ヤングのためのオジサン用語#8 ロハ
今はほとんど使われていませんが、片仮名で”ロハ”というのは、無料やタダのことを意味します。昭和の時代では通用していましたが、令和の時代にはたぶん通用しないでしょう。
横書きでロハと書かれてもピンと来ないと思いますが、縦書きでロハと書くと漢字の只という字になります。おそらく、無料⇒タダ⇒只⇒ロハという進化をしたものだと思いますが、一種の隠語です。
目的は違いますが、死という感じをタヒという2つのカタカナで表わす書き方がネット上では見られます。タヒは死という漢字の下半分を表現したネットスラングで、主に若者やネットユーザーを中心に使われています。用例的には、”タヒる”や”タヒね”のように動詞化させて使うことが多いようです。おそらくこれは、死という直接的な表現を薄める意味と、検索にかからないようにする意味合いがあるように思います。
ロハとタヒには、「2つのカタカナを組み合わせる」という共通点はありますが、ロハは縦書きでないと意味をなさないし、タヒは横書きでないと意味が通じません。発想には共通性がありますが、縦書き優勢の昔と、横書き優勢の現代の世代の違いが明瞭です。
タイトル画は、赤瀬川原平さんの版画『大日本零円札』という芸術作品です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?