「指導」なら許される?立浪新監督・新ルールで思い出すファシズム
中日新聞・読者投稿欄に投稿した文章
中日ドラゴンズは立浪新政権に期待がかけられている。しかし、先日立浪監督が選手のみだしなみについて「茶髪、長髪、髭禁止」のルールを設けることに多くの批判が集まった。私は、中日ファンとしてこの立浪監督のルールが「表現の自由」を脅かす、ファシズムの発想であると非難したい。高校の1年間で海外留学を経験した私は、日本の校則や外見を制限するルールがいかに「多様性」に反しているのかを知った。多民族国家では、当然「黒髪が爽やか」という前提はない。何より、自分の身体は自分のものという人権感覚があり、他者の外見を強制的に変更させることは言語道断だ。外国籍の選手も在籍するNPBのこれからが問われていると思う。立浪監督の新ルールは、プロ野球内だけにとどまる問題ではない。倫理的な問題であり、人権問題なのだ。日本では、「指導」の名の下に外見を制限するルールが作られがちだ。しかし、それはまるで戦前日本の全体主義のようである。
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