強さについて

弱虫、泣き虫、優しすぎ

そのせいで、やりたいこともできなかった
言いたいことも言えなかった
好きな人に話しかけることもできなかった

周りに負けて、ありたい自分であることができなかった

人から、「かわいい」や「優しい」という言葉を受けても、そのせいで俺は苦労してるんだよ、と、怒りしか湧かなかった

ある時、もうそれが嫌になった

学歴を身につけて、身体を鍛えて、高い給料の仕事に就いて

強くなってみた

その強さは、どうやら本当の強さではなかった

分かっていたけど、それを捨ててまた弱い自分に戻るのが怖かった

ある時、その強さがポキっと折れて
捨てざるを得なくなった

また、一からスタートした

優しさと強さが、アップデートされた

その優しさと強さを、周りの人が頼りにしてくれた

勝手に背中に背負いすぎて、動けなくなった

目標が、何も立たなくなった
誰にも会いたくなくなった

けど、その自分を認めることはできてきた

外から借りた強さで、進んできた時間が長いから

めちゃくちゃ、遅れてる感覚がするときがある

昔は、ベンチプレス120キロ上がって、毎日走り回れたのに
今は、外に出るのも大変な時期がある
昔は、論理だった文章をスラスラと書けたのに
今は、頭の中がまとまらずに、叫びや、こうした散文にしかならないときがある

なんで、こんなことを繰り返しているのか

多分、本当の強さを知るためにやっている
その強さで、やりたいことをやるために、鍛えている

強さには、色々な側面がある
石のような硬い強さ
竹のようなしなやかな強さ
火のような圧倒的な強さ
虫のような軽やかな強さ

どの強さがいいかは、ない

その時の環境で、必要な強さが変わる

昔、自分が持っていた、今の社会で圧倒的に勝つ強さは、否定する必要はない
今の社会で負けている人を気にして、自分まで彼らと同じように弱くなる必要はない

その強さで、人を助ければよい

自分の強さを知った上で、自在に強さを変化させる

それこそが、最強だ