マネジメントに活きる:知識創造企業とナレッジワーク・マニュアルワーク

近年、巷ではDXがパスワードとなり広がり、2030年にはIT人材が79万人不足するという予測も出ている。
求人情報も一部のIT人材には高額報酬が出る一方で単純労働に関しては自動化が進み、報酬が減るという自体も起こっている。
いわゆるナレッジワーカーとマニュアルワーカーの2極化問題だ。
今後は更にこの傾向が加速化されることと筆者は予測する。

大企業でナレッジワークに携わっている自分には、一見マニュアルワークは関係ないとお思いの方も多いかもしれない。自分の業務はAIなどの活用によってより高度化するのだと。
しかし、業務に近いところで少し視点を変えてみたい。
野中郁次郎教授は知識創造論の中で、SECIモデルの重要性唱えた。
SECIモデルでは、知識創造をする上で「S:共同化」「E:表出化」「C:連結化」「I:内面化」の4つのプロセス循環させ、暗黙知を形式知化していくことの重要性を唱えている。
つまり、ナレッジワーカーのプロセスの中でも、知識を形式知(マニュアル化)していくことは非常に重要なプロセスであり、それによって高度化が進んでいくのである。
これは普段の業務マネジメントでもイメージがつくのではないだろうか?
コンサルティングやプラニングが業務の主軸であっても、その中には一定の型があり、部下・後輩の育成や外部発注をする上では、当然ながらマニュアル化した型をベースに指導や指示を行うべきだ。

しかし、ときに自身の業種や業務目的に合わせた認識が邪魔をし、マニュアルワークにナレッジワークを期待してしまうことが起きがちである。
その認識齟齬によって、マネジメントがうまく行かないことが往々にして起こってしまっている。
マネジメントをする際は、ぜひ業務全般を見据えたうえで、どちらの形式での業務をアサインするのかを留意すべきではないか。
ひいてはそれが最終的なプロジェクトの円滑な推進や成功につながるのである。
ref
https://it-biz.online/it-skills/seci/
https://www.techno-producer.com/column/knowledge_creation_theory/
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/gaiyou.pdf


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