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不妊治療を経てママになる年に #妊娠の記録

2023年を迎えた時、私は、それまでの私と何も変わりない私だった。春に体外受精へのステップアップを決め、夏休みはどこにも行けないかもしれないからと、雪解けを待って八ヶ岳で登山をしたのが懐かしい。あの頃はまだ、1泊2日のテント泊の荷物を背負い、少し長めに縦走するだけの体力が残っていた。

胚盤胞移植の日、クリニックで初めて見た4AAのたまごちゃんがあまりに丸くて綺麗で、なぜか「男の子だ!」と直感した。術後、夫に「男の子を迎えてきたよ〜」と自信満々に報告したのが、何年も前のように感じる。

それから半年経った今、私は女の子のプレママとして新年を迎えた。社会人になって初めて、年末年始に10連休という長期休暇をとり、赤ちゃんを迎える準備で慌ただしくも、ゆったりとした年越しだった。

出産後は近くに住む私の両親を頼ることが多くなると思う。とはいえ、彼らにはすでに3人の孫がいるのに対して、夫の方は初孫。遠くない距離に住む義両親にも赤ちゃんにたくさん接してもらいたくて、年末に帰省した時に「何かあったら子どもの面倒を見ていただくことになると思うのですが」と丁重にお願いをした。そんな挨拶をしながら、「私、母親になるんだなぁ」と初めて実感が湧いてきた。

これから生まれてくる赤ちゃんのことも、それ以外のことも、期待と不安が渦巻く年明け。2024年を終えた時、果たしてどんな私になっているだろうか。