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バーチャルで生きる #0 ~so1さん~。「cluster アバターマーケット2021」とは何か。

こんにちは、バーチャルゲームライターのでんこです。

今回バーチャル世界の住人の皆さんにインタビューをしていく新しい連載「バーチャルで生きる」をスタートします。

この連載は私がバーチャル世界の住人になって数ヶ月、多くの人にお会いしてきました。ユーザー同士の交流を楽しむのはもちろん、アバターやワールドを作成されている方や、みんなが集まる場を作っている方、大勢の参加者が楽しめるイベントを開催されている方など、みなさんが様々な形でバーチャルSNSで生活をされています。

そこでそんなバーチャル世界の住人の皆さんにお話を聞いて、バーチャルでの生活スタイルや、その楽しさなどについて聞いて、バーチャル世界の魅力を見つけていくインタビュー企画です。

そして第0回は特別企画として、cluster社で8月6日(金)から開催予定の「cluster アバターマーケット2021」を担当するso1さんにお話を聞きました。

「cluster アバターマーケット2021」とはclusterのアバター展示即売会です。出展費用、振込手数料が無料でcluster社には直接的な利益に繋がりません。それでもclusterが力を注いでアバターマーケットを開催する理由、そしてコンセプトである「みんなでつくる夏のデジタル文化祭」とは一体なんなのでしょうか。それはcluster社が掲げる「バーチャル経済圏のインフラをつくる」というビジョンにも繋がる話でした。

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so1さん近影。撮影は「cluster アバターマーケット2021」の会場で行いました。

■ so1さんが考えるアバターマーケットとは?

――まずは簡単な自己紹介をお願いします。

so1さん:北村聡一です。clusterではコミュニティマネージャーとして、さまざまなコミュニティがclusterで安心して過ごせるようにするためにどんな人がいて、どんなことを考えていて、どんなことを感じているのか、どんな組み合わせをすると価値が増えていくのかなどを考えています。

クリエイターコミュニティチームという、種々のイベントを行うチームに所属していて、チームの中ではかなり新参なのですが、経験豊富なメンバーの助けを大いに借りながら、アバターマーケットを担当しています。

――アバターマーケットとはそもそも何でしょうか?

so1さん:アバターマーケットとは何かという質問は、結構核心に迫った質問かもしれません。でんこさんはアバターマーケットとはなんだとおもいますか?

――そうですね……、ユーザーとクリエイターの接点を作り、交流して、経済を回す場所……でしょうか。

so1さん:お、わりと俯瞰したお答えが! そうですね、クラスターコインというクラスター内の通貨をつかって、その場での交流や買い物を楽しんでもらうイベントがアバターマーケットです。

でも、特設ページとかをご覧になった上でのご質問ですよね。ぼくにとっては、そうですね。アバターマーケットとはいろいろな人が経済に参加できるお祭りであってほしいと思っています。

実現への道のりには様々な課題がありますが、例えば3歳の子が作ったものが売られていたりしたら楽しくないですか? オンラインで出会った人たちがチームを作って何かを作ってるとかも。そんな未来はわりと近くにあって、そこに向かっていく場所としてアバターマーケットを考えています。

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so1さん:ベンチはコライダーを入れて登れるようにしました。みんなベンチじゃないところに登りますが(笑)

■ 「バーチャル経済圏のインフラ」を作るためにアバターマーケットに向き合っていく

――それでは前回のアバターマーケットの反響などについて教えて下さい。

so1さん:事実関係については公表されている資料を確認していただくとして、大加速祭のアバターマーケットに関する所感としては「めちゃめちゃ売れた」「すごく楽しんでくれた人たちがいた」というところが大きいです。

数字は出していないんですが、よそでも販売している方から予想よりもずっと売れたという声や、今までで一番の売り上げだったというお声もいただきました。もちろんこれ、何に起点をおいて考えるかで変わるのでとても売れる場であるということを言っているわけではなくて、なにかこうある種のclusterだからこそできることが見えたという感触を得ました。

――今回のアバターマーケットが前回から進化した点など、アピールしたい点があれば教えて下さい。

so1さん:アピールという点で言うと、今回のアバターマーケットは地味かもしれません。クラスターでは「バーチャル経済圏のインフラ」を作るということを掲げているのですが、インフラとして必要なことは継続的に利用してもらうことなので、そこに向けてなにが必要なのか、どんな風に価値を受け取ってもらえているのかに愚直に向き合っていくのが今回のアバターマーケットだと考えています。

