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アドラー心理学のライフスタイル診断を受けて過去を書き換えた話

アドラー心理学のライフスタイル診断のセッションを受けました。
参加しているコミュニティで他の方が受けての感想をシェアしていて、そういえばアドラー心理学はうっすら知っているけれどもライフスタイル診断はやったことがないなぁ!と思ったので受けてみることにしました!

アドラー心理学でいうライフスタイルとは、その人個人の生き方の癖のことです(一般的に使われているのとは意味合いが異なります)。それを知ることで、自分自身の思考の癖やどういう場面でどのような行動をとるかが分かってきます。なので、それを知ることで自分の改善したい部分がある際に役立てることができます。

ふむ。情報はこれだけ。単純に受けてみたら自分に何が起こるんだろうか。という好奇心だけで申し込みをしました。診断してくださったのはだっつさん。最近関わっていたプロジェクト繋がりで知り合いました。オンラインでお会いしてみたら、とてもやさしそうでほがらかな、穏やかな方。どんなセッションになるのか、楽しみです。

冒頭に「10歳になる前のエピソードを聞いて行きます」と言われてびっくり。(きちんと事前の資料を読んでいなかった…すいません!w)
というのも、私には幼少期の記憶がほとんどない。なんでだろう?と考えてみたけど、そんなに幼少期の自分が好きだったか、楽しかったかというとそんなことはないなと。でもそれがなぜなのか?は深掘りせず、ざっくりそんなに幸せではなかったかもなーというふんわりした認識でした。

(書いてみてあとで気づいたけど、ここからちょっと文体が変わりますw)

なので、少し動揺しながらセッションは始まった。

兄弟のことについて何十問も質問を受ける。私の場合だと4つ上の兄がいるが仲がよくない。というより、ほとんど会話をしたこともないくらい、何十年も交流がないし、兄弟という感じでもなく一方的に遮断されている感じ。私はもっと話したいし、交流したかったが、兄がそれを拒んでいるように感じていた。過去形になっているのは、もう今後も会うことはないかもしれないなぁというくらいに疎遠だからだ。

以前は他の幸せな家庭と比較して、それが不幸なことだと思っていたけど、最近は特別仲が悪くていがみ合っていたり、大きな借金があって迷惑をかけられることもなければ殺人をして社会的制裁をこちらまで受ける、なんてこともない。何もないってことは案外幸せなことと捉えることもできるなぁと思えるようになっていた。きちんと働いて食えているのであれば、彼にとってもそれが幸せかもしれない。でも、なぜ兄がそうなのか?はわからないままだった。それが、この診断でわかることになる。

兄と私は正反対の性格。質問に答えるたびにそれがとても如実なものと感じた。

次に、10歳より小さかった頃の時に経験したこと、その具体的なエピソードについてヒアリングが始まる。特に印象に残っているエピソードを診断材料にしてもらう。

自分の中で深く残っているのは、欲しかった時計を買ってもらえなかった時のこと。自分が当時おしゃれだと思っていたスポットで発見した時計。他の子は持っていないし、特徴のあるデザインはとても魅力的だった。クリスマスに買って欲しいとお願いして、いいよと言われていたのにやっぱり買ってあげられないと家族会議の結果言われてしまった。とても悲しくて悔しくて親とは感覚が合わない、親は自分の望みを叶えてくれる存在ではないという感覚を自分の中に刻んでしまった出来事だった。

だが、そのエピソードから特に印象に残っている部分は?と聞かれて思い浮かんだのは"時計を見つけた時のワクワクした感覚"だった。

□ □ □

2時間近いヒアリングの間、何度も涙が出てきてしまった。自分の中で幼少期の自分にどこかでフタをしていて、思うようにいかないほろ苦い記憶が多かったから、そこの思いを掘り起こす作業はちょっとしんどかった。出てくるものもネガティブなものが多かったから。

