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電気工事の感電の怖さを知る

本記事は音声配信の内容を元に
テキストでまとめたモノになります。

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本記事のテーマ

・感電の怖さ

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こんにちわ、でんちゃんです。
今回のテーマは「電気工事の感電の怖さ」についてお話していきます。

電気工事士にはいつも感電のリスクがあります。
電気の怖さをしっかりと理解しておく事は、安全意識に繋がる大切なことです。

特に電気工事の経験が浅い新人さんや、資格を取り立てでDIYに電気工事をしたいと思っている人に向けて役立つ内容になっています。


①感電は怖い



電気の怖いところは匂いも無く目に見えないこと
例えば大きな岩が転がってきたら身をよけてかわす事ができますが。電気の場合は数センチ、もっと言えば数ミリ近づいていたとしてもその危険に気付けません。

その為に大切な事は、正しい電気の知識を身につける、ということです。
どう言った状態が危険なのか、どうすれば安全なのかという判断ができないとすぐ事故に直結してしまいます。

新人さんが電気の通っている線を知識不足から間違って切断してしまった。というのはよく聞く事故事例です。
本能的な感覚では逃げきれない、電気の怖さを知る事が命を守る。これを理解した上で電気工事に接することが重要です。


②感電レベルの人体への影響



「感電は実際どれくらい怖いの?」と言うことで
電気の流れ「電流」の大きさ別に人体に与える影響を解説していきます。
電流はミリアンペア(mA)と言う単位です。


▼1mA
ピリッと感じる程度で、人体に特に影響はないレベルです。

▼5mA
人体に影響がない最低レベルの電流です。これ以上の強さで危険がはじまってきます。

▼10~20mA
このあたりから、継続して触れると筋肉の収縮がはじまり、握った電線を離せなくなってしまいます。そばで誰かが感電した場合、不意に掴んでしまうと電流がうつり二人とも体が固まってしまいます。
現場では「感電している人は蹴り飛ばして助けろ」と言われます。

※上記ツイートをした所、多くの共感を得ました。”助ける=蹴り飛ばす”は現場の常識です。

▼50mA
痛みを感じる、意識を失う、人体に影響がでる、心臓に異常をきたす、といった直接生命に関わってくるレベル。


▼100mA以上
心肺停止、極めて危険
呼吸麻痺による窒息、火傷でほぼ死亡。



おわかりいただけましたか?
これらの危険がすべて目に見えないのが電気です。
ちなみに人間が耐えられるのは最大電流は30ミリアンペアまでだと言われています。

そしてこれらの電気側の状態に合わせて、触れる側の条件でも危険度は変わってきます。
それは電気抵抗の大きさです。体が濡れた状態では電気を通しやすくなる、といったことは一般的にも理解されていることですがまさにそのとおりです。
乾燥した状態と体が濡れている場合だと流れる電気の大きさは何倍も大きくなります。さらに電気は塩分を含んでいる方が電気を通しやすい性質を持っています。

つまり汗をかいた状態では特に危険だと言うことです。夏場の感電災害が多い理由はこの為なんです。


③感電への予防策



電気の怖さ、感電の怖さを理解した上でその予防策はどうすればいいのでしょうか。
その答えは「検電」で電気工事士をする上で1番大切な安全確認作業です。

検電とは、検電器という電気の有無を見える化して確認することができる器具で、電気工事士なら全ての人が常に持っておかなければいけないモノです。

検電器はケーブルに当てることで電気が流れている場合、光と音で知らせてくれます。ケーブルを扱う場合、この検電器をケーブルに当てて何も動作しないことを確実に確認してから作業をすることになります。


この検電作業が、命をまもる行動だと認識することが本当に大切です。
現場ではケーブルを扱う作業は何十回、何百回と果てしなくあります。その中で検電に対しての安全意識が薄れていく事はよくあることです。

検電をしていれば防ぐ事が事故なのに、電気が通っていないだろうと思い込んでいた。なんて言うのはよく聞く理由です。
いかなる時でも、検電する。元になるブレーカーが切れていると解っている状態でもケーブルを扱う前には検電をする。といった徹底意識が自分の身を守る最善策です。

④まとめ

・電気は目に見えない危険なのかモノ
・電流の大きくなるにつれ被害は大きくなる
・濡れている状態ではさらに危険がます
・電気工事において「検電」は最重要



「電気はウソをつかない」といった言葉をベテラン職人さんから聞いたことがあります。間違った使い方をすればその瞬間に答えが返ってきます。
中途半端な施工をすれば電気はすぐに不具合を起こします。

正しい知識と行動で危険から身を守り、安心して電気を扱える工事を行なって下さい。

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