――「バーチャル経済圏のインフラをつくる」とは具体的にどういうことでしょうか?

so1さん:“具体的に”っていうのはなかなか厳しい質問ですが、個人的にはということでおはなししますね。

まず、ちょっと言葉を分解してみると「バーチャル経済圏のインフラ」には、バーチャル、経済圏、インフラという3つの単語があります。この、バーチャルについては説明が不要かとおもいます。「経済圏」については、お金の動く範囲。とくに「圏」という言葉からは、それが単一でないということが想像されます。そして「インフラ」がなくなったり、トラブルがおきると困るほど日常的に使い続けるもの。

つまり、いいかえると、clusterでいろんなお金が動いていて、clusterがなくてはならないほど日常に溶け込んでいる。

これの分かりにくさは、具体的にその状況は存在していないからですね、いま。

突然ですが、ファッションとかのサイクルって、何十年かすると一回りとかするみたいなんですね。おじいちゃんおばあちゃんの世代の若いころのものがなんかいいなってなったりする。

バーチャルの世界で孫とおじいちゃんがあそんでいて、おじいちゃんが昔着ていた服をバーチャルに持ち込んでいたのを孫が欲しがって、そしてそれをベースにして改造して孫が着ていたら、周りの友達が欲しがってそれが売れたりする。バーチャルの経済圏のインフラとして築けている世界ではそんなことが日常的に起きるんだろうなと思います。

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so1さん:校舎は上まであるんですよね。すごくたくさんの人がいます。

■ 「文化祭」というテーマに込めた思い

――なぜ文化祭というテーマにしたのでしょうか。“祭”というキーワードなら他にも様々なお祭りがありますよね。

so1さん:「たくさん人が集まる」、「にぎやかさ」みたいなものから考えていったときに行きついたお祭りが文化祭でした。まあ、確かに他のお祭りでもいいんですけどね。でも、普段お客さんという立場だったり、生徒という立場だったりする人たちが、お迎えする側になる、そんなところがいいなと。いきなり手伝ってっていって、店員になったりとか。

あと、別にマーケットでの異性交遊的な出会いを目指すということでは決してないんですけど、その場での出会いへの期待感というところも文化祭にはあるなと思っています。知ってる人と他人の間のような場所。迎え入れてもらえたと感じられるような場所。そんな場所を作っていくぞという気持ちを今回の文化祭という言葉にこめました。

今回のアバターマーケット、前回ではお客さんとして参加した人もたくさん出展してくれています。売るぞというより、一緒に楽しんでいくぞという気持ちで作り上げられていく場所は、きっと売れる場所になるし、それ以上に楽しい場所になっていきます。

そういう楽しい場所をいろいろな人と作り続けていきたいです。

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so1さん:クリエイティブがバラバラな面白さがあるねっておもったのですが、ばらばらって1人で作るとすごく大変なんですよ。作る人はバラバラにならないようにということを気にかけているわけで、そこをポスターという形で、みなさんの力を借りて、ここに貼りました。

――今回は新しい試みとして「ピックアップ販売」というクリエイターが対面して販売するイベントを実施されますが、この試みに挑戦する理由を教えていただけますか?

so1さん:にぎわっていて楽しめる場を作るにあたって、多くの人に時間を共有してもらうことが大切だと考えました。どんなに頑張っても場というのは本質的な価値ではないんですよね。

そこに人の期待感や、楽しむ気持ち、アバター、クリエイターさん、そういうものが集まったものがアバターマーケットの価値として伝わっていって、また、アバターを使ったり買う楽しさを増やしていく。それを凝縮して実現するために時間を指定したイベントの形式を設定しました。

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so1さん:あの道や線路を通って、みんながここに集ってくるんです。

――ありがとうございました。

初回はバーチャル世界の住人であり、バーチャル世界の場を提供する立場という少し特殊な立場でしたがso1さんのインタビューをお届けしました。

これまで少し見えづらかったアバターマーケットのビジョンや目的などが見えてきたのではないでしょうか。cluster アバターマーケット2021は明日8月6日(金)~8月9日(月)の4日間開催されます。詳細は公式サイトをチェックしてみてください。

そして本企画ではインタビューイの方を募集しています。「私はこんな暮らしをしていて楽しんでいる」、「あの人が楽しんでいる理由を知りたい」……etc。なんでも大丈夫です、ぜひ素敵なバーチャル世界の住人を教えて下さい。

それではまた次回お会いしましょう、じゃーね。

バーチャルゲームライター:でんこ

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