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新十郎捕物帖・快刀乱麻

中学生の頃に大好きだった明治時代を背景とした推理ドラマがありました。それは『新十郎捕物帖・快刀乱麻』です。このドラマは、坂口安吾の『安吾捕物帖』が原作だという事ですが、そのことはずっと後になって知りました。当時は、まさに快刀乱麻な鮮やかな推理に、ただただ感心していました。

木曜の9時から放送だったこともあり、当時、無理やり通わされた英語塾からの帰宅後に見ていました。塾が終わった解放感もあり、この時間帯の放送が楽しみでした。タイトル画の人物は、主人公の結城新十郎(若林豪)、巡査役の古田鹿蔵(河原崎長一郎)、勝海舟(池部良)の子分役の泉山虎之介(花紀京)です。

舞台は明治時代中期の東京で、名探偵・結城新十郎が、下町で発生した数々の事件を解決していく捕物帖です。捕物帖と言っても実際に逮捕するシーンは無く、それまでの限られた捜査情報を基にした、三人の探偵による推理が披露されます。推理小説で言えば、自分では操作しない”安楽椅子探偵もの”になります。

ドラマにはお決まりのパターンがあります。最初に推理するのは花廼家因果で、かなり出鱈目な推理になっています。その次に推理するのは勝海舟で、それなりに筋が通ていますが真相からは外れています。最後に推理するのが主人公の結城新十郎で、ズバリ真犯人や真相を突き止めます。

懐かしいこのドラマのことを調べていたら、NHKが BS PREMIUMで『明治開化 新十郎探偵帖』という番組名で、『新十郎捕物帖・快刀乱麻』の再ドラマ化をしていることを知りました。残念ながら見ることは出来ませんでしたが、推理合戦というパターンは踏襲しているみたいです。

いつか、こんな推理小説/捕物帖を書いてみたいと思いました。

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