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私が出会った巨人たち

私が小学生の頃はプロレスブームで、テレビでプロレス中継が週に何回かありました。その当時のプロレスのスターは、ジャイアント馬場さんとアントニオ猪木さんでした。特に馬場さんは2mを超える巨体で、リング上でも目立っていました。二人は当時から大人気で、プロレスブームを牽引していました。そう言えば、その当時のギャグマンガで、二人の名前をミックスした”ジャントニオ猪馬いのば”というキャラクターがいたのを思い出しました。

当時のプロレスは地方巡業も多く、私の田舎にも興行で来たことがありました。私はそこまでプロレスファンではありませんでしたし、お小遣いも持っていなかったので、見に行くことは出来ませんでした。しかし、小学校の同級生の中には父親に連れて行ってもらって、「ジャイアント馬場を見た」と自慢してていた子がいました。

テレビの中だけの出会いでしたが、ジャイアント馬場さんが”巨人”とのファーストコンタクトでした。その次に見た巨人もプロレスラーで、アンドレ・ザ・ジャイアントさんです。アンドレさんは、身長が2m23cm、体重が236kgと、その名の通り見事な”ジャイアント”でした。ただし、最初にテレビで見た時は”モンスター・ロシモフ”と名乗っていた気がします。プロレス中継で有名になった古舘伊知郎さんからは、”人間山脈”という二つ名を付けられていました。

実生活で初めて見たリアルな巨人は、普通のオジサンでしたが、身長は2mを超えていたと思います。大学生だった頃、帰省のために乗った列車にそのオジサンは乗っていました。私が乗った車両は指定席でしたが、その大きなオジサンは私の座席から少し離れた座席に座っていました。

最初はオジサンひとりだけだったのですが、途中で3人組のオバサンが乗り込んできました、オジサンは運が悪いことに、そのオバサンたちと同じ並びの席でした。オバサンたちは、グループでの旅行らしく、座席を回転させて対面にし、三人で喋り始めました。オジサンは、大きな体を小さくして、ひたすらオバサンたちのお喋りに耐えていました。結局、オジサンが降りる駅に近づくまで、お喋りが止むことはありませんでした。

これも実体験ですが、巨人たちに囲まれたことがありました。出張でビジネスホテルに泊まっていた時に、食事に行こうと思ってエレベータに乗ってロビーに降りようとしました。その途中の階で、4人の巨人たちが乗り込んできました。身長は2mまではなかったと思いますが、優に190センチは超えていました。着ている服からの想像ですが、バスケットボールの選手のようでした。おそらく、その町でバスケットの大会が開催されていたのでしょう。狭い空間で巨人たちに囲まれると、威圧感が半端ないです。まるで、巨人の国に行ったガリバーみたいな心境でした。

私の身長は、昔の日本人の平均身長くらいなので、170センチにはチョット届きません。ある有名人は「170センチ以下の男性には人権が無い」と言ったとか言わなかったとか。これが本当なら、私には人権がありません・・・。

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