まで読んで頂きありがとうございました。




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