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ピタゴラスの定理の証明は100通り以上ある。

ピタゴラスは、紀元前6世紀ころの古代ギリシアの数学者・哲学者で、イオニア地方のサモス島出身であることから、”サモスの賢人”と呼ばれていました。ピタゴラスは数学で有名ですが、最も有名なのは初等幾何学における『ピタゴラスの定理』です。ただし、この定理をピタゴラスが発見したかどうかは定かではありません。『三平方の定理』とも呼ばれるこの定理は、直角三角形の3辺の長さの関係を表わした、非常に簡潔な定理です。

直角三角形の斜辺の長さを C、他の2辺の長さを A、B とすると、その辺の長さの関係は C^2=A^2+B^2 となります。この証明には、数々の方法がありますが、調べてみると122種類もあるのだそうです。このすべての証明方法を網羅したサイトがありましたので、この記事の最後にリンクを貼っておきました。英語で書かれていますが、数式をたどれば内容は理解できると思います。ただし、ある程度の数学力は必要ですが・・・。

私が高校生の頃に習ったのは、三角形の各辺に、一辺の長さの異なる3つの正方形を描いて証明する標準的な方法です。これがピタゴラスのオリジナルの証明方法らしいのですが、結構わかり難い証明方法になっています。数Ⅱまで勉強すると一般的な三角形の辺の関係を表わす余弦定理というのが出てきます。この余弦定理の証明は厄介ですが、余弦定理が証明できたなら、特殊な三角形である直角三角形を考えれば、ピタゴラスの定理はスンナリ証明できます。

ピタゴラスの定理の証明方法には、私たちも良く知っている有名な人物が発見した方法もあります。アインシュタインは相対性理論で有名ですが、斜辺に垂線を下ろした相似図形を使った独自の証明方法を考案しています。また、第20代アメリカ合衆国大統領のガーフィールドも、直角三角形を組み合わせた台形を使った証明方法を考案しています。ガーフィールドは博学の大統領で、片手でラテン語、もう一方の手でギリシャ語を同時に書くことができたらしいです。残念なことに、ガーフィールドは暗殺された二人目の大統領として歴史に名を残しています。

腕に自信がある方は、123番目の証明方法を考案してみてはいかがでしょうか?。ただし、そのためには、証明方法がダブらないように122種類の方法を頭に入れなければなりません。かなりの根気が必要です。

話は全然変わりますが、CASIOの電卓にピタゴラスの名前を冠した関数電卓がありました。当時は画期的な商品でした。


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