拝啓、大好きだったお笑いへ

一年後の自分の誕生日をお笑いオタクとしての最後の日と決めた。

15年前、M-1をみてお笑いを好きになった。

不器用なので、15年ずっとお笑いだけを見てきた。
本当に、お笑いだけだった。
大好きだった。本当に。

寝てる時以外は朝から晩までお笑いのことを考えていた。
中学のときは毎日のようにお笑い好きな友達にお笑いに関する持論を1000字近く書いて送っていたし、交換ノートにネタの一部分だけ書いてこれは誰のネタでしょう、クイズをした。
高校に上がって劇場にいけるようになってからは、ご飯を抜いてライブ代を捻出した。5じ6じに行くために駅のホームを全力疾走した。ケータイ禁止なのに、KOCの結果が気になって、なんどもお手洗いに結果を確認しにいった。授業中ノートに芸人さんの名前を書いたり、自分でネタを作ったりした。
大学生になったら遠征をた沢山した。静岡、大阪、福岡。どこまでも行った。学生には安くないお金を払ってツアーも行った。お酒を飲めるようになってからは、飲みながらお笑いの話をした。酔っ払うと劇場のシステムについてか、これからのお笑いについて話していた。
社会人になってすぐコロナになって、劇場に行けないというだけでメンタルを崩した。生きている意味がないと思った。行けるようになった七月。泣くほど嬉しかった。YouTubeや配信が普及して、朝起きてから寝る直前までお笑いの動画を見ていた。

授業中も、友達と会っている時も、仕事中も、ずっと、ずっとお笑いのことを考えていた。
お笑いのことしか考えられなかった。芸人さんが大好きだった。

何百本ライブに行ったかわからない。
多分大体月10ぐらいを10年以上続けているなら1000本は軽く超えているだろう。
時間もお金もお笑いに費やしてきた。

特定の芸人さんに対する思いはきっと敵わないし、知識もないけれども、お笑いに対する愛は負けない自信がある。一推しがいれば良い、と思える程ライトなお笑いオタクでは、無いのだと思う。

それぐらいお笑いが好きだった。
今生きていられるのはお笑いがあったからだと思っている。


3年前、犬の心が解散した。
中高大と10年近く追いかけていたコンビだった。
池谷さん以上に好きになる芸能人はもう出てこないと思っている。

2週間前、ゆったり感が解散した。
小学校の頃、オードリーを見るためにキャンパスナイトフジで見てからずっと観てきた。単独にも行くぐらい好きだったし、YouTubeも毎週の楽しみだった。

今日コマンダンテが解散した。
推しと一番仲良い先輩だと思う。
どんなところでも名前を出してくださる。前に出られない時パスを回してくれる。そんな姿を見て好きになった。

解散でも芸人を続けてくださることが、唯一の救い。


他にも、どハマりして一年で解散したジソンシンや目的で何度もライブに行ったジュゴン。
ポテト少年団、ロシアンモンキー、エリートヤンキー、ジュリエッタ、ボーイフレンド、田畑藤本…お笑い好きになって好きなコンビが何組解散したのかもうわからない。




心が折れてしまった。
もう、どうしていいのかわからなくなった。
だから、辞めようと思った。
人生を乗せるぐらいお笑いを好きでいることを。


でも、今もお笑いが大好きだから。
芸人さんが好きだから。
劇場が好きだから。

ロスタイムを設けることにした。

というか、自分で決めないとずっとオタクを続けてしまうと思ったから。

あと、決めた日まで463日ある。
1年と3ヶ月。
長いように思えて、お笑いにハマってから今日までの5247日と比べたら、10分の1にもならない時間。

そこを最後にして、お笑いオタクは辞めようと思う。
テレビやYouTubeで適度にお笑いを楽しめるような、偶に気が向いた時にライブに行くような、そんな人間になることがきっと幸せなのだ。


明日もライブ。
まだコマンダンテは存在していて、偶々ライブが被らないんだ、と思うことにして当面は生きていこうと思う。


そして、安田さんが早く元気になって戻ってこれますように。