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2024年8月28日にclusterというバーチャル空間が切り開く未来を感じた話

 狂気の連鎖が生み出すのは何でしょうか。私には上手く説明できないのですが、狂気こそが、そして狂気の連鎖こそが私たちを魅了し、新たな世界を創造しているのかもしれないと思いました。

 それは私が長い時間を過ごしているメタバースという世界、狭くいうと「cluster」というプラットフォームのお話しです。

 「メタバース」という単語が広く知られる前から、(当時はバーチャルSNSと呼んでいましたが)clusterは日本発のバーチャル空間のプラットフォームとして存在していました。

 このプラットフォームを生み出したのは、クラスター株式会社、そして率いているのが代表取締役CEOの加藤直人氏です。

 このバーチャル空間を生み出した先見性が狂気と呼べるのではないでしょうか。


狂気が紡ぐclusterが切り開く新世界

 私がこの世界に飛び込んだのは3年と少し前、夜のピークタイムでも頑張れば数えられるくらいのユーザーしか接続していないような状況で、全員が顔見知りのような世界でした。今過ごしているユーザーも「当時は村のような存在だった」と振り返ります。

 ですが、その頃に比べるとユーザー数は大きく増えています。正式な発表はないのでわかりませんが、ウェブ上から見れる同時接続数だけでも昔とは比べものにならないほどです。

 また、東京都を代表とした自治体や、ニチレイやイオンなど誰もが知るような大企業とのタイアップも行われています。

 企業の取り組みだけでなく、ユーザーの情熱が驚くべき創造性を生み出しています。ユーザーが作ったワールド数は2023年7月の時点で40,000を越えており、ユーザー主催による多くのイベントが日夜開催されています。

 また、同時接続数が100人を超えるような大規模イベントが“ユーザー”主催で行われるなど、その拡大は目を見張るものがあります。

 これらを「創作物(クリエイティブ)」と表現するなら、「多くのユーザーが創造力を加速させた先に存在する世界」と言えるかもしれません。多くのクリエイターが作品を生みだし、過ごし、遊ぶこの空間は、従来の常識を超えています。

 こういった世界の可能性を信じ、生みだし、運用し続けているクラスター社、そして加藤氏は「狂気」とも呼べる先進性を持っています。そして(自分で言うのもなんですが)この「狂気」に魅了されている私たちも、この新しい世界の開拓者なのかもしれません。

clusterが切り開くバーチャルの可能性

 clusterの世界では、ユーザーの熱量が日々新たな創作物を生み出しています。多くのクリエイターが作品を生みだし、そこで過ごし、そして遊ぶこの空間は、従来の常識を超えた可能性を秘めています。

 企業の取り組みはもちろんのこと、ユーザー主導のイベントや作品が次々と生まれ、この世界を彩っています。

 clusterがもたらした新たな経験と出会いは、私たちの人生を大きく変えていると思います。私自身、clusterを通じて数え切れないほどの貴重な出会いと経験をしてきました。DJを始めるきっかけも、DJ GENさんとの共演も、全てこの世界があってこそ実現したものです。

 このバーチャル空間は、今、この時代を生きる私たちから多くのものを解放してくれました。物理的な制約から解き放たれ、自身の創造力(と熱意)だけが限界となる世界。ここでは、誰もが自由に自己表現でき、新しい可能性に挑戦できるのです。

 VRChat、Resonite、バーチャルキャストなど、それぞれのバーチャルなプラットフォームに独自の文化が育まれています。これらのバーチャル世界には人類を刺激する何かがあり、それが私たちを惹きつけて離さないのです。もちろん、clusterもまたユニークな存在です。

 時に怒りや悲しみを感じることもありますし、それがお気持ちという形で外に出てしまうこともあります。ただ、それ以上にこの世界で暮らす楽しさや喜び、新しい出会いと経験。それが私たちを魅了し続けるのです。私が、この世界で積み重ねてきた3年以上の時間は、私の人生における、かけがえのない宝物です。

 メタバースという空間は単なる仮想空間ではありません。ここは私たちの創造性を加速させ、新たな可能性を解放する場所なのです。この世界で過ごす時間が「狂っている」のだとしたら、その「狂気」こそが私たちを成長させ、新たな世界を切り開く原動力となっているのだと思います。

8日間に及ぶ狂気の祭典

 この「狂気」とそこから生まれる「可能性」を象徴する出来事として、8日間にも及ぶDJイベント「STEREOPHONIC」が挙げられます。この狂気とも呼べる壮大な試みは、バーチャル空間ならではの、バーチャル空間だからこそできる創作物の1つだと思います。

 clusterというメタバースを使うことで、現実世界では困難な長期間ににわたる大規模イベントを実現させました。

 uMe店長という1人のユーザーが主催したこのイベントには、バーチャルで活躍する多くのDJが集結し、そして多くのバーチャル観客が参加しました。このイベントはまさに熱狂と呼ぶべき狂気でしょう。

 このイベントを通じて、私たちは改めてバーチャル空間の魅力を実感しました。もちろん、現実世界とは異なります。ですが、そこには確かな感動と思い出が存在しました。

 そういう意味では「STEREOPHONIC」は単なる音楽イベントを超えて、バーチャル空間における新たな可能性を示す象徴的なイベントだと言えるかもしれません。

 VR機器、PC、スマートフォンなど様々なデバイスを通じて、人々が同じ空間、同じ時間を共有し、演者、スタッフ、そして観客のみんなが、唯一無二の経験を積み重ねました。これこそが、メタバースが、そしてclusterが提供する本質的な価値なのかもしれません。

clusterが紡ぐ唯一無二の思い出たち

 clusterで過ごす時間は、私たちに唯一無二の思い出を刻み込んでいきます。

 確かに、この世界での体験は現実世界とは異なります。物理的な接触はなく、五感で感じられる刺激も限られています。ですが、この世界で作り上げた思い出は、決して色褪せることのない、絶対的な価値があります。

