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サイレントお祈り

大学生や大学院生の新卒の就職活動、略して就活しゅうかつが始まろうとしています。優秀な学生さんなら、簡単に内定をゲットできるのでしょうが、普通の成績だと中々うまく行きません。私の子供も就活に苦労して、80社以上にトライしてやっと内定がもらえたと言っていました。

中には100社以上チャレンジしても内定がもらえない場合があるそうです。書類審査が通ると、適性試験や面接が待ち構えています。面接で手応えがあると感じても、実際には不採用の連絡が来たりします。昔なら、郵送で通知されたのでしょうが、現在はお決まりのお断りメールが送られてきます。その文面は、およそ以下の通りです。

『このたびは弊社の求人にご応募いただきましてありがとうございました。 慎重に選考を重ねました結果、まことに残念ながら今回についてはご期待に添えない結果となりました。 今回は思いがけず沢山の方からご応募をいただき、弊社といたしましても大変苦慮した上での決定であることを申し添えます。 末筆ではございますが、貴殿のご活躍とご健勝をお祈り申し上げます

この例のように、末尾が「お祈り申し上げます」という慇懃無礼いんぎんぶれいな表現で終わっているので、通称”お祈りメール”と呼ばれたりしています。ただし、きちんとお断りのメールが来るのは良い方で、場合によっては不採用の連絡すらない場合もあります。このような場合は、無言のお断りという意味で、”サイレントお祈り”と呼ばれるようです。

私の就活時期には電子メールが存在しませんでしたので、お祈りメールはありませんでした。私事ですが、ちょっと期待していた書類選考の結果を待ち望んでいたのですが、未だに選考結果が届きません。どうやら、”サイレントお祈り”されたようです。「残念!」。

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