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デジタル小作人はダメなのか?

夕餉を食べながらNHKの『クローズアップ現代』を見ていたら、”デジタル小作人”という言葉が出てきました。少し差別的なニュアンスがあるこの言葉は、DX(デジタルトランスフォーメーション)と関連して語られることが多いようです。この番組の趣旨は、どうやら”日本企業がデジタル小作人化して、GAFAなどのデジタル地主に搾取されている”という事らしいのです。実際、デジタル関連の国際収支の赤字は、2023年には5兆5000億円に達したらしい。

アメリカのGAFAやMicrosoft(マイクロソフト)は、言わずと知れた大企業で、日本の企業の多くが、アメリカ企業のクラウドサービスを利用しています。最近では、OpenAI(オープンAI)やChatGPTなどもAIインフラとして定着しつつあります。

デジタル地主になれない悲しい?日本企業は、クラウドなどのプラットフォーム(地主の土地)を借り、クラウドサービスなどの利用料金(小作料)を支払って、デジタルサービス(農作物)を消費者に提供します。一旦、既存のプラットフォームに慣れてしまうと、便利なので自前のプラットフォームを作る気になりません。小さな企業になるほど、その傾向は高いように思います。

日本には”デジタル自作農”になる能力はないのでしょうか?。私はそうは思いません。日本は高いデジタル技術を持っていますが、そんな技術者を活かしきれていないことが、この問題の本質だと思います。デジタル技術に疎いアナログ頭の経営陣では、デジタル小作人から脱却は出来ないと思います。

まずは、60代以上の経営陣は即座に退陣し、デジタル技術に理解がある若い経営陣に刷新するべきです。さらに、スキルが高いデジタル技術者を優遇して活用すべきです。デジタル小作人論は、デジタル技術者の問題ではなく、デジタル技術を理解しようとしない/できない経営陣の問題です。

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