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ものすごく久しぶりの投稿になってしまったのですが、
昨年夏に実施した「夏休み子ども自習室」の取り組みをご紹介します!

ワークショップ「Tシャツとダンボールで織物をしよう」

7月30日から8月21日の間、実に14日間を使って行った自習室。
のべ46名もの子どもたちが、夏休み子ども自習室へと遊びに来てくれました!
いつもお子さんの好奇心と、「やってみたい」「行きたい」に協力してくださっているお母さん・お父さん達には本当に感謝です。


プロジェクト実施の経緯

この企画は、2022年の東京藝大「 I LOVE YOU プロジェクト」に採択されたプロジェクトです。
2022年の募集テーマは「誰もが孤立しない共生社会の実現」。

以前から、子どもたちが「親でも学校の先生でもない第三者の大人」のもと、安心して過ごせるような居場所づくりに興味があったので、これだ!と思い、応募することにしました。

本企画では、誰もが孤立しない共生社会の実現に向け、葛飾区内に在住の小学生を中心とした子どもたちが安心して参加できて、ワークショップ・自習室に参加することで、子どもたち自らの創造性を発揮できるような様々な活動をおこなった。

報告書、実施概要より

開催概要

期間:2022年7月30日(土)〜8月21日(日)
時間:13:00-17:00(日によって多少前後)
場所:にこわ新小岩、カナマチぷらっと、ふれあいサロンあきみつ
助成:東京藝大「 I LOVE YOU 」プロジェクト

自習室で行ったこと

構想段階の自習室では、主に「企画・ワークショップ」と「自習・自由研究のサポート」を行う予定でした。
しかし、思っていた以上に自習・自由研究のサポートの需要が少なく(かつ、需要が少ない理由が二極化している印象)、結局は主に「企画・ワークショップ」を行いながら、あとは子どもたちのやりたいことに合わせてその日やることを決める、という形になりました。

自習室当日の様子(一部紹介)

工作ワークショップ「木や金属でゆらゆら動く飾りを作ろう」

講師のなみ先生
貝はグルーガンを使って接着!
貝や松ぼっくりのモビール

身体のワークショップ「気持ちを身体で表現してみよう!」

講師のまい先生
この日はホワイトボードを使って

ふれあいサロンあきみつでの活動

あきみつではかき氷もやりました!
ゆっくりしっかり、回して回して!

ワークショップ「Tシャツとダンボールで織物をしよう」

まずはTシャツをカットします
講師のまいこ先生
真剣に、あみあみ
あとは切り離すだけ!

実際にやってみて感じたこと

子どもたちは想像以上に自由で独創的で、時に激しく、しかしとても優しく、「子どもと一緒に過ごすってこういうことか…!」という解像度が子どもがいない(親という意味では)なりに、爆上がりした14日間でした。

この夏休み子ども自習室では、「何かをするための場を提供する」=美術・工作教室というよりも、「一緒にいるために何かをする」=「誰もが孤立しない共生社会の実現」という場づくりを目指しました。
ただ同時に、そこで生まれた子どもたちの作品が素晴らしいものだったことは確かで、子どもたちの才能や可能性をありありと感じました。

夏休みに行った自習室の活動については、こちらのインタビューからも見ていただけますので、よろしければぜひ読んでみてください!


アートとしての自習室

アートとしての自習室とは?

実は、私は、なんでもかんでも"アート"と言うことには若干の戸惑いと抵抗があるのですが、最近は「自習室そのものがアートなのでは…?」というふうに思ってきています。

先日、お世話になっているある方から「佐藤さん(私)にとっての自分で生み出している”ゼロイチ(=ゼロからイチを生み出す)”って何?」って聞かれた時にも、やっぱり「自習室です」というふうに応えることが、今の私にとっては一番自然であるように感じて、そうお答えしたのですが……

もちろん、子どもの作品とか主体性、そもそもの生きるエネルギーみたいなところを私が作り出しているというふうには、まったく思っていないです。
(仮に関われたとしても、それはごくごくほんの一部)

ただ、自習室の活動に参加することで
日常のルーティンから少しはみ出たことができたとか、
思っていることを相手にちゃんと伝えても大丈夫だと確信できたとか、
「できない」を通して、「ぼくはこれがしたかったんだ…!」ということに"気づく"とか、
そういう、小さなスイッチをカチッと押したな、と確信できる瞬間がこの取り組みをしていると時々あるんですよね。
私はその小さな瞬間のために、この取り組みをしているのかもな、と最近は考えています。

貝と針金のやじろべえ

それはワークショップで「作品を作る」というように、一定のプロセスを経て、一定の成果を上げるような類のものではないかもしれないけれど、私たちが生きていく上で無くてはならない瞬間だと、私は思っています。

アーティストとしての子どもに伴走する

ちょうど今、英治出版の「子どもの誇りに灯をともす」を読んでいるのですが、そこでも書かれているように、子どもにとって作品を作る経験と同じくらい、「子どもたちは本当にいいものを作ることができる」というふうに心から思っている大人がそばで見守ってくれる、そこに居てくれるということが、子どもの育ちにとってとても大切なのだろうなと思います。

私自身、「どうして藝大に入ろうと思ったんですか?」「どのような幼少期でしたか?」「どのような体験があなたのクリエイティビティを培ったのですか?」ということを聞かれたときに、絶対に出てくるのが「図工の先生に恵まれたこと」や「同級生に親切にしてもらったこと」なんですよね。

なので、自習室で目指していることは「いい図工の先生である」ことであり、同時に、良き大人、良き隣人である(あり続ける)ことなのだなと、この記事を書きながら改めて感じました。


まとめ

いかがでしたでしょうか!
まだまだ改善点も、工夫できる点も多い夏休み子ども自習室ではありますが、多くの子どもたちに参加してもらい、彼らのいい表情に出会える瞬間が、私たちに対するご褒美であり、一つの答えであるように思います。

また、ありがたいことに今後の活動を楽しみにしてくれている保護者の方からの声も聞いておりますので、今後も(まずは細々とでも)この活動を継続していきたいなと思っています。

情報はインスタグラムからも発信してまいりますので、ぜひチェック&フォローをお願いします!

今後やってみたいこと

・場所を借りて自分たちの場所をつくる
・仲間を増やす
・資金集め(協力していただける人、絶賛募集中です)

これからもどうぞよろしくお願いします😺


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