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語源を知るとウンチクが拡がる

プテロ(ptero)は、翼やひれを意味するラテン語です。数日前に”どこで区切る?”という記事を書きましたが、ヘリコプター(helico-pter)の”プター(pter)”の部分に、プテロが使われています。ヘリコプターは”回転する翼”という意味になります。

空飛ぶ翼竜として有名なプテラノドンにも、名前の中にプテロが含まれています。プテラノドンは、中生代白亜紀後期(約8,930万-7,400万年前)に生息していた翼竜です。世間では翼竜は恐竜の一種と認識されていますが、厳密に言えば違う種の生物です。プテラノドン(Pteranodon)は「歯のない翼」の意味を持つ名前ですが、意味で区切ると、プテラ(pter; 翼)+アノ(ano; 無い)+ドン(don; 歯)となります。

翼ではなく、鰭の意味でプテロが使われている例もあります。ユーステノプテロン(Eusthenopteron)は、約3億8500万年前の北アメリカおよびヨーロッパ相当地域の水域に棲息していた魚類の一種ですが、陸上生物のご先祖である魚として知られています。ユーステノプテロンは、ユーステノ(Eustheno;頑丈な)+プテロン(pteron;鰭)と区切られます。

ユーステノプテロンは、”がっしりとした鰭の魚”という意味を持つ魚ですが、ヒレには7本の指があり、水中の草をかき分けていたと考えられています。この7本指が、我々が持つ5本指へと受け継がれました。また、肺を持つ肺魚なので、短期間なら陸上生活も可能だったでしょう。この魚は、現生の多くの脊椎動物・四肢動物の祖先と考えられています。

2024年最初の記事は、ウンチク関連の記事にしました。

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