でも、そこからの診断結果で自分がどうしてそう感じていたのか、その理由が明らかになっていって、過去の出来事の捉え方を一気に変えることができた。

□ □ □

アドラー心理学ではライフスタイルの3要素を以下のように定義しており、10歳くらいまでに、自分自身の人生の基本設計図、ガイドマップの役割を果たす「ライフスタイル」を確定していくと考えられています。

<アドラー心理学 ライフスタイルの3要素>
1:自己理想=自分がどうありたいか。周囲の人からどう扱ってほしいか。「私は~であるべきだ」
2:自己概念=自分自身の現状をどうみなしているか。「私は~である」
3:世界像=周囲の人・人生の現状をどう見ているか。「世界(人生、人々は)~である」

1:自己理想

自分がどうありたいか。私の答えは

私は優越でなければならない
私は興奮していたい

だった。
これはライフスタイルの類型から診断できる。
属性は6つに分けられるが、複数ある人も多くいるという。
私はドライバーとエキサイトシーカーという診断結果だった。

▼ドライバー(人間機関車タイプ)・・・
・「私は優越していなければならない」という自己理想を持っている
・積極的な人・先導的なリーダーシップを発揮
・ヒマを持て余すのが苦手
・意味を感じられないような作業をすることをとても嫌う
・対人関係において「一番になる」「勝負に勝つ」といった価値観が強い
・努力や頑張ることを厭わない
・社会適応力は高い
・自己評価も原則的には高いことが多い
・「自己理想」が高いゆえに、どこまでいっても自分に対する評価は満点にならない
・心のどこかにいつも空虚感があり「やっても、やっても、納得できない、満足できない
・きょうだいがいる場合には、競争に勝った子がドライバー気質を持って大人になる可能性が高まる

▼エキサイトメント・シーカー(興奮探しタイプ)・・・「好奇心旺盛で飽きっぽい」竜頭蛇尾型
・「いつも興奮していたい」という自己理想を持っている
・好奇心旺盛でいつもワクワク・ドキドキ、楽しいこと・面白いことを探している
・何気ない日常、他者と同じような普通の生活、まともな人生は退屈
・「普通の状態にある自分は不幸」で、「ワクワク・ドキドキ興奮するような状態にあるときだけ、幸せだ」
・自分のスケジュール帳の空白欄を何としてでも埋めないと気が済まない
・多方面の趣味を持っている
・SNSでは、常に最新のプレイスポットへ出かけた様子やはやっているスイーツの写真、話題のレストランでの食事の様子を頻繁にアップしている
・規則に縛られるのを嫌がる
・イベントやキャンペーン担当になったり、晴れ舞台があるような仕事を任されたりすると、寝食を忘れて取り組むほど、がぜんやる気を出すことが多い
・冷静沈着な判断ができるコントローラー・タイプの参謀を伴奏者として配置すると良い

このふたつが合わさると

プロジェクト推進タイプ

集中して短期間でガッとやるのが得意で楽しく頑張れる人。
気にムラがある。長距離よりは短距離。
人から干渉されるのが得意ではない。
ルーティンよりはプロジェクトに没頭するのが合っている。

2:自己概念

自分自身の現状をどうみなしているか。

私は 自分で自分を決められている時、幸せである

3:世界観

周囲の人・人生の現状をどう見ているか。

与えられた人生は、退屈だ



これらの診断結果から今一度幼少期の出来事を思い起こして見たら当てはまる部分が多くあった。

みんながやっているピアノをやらされたが、本当はやりたくなかった
・本当は誰もやっていないドラムがやりたかった
・水泳教室も行きたくないが行かされていて、いやいや通いながらも成果を出していたが、自分では納得していなかった
リーダーシップを発揮しすぎてやりたかった楽器は外され、チームリーダーとしてやりたくない楽器を担当して欲しいと先生に頼まれた
親の管理下にいる自分がとても嫌で窮屈な感覚だった
・親に干渉されたくなくて、親との距離をとりたかった
・割となんでもそつなくできるタイプだった
・早く自分で稼いだお金で生活したい、自立したいと思っていた

