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ホン雑記 Vol.99「修羅の門の強さランキングについて」

あ、今日のは本当に「ホントにとりとめもない雑記」なのである。漫画「修羅の門」を知らない人はお引き取りをm(_ _)m

いつもは良いこと言ってるか(自分で言ってく)、ディスってるかのどちらかだが、たまにはこういう人目をまっっったく気にしてない駄菓子のごとき感情も書かせておくれ。


「修羅の門」はもう、作者の川原正敏が「神」の漫画ってことでいいんじゃないだろか。
もちろんどの漫画もそうかもしれないが、内容やあとがきや「海皇紀」を見るに、ワガママの塊のような人だと思うのだ。もちろん、それは全然いい。

どんな描写があって、あいつよりこいつのほうが強く見えようとも、彼の中の強さの設定があって、その概念から外れる者はこの作品中ではトップクラスに入り込めない、と個人的には思っている。


強さを考えるのにあたって、なんとなくこんな感じの重要度を採用してみた。

「フィクションの約束事>作者の設定>強者の、人の強さへの言及」

たとえばフィクションの約束事というのは、物語がハッピーな感じで進んでいる時に、その中の登場人物(たとえどんなザコキャラでも)が「ビクッ」と不穏な空気を感じたとしたら、それは「真」であろう。予感は当たる。

作者がどう言い繕おうが、わざわざ意味のないことを描写することはなく、フィクションの約束事のほうが前提になる。

たとえば、雷電は陸奥兵衛の父親かどうか、作者は「あなたにとって好きな方が正解」と言っているが、これは作者がどう言い繕おうが「雷電が父親」である。

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兵衛の「雷電はオレの父か?」の問いに、葉月の「な、何を言っておる」顔、そして次のコマの申し訳なさそうな顔、「なんで浮気などするものか」のセリフをお空に浮かべたことなどから、これは父親確定フラグである。

何より、兵衛のエラとアゴの輪郭がアレである。こんなヤツは陸奥の血筋にひとりもいなかったろう。父親が雷電でないならあんな風体に描く必要がない。現実では偶然そういうことがあっても、フィクションの中ではしらばっくれるわけにはいかない。

と、ここまではフィクションの約束事ってこれのことですよ、のサンプル提出だったのだが、結局オレが納得いってないのは、この世界のナンバー2なのである。


作中最強は、主人公「陸奥九十九」である。
これについては板垣さん家の、範馬勇次郎or範馬刃牙や、松尾象山orグレート巽などと違って、完全に九十九である。
語る必要もないだろう。

問題はナンバー2だ。これがどのランキングを見てもオレの思う人物ではないのだ。

オレ的ナンバー2は、「不破北斗」その人である。

だが他のランキングでは、だいたいこのポストに「海堂晃」がきている。
まぁ、分からんではない。スピードやセンスやテクニックでは最高レベルだろう。わざわざ九十九が二度対戦したほどでもあるし、フィクションや作者の決まりごとから考えても申し分ないライバルだ。

それでも「死合」をさせたら海堂晃は5番手ぐらいなのではないか、と思ってしまう。


不破北斗がなぜ2番手なのか。
これはもちろん作者のワガママというか、設定のゆえだ。
第一門の終わりのあとがきで「ファンレターに懲りた」というのがあったが、彼の中では間違いなく「人を殺せる業・心」を持った者が強い。

もちろん例外はあるだろう。
ルゥ・ズミィンは人を殺せて、アリオス・キルレインは殺せなかった(とは描かれてないが、ムガビを殺しに行ったわけではなく結果的に死んだだけ)わけだが、これはさすがになんでもアリならアリオスが勝つだろう。
フィクションの約束事「格の差」があるからだ。

だが、ほとんどの場合は、修羅や鬼やディアーボを宿しているほうが絶対に強い。そうでなければ、この漫画が何をしているのか分からなくなるからだ。
冬弥や現が肉体的技術的には最高レベルでも、最強に入れないのはそのせいだ。

龍造寺徹心のこの言葉は、この作品の底に流れていると思われるのだ。
「センスなら片山、スピードなら海堂、お前のほうが上であるかもしれん。が、強いのは不破北斗よ

前述した「フィクションの約束事>作者の設定>強者の、人の強さへの言及」の中では最も弱い「強者の審強眼」だが、これはかなり確度の高い設定だと思うのだ。
カプリコーンのシュラが自ら言い放った「エクスカリバーは黄金聖闘士12人の中でも最強の威力」などというざれ言とはわけが違う。
「強い」ということはもっともっと深いところにある。


そもそも不破は、400年前に陸奥と別れ、時代の闇に生きてきた。
検索窓に「陸奥真玄」と入れると「最弱」と出てくるが、そんなわけはない。これも漫画のセオリー通り、後に出てくる者ほど普通に考えたら強い。
トーナメントでも、準決勝の相手が決勝の相手より強いなんてことは有り得ないのと同じだ。
まぁ、それを言ったら第二章のボスの北斗は前のほうに出てるじゃないかと言われるかもしれないが、そこは海堂や毅波秀明のこともある。あまり関係ない時もある。

