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散文日誌「種々雑多」2022/01/22

今日は母親の誕生日である。だが、86になって嬉しいことなど何もないと言われてしまった。元はと言えば、病気で働けない自分が全ていけないのだが。そういうのにお金使うなら貯めときなさいと窘められた。正論かまされてノックアウトである。

そう言いながらも諦めずに、育ててくれているのは、正しく愛以外の何者でもないと思う。それに報いる私の唯一の方法は感謝だ。

ありがとう

その一言が言えるか言えないか…。そこで人の価値は変わるように思う。

在職中よく、上司にこう言われた。『そこは「すみません」じゃない、「ありがとうございます」というべき』と。ご指摘、ご教示いただきありがとうございます、と解釈するのが、多分、できる大人であり、常識のある大人であると周りが判断するからというのが一般的な社会人のやり方だからなのだろう。しかし、その頃の私は、こんな不出来な自分にあなたの貴重な時間を割いていただいて、大変申し訳なく思います、と考えていたのだ。彼方様は全くそんなこと思ってないかもしれないのに、以前「こんな不出来な原稿を俺に見せに来たのか」と怒られたせいで、どうしてそう思ってしまう癖が抜けない。

「上司=怖い存在、父親=怖い存在、男=怖い存在」
この固定観念はしばらく抜けない。今思えば碌でもない男が好きになって、1メガ円をさっさと貸し出す、馬鹿正直な♀。それさえ取っておけば、何もこんなにつらい思いをする事などなかったのに。なんであんな奴好きになったんだろうか?Facebookにアカウントを作ったら、その人は、自分の局部の写真を送ってくる。どうぞお好きなように。会ったら会ったでお尻に入れたいって言ってくるし…もう無理です。ごめんなさい。もう少しインテリジェンスのある人だと思ってました。私が営業がうまくいかなくて、善悪の判断ができなかった頃の話。震災が起こる前の話だからなぁ…。若干、性依存になっていたのかもしれない。それ以降もう、男には懲りた。おとなしい、空気みたいなひとが、いちばんいい。そう思って、前職で見つけたのが、今の人だった。

私はもう職場も離れてしまったし、COVID -19ο株の大流行で、また会う機会を無くしてしまっている。ただ、他の人と縁は切れても、その人と縁を切るつもりはない。いちばん長く一緒に仕事をしたし、いちばん長く時間を共にしたし、いちばん信頼できる人間だと思っているからだ。ただひとつだけ問題がある。決して本音を言わないのだ。人を傷つけないように彼なりに配慮しているつもりなのだろうが、その事が余計に人を傷つけているということが、多分、彼は分かっていない。正直言ってと!言っても答えが吃る。急かす私も悪いのだが。でも何となくわかった。アイツが本当の事いう時は、声を荒らげる。アイツも私と同じ、自分に自信がない奴だ。すぐ「すみません」と言ってしまう。ついには「何でも、すみませんで済むと思うな」と言われる始末だった。それでもやめないのは収入がなくなると、次雇って貰えるところがないからだって。どこまでも平々凡々としすぎている。でもそういう人間が爆発した時がいちばん怖いからなぁ…。とりあえず、心神耗弱な状態ではパフォーマンスも上がらないんで。気をつけて欲しいよ。

いろいろ人生勉強させてもらったけど、ある意味彼らには感謝すべきなのだろうな。性依存になっちゃダメだって事と、我慢しすぎちゃダメだって事を教えてくれたことに。とりあえず…

ありがとうございます。

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