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ベラルーシ日本人拘束事件の背景 佐藤優氏の解説

Youtube 大地塾

鈴木宗男議員と佐藤優氏の大地塾のYoutubeをフォロワーさんのポストをきっかけに拝聴した。諜報機関の常識を聞きなれない我々に開陳頂ける佐藤氏の説明はまさに目から鱗。その背景をよく理解できたので簡単に記述する。

日本の情報機関

実際にどう動いたかは報道されておらず不明だが、今回の件での、最大の功労者は原内閣情報官および内閣情報調査室。そして政治的判断は秋葉国家安全保障局長によるものだというのが佐藤氏の見解。更に外務省及びベラルーシ大使館はくその役にも立たないことがよくわかった。

でっち上げであろうとなかろうと関係ない。ベラルーシ当局は真面目にやっている。これに対し日本側でこれを行ったものは少年探偵団以下だ。チンピラ別働体みたいなことをやっている奴が政府内にいる。それは日本の諜報機関の一つ外務省だ。

諜報の基本

佐藤氏は人間を4つの種類に分けられるという
やるべき事をきちんとやる人
やるべき事をやらない、中途半端にしかやらない人
やってはいけない事をやる人
やってはいけない事をやらない人
今回は3番目の人。

イスラエルモサドのロッツ夫妻、ドイツ国防省の将校を装いエジプトに侵入
ミサイル計画を諜報しイスラエルへ流した。捕まった後、300人の捕虜と交換で釈放された。著書シャンペンスパイ、スパイの為のハンドブック。工作員の必読書である。

そこには捕まった後どうなるか?が書かれてある。工作員指導機関の教官は多くを語るまい。相当酷い目にあうことが判っているからだ。
知っていることを全て吐かせようとする。普通は拷問をイメージするが、目的は知っていることを全て吐かせるのだから、薬物使用による、物理力行使による自白を強要される。情報機関は常識が通用しない。素人日本語教師が立ち入ってはいけない世界なのだ。外務省の認識は甘すぎる。ベラルーシは現時点で敵国である。そこに大使が教員を励ましに行くようなことをすれば、それこそベラルーシ当局は動かざるをえない。

ベラルーシ当局の意図

9/5スパイ活動をベラルーシTVが放送。注意すべきポイントは15点あった。
要約すると、スパイ活動そのものが翻訳ミスが多数ある。国家公安委員会に情報を流していた。クォーター化の原則。全ての情報を工作員に提供しない。共産党の民主集中制の原則と同様。情報機関の体質など。

スパイ拘束後の方針は2点。①二重スパイを勧奨②見せしめ裁判にかける
②の場合、プロパガンダ担当者が行う。誤解してはいけないのは国家公安委員会をロシア語に訳すと、KGBと同じ響き、つまり情報機関を指す。東京からのサムライの失敗と表現。②を選択した以上ベラルーシは国家意思として出鱈目を報じる。ペーパーカンパニーを作らせる。チンピラ探偵団がやりそうなこと。旧共産圏で写真を撮ると何をでっちあげられるかわからない。
佐藤まさのり軍事諜報機関、浄水器メーカーの社長と名指しされている。会っていたのは在日本大使館員A。中西某はベラルーシ女性と結婚、日本語教師として6年間滞在。山本ベラルーシ大使および大使館の無知と怠慢を指摘
大使館がベラルーシ政府と交渉し裁判有罪後に国外追放をさせなければならない。果たしてできるのか?やらなくていい事をやるベラルーシ大使館より
なにもしないモスクワ大使館の方がまし。

質疑応答の一部

問い 高市は、情報組織の変革を主張しているが?
答え あんまり判ってないで言ってるよな。
   内閣調査室は機能している。

   機能している機関を再編成するという時点
   でわかっていない。

問い 核開発ができない理由は?
答え この国では秘密裡にこれを行えない。

民間に下った小林良樹氏は素晴らしかった
その上の危機管理室北村しげる氏も同様


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