特に圓明流は、強い者を生むことしか考えていない一族だ。それで真玄が最弱だったら、それこそこの漫画が何をしているのか分からなくなる。全子孫が先代を抜いてるかは分からないが、大きな流れでは時代が下るほどに修羅の血は濃くなっているのだから。

その真玄が、一度はどこかで(実際にやりあっていなくても)史上最強の頂に立ったであろう真玄が、北斗を見て「あやつとだけはやりとうない」と冷や汗垂らして震え上がるのだ。両圓明流の中でも規格外なのが不破北斗なのだ。

ケンシンと姜子牙はどっちが強いのかは、オレ的ランキングでは分からない。九十九は大馬鹿だし、実際ちょっとアホなので「今戦っている相手が誰よりも強い」というおめでたバイアスが掛かりやすいと思っている。作中最強の九十九だが、言ってることは当てにならない時もある、と思っている。


現は「不破の大陸版でもっと規模が大きいのが呂家」と言っていたが、そんなことはないと思っている。
呂家の2番手(呂布? 大爺? 出てきてない誰か?)と、不破の2番手(幻斎)の戦いを妄想してみても、間違いなく幻斎が勝つだろうからだ。

姜子牙はどうもブラッド・ウェガリー臭がする。舞子に暗器の取手を投げたことや、10歳の時に凱を屠るが、この時も巨石を使っている。北斗なら10歳でも無手でそれを成せそうではないか。いや、幻斎には勝てなくても一族の誰かあたりなら。

北斗は人を殺めた経験こそないが、これこそ現代に生まれた圓明流ゆえのたまたまに過ぎない。アリオスのそれとは違う。違うからこそ真玄も震え上がる。北斗が陽の光の下に出て、最初に果たした死合が九十九でなければ、その相手は死んでいただろう。


九十九は第一門の時点でも、当然すでに修羅王である。
その両圓明流の結晶である九十九と、北斗は同じレベルにいる。不破の血だけでそこまで持っていったバケモノであろう。幻斎とは段違いの実力差があるのではないか。
九十九がその亡骸を抱えて「こいつは俺だ」と言うほどに。

もっと言えば、北斗は九十九よりも先に圓明流を継いだと思われるが、不破を継いだ北斗が、九十九に継がせる前の真玄とやっていたら、陸奥の1000年の不敗伝説はそこで終わっていただろう。

何より、九十九に殺されたというのがその強さの証であるとも思っている。
不破の、言ってみれば虎彦の魂を最も受け継いでるのは、おそらくは北斗であろう。そうでなければ、九十九を最も愛している武の神は北斗の続きの強く濃い不破を作らせたのではないか。
北斗が子をなさず(たぶん)に、世界中の修羅たちの中で九十九に次いで強いからこそ、九十九の強さにあてがわれたのではないか。武の神的に言えば(しらんけど)、北斗以上の者が出ないと思われたからこそ、その1代前の現に種馬をさせているのではないか。修羅の血は、海堂の血は別に要らないだろう。

そうなると、最後に死んだ、しかもディアーボも備わっていたレオンのが強いかと思われるかもしれないが、さすがにそれはない。
うーん、根拠はないが、さすがにそれは、ない。


もうひとつ、北斗やケンシンなら、最後の四門の引っかけ蹴りでは絶対に倒れていなかっただろうと思うのだ。たとえ海堂が朱雀を落とすほどのバケモノだったとしてもだ。あれだけは、きっと飛田でも耐えた。
海堂は、はぐれメタル的な防御力の強さはあっても、当たったらわりとすぐに倒れる人なのだと思っている。


あ、今になって思ったが、姜子牙はケンシンよりも僅差中の僅差で上のような気がする。格&徹心言うところの「強さ」的にはケンシンのほうが上手のような気がしないでもない。九十九が「神にケンカを売るバカの大先輩」と言った前田光世の魂を継いでいて、そのうえ鬼が入っているほどだ。

が、姜子牙からのダメージを受けてケンシンとの死合を思い出したこと、単純に出てくる順番、九十九の姜子牙の強さへの言及、白虎vs青龍の格&カッコ良さから、ホントに僅差で姜子牙っぽい。個人的にはケンシンであってほしいぐらいのギリギリのところ。

ということで自分的には、

1.陸奥九十九
2.不破北斗
3.姜子牙
4.ケンシン・マエダ
5.海堂晃

ぐらいのもんなのである。次点が片山右京、陸奥冬弥あたりか。


まぁ、ムチャクチャ伸びてしまった。

「その通り2番手は北斗だ!」という人も、「いやいや、木村さんでしょ!」という人も、自分の思うランキングがあったら教えてください。




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