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複製NG! ライセンス数を守るべし

フォントざっくり解説⑲

フォントに興味はあるけれど細かい事が不安で何となく購入に至ってない方、仕事で入手する必要ができてしまったけどイマイチ選び方に自信がない方のための、ざっくり解説。
厳密すぎる説明で途方に暮れてしまわないよう、選ぶ・買うのに必要な知識を、ほどほどに端折りながら解説します。
※2016年10月時点の情報です。


コンプライアンスが重視される昨今、フォントを使用するにあたっても法的なことを意識する習慣が根付いてきました。そのうち、よく知られているのが「複製の禁止」に関する事柄です。

フォントもソフトウェア → 複製は原則違法!

ご存知のように、コンピュータ上で動作するソフトウェアは著作権法により保護されており、「許可のない複製 (コピー)」は認められません。
コンピュータ上で使用されるフォントもソフトウェアの一種にあたりますので、市販フォントを第三者に使用させるために複製したり、WebサイトやFTPサイトなどにアップロードして公衆に向けて送信することは完全にNGです。

これらに抵触するような行為をした者は法的な責任を問われることになりますので、絶対に行わないようにしてください。

ライセンス数を超える台数へのインストールも違反!

フォントも含め、市販ソフトウェアは一般的に「その購入者が、1台のパソコンでのみ使用すること」を前提に販売されています。特に断り書きがない限り、購入したフォントを複数のパソコンにインストールすることは許諾違反 (ライセンス違反) です。
同一のフォントファイルを複数のパソコンに保持かつ使用するという点で、そもそもの「複製の禁止」に抵触するともいえます。

もし2台のパソコンがあり、その両方で目的のフォントを使用したいのであれば、そのフォントを2パッケージ購入して初めて正当な対価を支払ったことになります。フォントにつけられた価格は、パッケージという物品や中身のデジタルデータそのものではなく、その使用権 (パソコン1台で使える権利) の価格であると考えるとよいでしょう。

ライセンス数を超えたインストールの禁止

ライセンス数を超えた台数での使用は、そのフォントの開発元に損害を与えていることを意味し、当然、損害賠償請求の対象となります。企業であれば情報システム部門あるいは経理部門などの担当部署を決め、社員のインストール状況を管理することで、トラブルを避けることができます。

メーカーによっては、インストーラに一定のチェック機能を持たせ、ライセンス数を超えた台数のパソコンへのインストールができないように備えていることもあります。

中には、複数台での利用を前提とした製品も

前述のようにフォント1個 (店頭販売であればパッケージ1本、ダウンロード販売であれば購入個数1) で使用できるパソコンは1台まで、つまり《1購入=PC1台ぶんのライセンス》というのが大原則です。ただし、フォント製品の中にはこれとは異なる許諾条件で販売されているものも存在します。

使用許諾はメーカーや製品毎に異なりますので、購入前に必ず確認するようにしましょう。


【メイン画像使用フォント】
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