自分の価値観と相反する状況や環境になった時、ネガティブな捉え方をしていたし、逆に資質となる部分が素直に行動に現れていた。

いただいたフィードバック

だっつさん:「小さい頃は決められた環境の中でやらなければいけないことが多く、もどかしさを感じていましたが、親やその環境から脱して自分で選び取れるようになってからイキイキすることができるようになりましたね。
群れてやるより、一人で思うことを進めていく方が心地いいし、能力が発揮できる環境。今、すごく能動的で自立しています。

Badストーリーの中でも輝きを見つける、探すことができる人ですね。

お兄さんは真逆のタイプで不思議だと感じられてたのは、もともと持っている資質もあると思いますが、兄弟間の競合関係が影響してそうなってしまった可能性もあります。
親からよりも兄弟間の方が影響するとアドラーは言っていて、どこかで自分の居場所を確保しないとと思ったり、どこかで兄弟の中でも優れている、目立つという風にして自分の立場を確立しようとするのです。なので、でんちゃんの活発さと対比したのかもしれないですね。」
はー!そうなのかー。確かになぁ、私は活発も活発だった。

ネガティブな話も出てきたが、親に対して抱えていることはそんなに想起回想でもそんなに出ていなかったけど、どうですか?と言う問いをもらって、自分の中から出てきた言葉に気づきが多かった。


私:「親に対して不満に思っていたわけではなくて、自分が幼くてうまく処理できなかったことが多かったと思っています。私が嫌だった習い事なども親に悪意はなかったし、むしろとてもいい環境・教育・洋服など与えてくれていたと思っています。親との価値観の違いは仕方のないものと認識しています。その思いをいつまでもネガティブに抱えていてもしょうがないし、むしろいいことをしてもらえたんだと思えますね。それに今、どういう関係性がいいのか、いい距離感がどのくらいか、というのを考えられています」

だっつさん:「今の自分が、あの欲しかった時計を買ってもらえなかったシーンにいたら、どうしますか?」

私:「今の自分がその場面にいたら、もっとちゃんと質問をしたかな。どうして買ってあげようと思わなかったのか?背景に何があったのか?どうしたら買おうと思ったか?と聞くと思います。」

だっつさん:「子供の時はそんな交渉力も考えもなかったけど、今のでんちゃんなら解決する力がありますよね。対話をする、会話をしていく、ということが重要なキーになっていそうですね。」

私:「昔は、親に言えないことがたくさんありました。なんでも言えるって感覚もなかったです。友達のような親子という社会現象が起きた時に衝撃でした。親ってそういう風に言っていいものだとも思っていなかったから。でも、今思えば、言えないでもなくて、言うものでもない。という価値観だったかも???」

最後に大きな気づき

私:「あれ?でも、もしかしたら先ほどの診断結果をから考えると、私の自立心が強すぎたのかもしれないです。頼らないでもいつも自分でなんとかしようと思っていたから、そもそも頼りたいとも思っていなかったんだろうな。それを"言えない""頼れない"と言う言葉で表現してしまっていたからおかしくなっていたんだ。」

そんな言葉が出てきて、スーッとしました。やっと、自分の資質を理解して正しく過去の思考を解釈することができた、そんな気持ちに。自分のことをきちんと理解することで、自分の過去の行動や思考が明らかになって、捉え方を変えることができました。

私は、不幸なんかではなかった。むしろむちゃくちゃ愛されていたんだ。親も私の自立心の強さに苦労したこともあっただろうな。本当に感謝しかない。うん。ありがとう。


今の私なら… と考えることは大きく成長した自分のあらゆる力を感じることのできる、とても勇気の湧く思考術だと思いました。これからまた過去のことを考えるときは、今の私なら…を唱えて行こうと思います。

だっつさん、本当に素晴らしい時間をありがとうございました!

興味を持たれた方はぜひ受けてみて下さい。
新たな気づきがあると思いますよ。


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※私と知り合いの方は私にご連絡ください〜。ご紹介します!


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