![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/110267977/rectangle_large_type_2_e6d5e40eb944a346366c8ea51222f224.jpeg?width=800)
501XXジーンズのあのかっこいい色落ちにはワケがある!?
デニム生地ってなんであんな美しい色の落ち方を
するのだろう。
そのポイントはいくつかあって。
まず糸。
綿花として摘まれた綿は撚りを加えることで細く
強い糸になります。
この撚りの技術は今よりもずっと拙く、均一の太さに
撚ることか難しかった。また綿花の不純物を現代ほど
丁寧に取り除くことができなかった。
結果として凹凸感のある糸になり、
その糸が使われていたということ。
染料
インディゴ染料はそもそも浸透力が弱く糸に
定着しにくい性質を持っています。
その染まりにくいが故に糸の芯まで染まらず、
中白というドーナツのような染まり方をします。
これがジーンズの色落ちに一役買っています。
![](https://assets.st-note.com/img/1688796578761-WvJgfUuuGr.jpg?width=800)
染め方
デニム生地の登場までは糸をインディゴ染料で
染める時はかせ染めと言われる製法が一般的でした。
これは束ねた糸を染料のカメに漬けては絞り、空気に
さらして酸化させ、深い藍色にしていく訳ですが、
これには時間と手間がかかります。
そこで大量の糸を一気染めるための技術として
ロープ染色が開発されます。
![](https://assets.st-note.com/img/1688796607407-0b2CNf5x1c.jpg?width=800)
これはジーンズを作るために開発された技術といっても
過言ではないでしょう。
このロープ染色。ロープ状に束ねた糸をインディゴ
染料の水槽に潜らせては酸化させる作業を一気に
繰り返し、染め上げます。
安価で大量に染められるのですが、かせ染めと違い
糸の中心までは染まらないんです。
結果として中白の糸が生まれました。
推測ですが
元々インディゴは蛇避けであったこと。
作業着であったことを考慮に入れると、
全く色落ちのしない生地を
作る必要はなかったのでしょう。
安価で大量ということの方が当時は重要だったことが
伺いしれます。
織り方
そして織り方。これは前にも独り言で話しましたが
シャトル織機は過度なテンションがかからず、時間を
かけて織られるため、程よく柔らかく、
よく言えば風合いのある、悪く言えば凸凹した生地が
出来上がるわけです。
![](https://assets.st-note.com/img/1688796634374-IInkGykj6L.jpg?width=800)
こうして均一ではない糸が風合いのある凸凹した
生地になる。
そこにインディゴならではの色落ちしやすい染料で
染められていれば、
おのずと色落ちは一本ごとに表情が違うほど
千差万別の色落ちをもたらすことになったんです。
現在はその生地を再現するため
コンピューターによって意図的にムラ糸を作り
古いシャトル織機で生地を織り、ジーンズを作る。
そうして現代のセルビッジジーンズは生まれています。
やはり当時の糸そのものや染料そのものを再現するのは
かなり困難になってきています。
綿花の育て方自体も進歩し、綿自体が不純物が少なく
均一に細く撚りやすい綿が多くなっていているから
です。
染料も今はより進歩して糸に定着しやすくなっています。
やはり本物には叶わないということかもしれません。
でも現代のジーンズにはまた違った魅力が多く詰まって
います。
自分の好みに合った風合いで当時のような色落ちに
近いジーンズを見つけることができるはずです^_^
その中でもやはり日本製のジーンズは世界一だと
思っています。
日本製のジーンズを履き比べてもらえたらな
と思います。
ジーンズってなんで破けやすいのかなって
考えていて、生地の特徴なんだろうなあ
と考えてるうちにデニム生地について書いてました😅
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?