 私自身、clusterでの3年以上に渡る経験を振り返ると、その大事な思い出と貴重さに改めて気づかされました。

 謎部えむさんをきっかけに始まり、るーしっどさんとの出会いでNeosVRを知りました。そしてNeosVRのDJイベントで知り合い、長い付き合いになった店長。

 当初はDJをやりたいなんて気持ちは一切なく、この世界で何かをしようという意志すらなかった私が、この「STEREOPHONIC」という大舞台に立ちました。

 この3年間の思い出は、かけがえのないものです。DJ GENさんとと共演したこともそうですし、自分でイベントを主催したり、音楽関連以外でも様々なことに挑戦してきました。

 この世界で出会った新しい友人たちと過ごした時間。怒ったり、泣いたり、悲しんだりすることもありましたが、それ以上に楽しさや喜びに満ちた日々だったなと改めて思います。

 先ほども述べたとおりバーチャル空間での経験は現実とは異なります。ですが、心に刻まれるその思い出は変わらないのではないでしょうか。そして、思い出の強度や価値は決して現実世界の思い出に劣るものではありません。むしろ、現実では体験し得ない特別な瞬間の連続だからこそ、より鮮明に、より強く心に残るのだと思います。

 この世界で作られた人と人との繋がり、そこから生まれる化学変化、新しい出会いと出来事。これらすべてが絡み合って、clusterという唯一無二の世界を作り、この世界の魅力が強すぎるからこそ、私たちはこの世界で思い出を作り、思い出を積み重ね、日々新しい思い出を作っているのです。

 こうしてバーチャルな世界で過ごすことは物凄く客観的に観れば「狂っている」と言えるかもしれません。ですが、この「狂気」が生み出す思い出の数々は、私の、いえ、私たちの人生を豊かにする宝物なのだと思います。

 私はclusterで過ごした時間を誇りに思っていますし、本当に貴重で、輝き続ける時間でした。そして、これからもこの世界で新たな思い出を積み重ねていきたいと思っています。

「狂気」が導く未来への期待

 もし、バーチャルな世界で過ごすことが「狂っている」のなら、私はどこまでも狂いたいと思います。

 そして、そこに集う私たちユーザーもまた、従来の常識を超えた世界に身を置くことを選んだ「狂人」と呼ばれるかもしれません。

 8日間に及ぶ「STEREOPHONIC」のようなイベントを企画し実行するユーザー、そしてそれを支えるプラットフォームを作り上げる会社、それを率いる人。彼らの「狂気」が、この世界をより魅力的で豊かなものにしているのです。

 私は、これらの狂気の行き着く先がどうなるのか、それが楽しみでなりません。

 clusterは今後も進化を続け、私たちの想像を超える世界を生み出していくでしょう。その過程で、新たな表現方法が生まれ、人々のコミュニケーションの形が変わり、あるいは全く新しい文化が生まれるかもしれません。

 clusterが切り拓く未来は、まさ人類の想像力が加速した先にある世界でしょう。その世界がどのようなものになるのか、私には全く想像ができません。だからこそ、この世界に期待してしまうのだと思います。

狂気が刻む歴史的な2024年8月28日という日

 2024年8月28日(もしくは2024年8月29日)、この日はclusterの歴史において特別な日だと思います。

 8日間に及ぶ狂気のDJイベント「STEREOPHONIC」が幕を閉じ、その余韻が私たちの心に強く残る中、clusterの新たな章が始まろうとしています。

 この日、私たちは「STEREOPHONIC」を通じて、バーチャル空間がもたらす可能性の大きさを身をもって体験しました。多くのバーチャルDJが集結し、数え切れないほどの観客が集まり(同時接続数が100人を超えるほど!)、そこから生まれた熱狂は、歴史的な瞬間だったと言えるでしょう。

 この日が特別なのは「STEREOPHONIC」だけが理由ではありません。

 翌日に控えた「Cluster Conference 2024」への期待が、この日をさらに特別なものにしていました。新たな進化が語られ、clusterの未来像が示されるであろうこのカンファレンス。私たちは、バーチャル世界の歴史の転換点に立ち会おうとしているのです。

 そういった意味で、2024年8月28日は特異点とも呼べる日なのかもしれません。多くのユーザーたち、そしてclusterというプラットフォーム、それらを作り上げたクラスター社と、率いる加藤氏の積み重ねと、そこから積み重ねられた先のclusterの未来への期待が交差するこの瞬間に、私たちは立ち会うことができました。

 そしてこの日の記録を残すことは、バーチャル世界の歩みを後世に伝える上で重要な意味を持つと信じ、今この記事を書いています。

 「STEREOPHONIC」で味わった熱狂、そしてclusterの進化、clusterの未来への期待。これらの経験は、私たちの心に深く刻まれました。

 この日の記憶を胸に、私たちはこれからも前を向いて歩み続けるのです。clusterが切り拓く未来へ、大きな期待を抱きながら。2024年8月28日は、私たちのバーチャルな人生における、かけがえのない1ページなのです。

 私は、この「狂気」の渦中にいることを誇りに思います。そして、これからもずっとその傍らで、clusterというプラットフォームと共に進化し、成長し続けていきたいと心から願っています。

 この「狂気」が導く未来が、きっと私たちに素晴らしい驚きと感動をもたらしてくれると信じているのです。

 私たちは、そしてクラスター社、さらに加藤氏は狂っているのでしょう。ですが、「狂気」は決してネガティブなものではありません。それは、人類の限界を突破し、新たな可能性を切り拓く力だからです。

ジャーナリスト / ライター:咲文でんこ

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